概要
通称「日本のレコード史上初の本格的なLIVE.ALBUM」。
当時のRockコンサートのクオリティーでは群を抜いており
今聴いても何ら違和感が無い傑作である。
拓郎の名曲「落陽」がお披露目になったALBUMとしても有名。
曲名の後ろに'73がついている曲と小室等の#8「雨が空から降れば」以外はこのライブで初録音、つまり13曲中9曲を新曲として発表していることになる。当時、著名なアーチストでこのような形式をとったケースは稀である。
音源は73年11月26日・27日に東京・中野サンプラザで行われたLIVE音源。
因みに現在発売されているALBUMは完全版では無く編集盤であり別に完全版が存在する。
特に有名なのがオープンリール版とカセットテープ版。
オープンリール版は当時一部のファンの間に出回ったらしく、それをCDに編集している人もいる。
#13「望みを捨てろ」は、LIVE'73のカセットテープ版には完全版ロングバージョンが入っているらしい。
自筆のライナーノーツには「この狂気の一年を一体子供はどういう風に受け止めるだろう」と表現されている。このALBUMの翌年には子供が生まれるという激動の時代だった様だ。
本人もこのアルバムについては思い入れがあるらしく、「#13「望みを捨てろ」は失敗だったけど、以外は本当に良かった」というような発言を後に雑誌のインタビューで答えていた。なぜ「望みを捨てろ」が失敗だったのかは不明。
参加メンバー
よしだたくろう ヴォーカル
石川鷹彦 A・ギター、バンジョー、ドブロ、F・マンドリン
田中 清司ドラムス
岡澤 章E・ベース
高中正義 E・ギター
常富喜雄 E・ギター
栗林 稔E・ピアノ
松任谷正隆 ハモンド・オルガン
田口 清 A・ギター
吉田拓郎 A・ギター
内山 修 パーカッション
ウイルビーズ コーラス
ブラス・セクション
村岡 健、羽島幸次、村田文治
佐野健一、新井英治
ストリングス・セクション 新音楽協会
プロデューサー・吉田拓郎、瀬尾一三
ディレクター・前田 仁
アレンジャー・瀬尾一三、村岡 健
エンジニア・前島裕一、鈴木智雄、SC9
マネージャー・陣山俊一、渋谷高行
写真・田村 仁
デザイナー・幸山義昭

収録曲
春だったね'73
作詞:田口叔子 / 作曲:吉田拓郎:オリジナルは72年に発表したALBUM「元気です。」に収録。
マークⅡ'73
作詞:吉田拓郎 / 作曲:吉田拓郎:拓郎のデビュー作。70年制作。
君去りし後
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎
君が好き
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎
都万の秋
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎:都万とは島根県隠岐島にあった都万村のこと。
むなしさだけがあった
作詞:田口叔子 / 作曲:吉田拓郎
落陽
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎
雨が空から降れば
作詞:別役実 / 作曲:小室等:小室等の代表曲。元々舞台劇の挿入歌だったらしい。41年制作。
こうき心'73
作詞:吉田拓郎 / 作曲:吉田拓郎:オリジナル曲は1stALBUM「青春の詩」に収録。
野の仏
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎:曲中に登場する高節君とはかの有名な南こうせつの事。
晩餐
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎:曲のテーマが井上陽水の「傘がない」に似ている気がする。
ひらひら
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎:マスコミに対する批判が込められている。
望みを捨てろ
作詞:岡本おさみ / 作曲:吉田拓郎