後述の通り、GB版(メインイラスト)とDS版でキャラデザにかなり違いがある。
概要
主人公の父親。オープニングで主人公に、秘宝の1つ「精霊の鏡」を持たせていずこかへと旅立っていったところからストーリーが始まる。ある意味、ストーリーを最初に動かした人物と言える。やがて成長した主人公が旅に出るきっかけもまた、父親である彼を探したいという動機だった。
行く先々で何回か出会い、パーティ入りもすることがある。家に帰れず旅に出ていた理由は、秘宝を悪用されないよう監視する組織「ガーディアン」に所属しており、周囲からは大佐と呼ばれていたことによる。
かつての古き神が創った超文明の遺産である秘宝を使い、新しき神と名乗る者が幾人も現れた。そして多くが悪用を考えていることから、その動きを食い止めなければならなかった。
1度は死亡したと思われたが、何の脈絡も無く再び現れる。「私は不死身だ!」の一言は、なぜ生きていたかなどという細かい疑惑など全て吹っ飛ばしてしまう。そして、人質作戦で主人公たちの持つ77個の秘宝全てを奪ったアポロンに対しても、前もって手を打っていた。
秘宝は77個ではなかったのである。
それは、彼が筆頭となりガーディアンの組織が世界中にばら撒いたデマだった。それは秘宝の悪用を防ぐため、完全に1人の手に渡るのを防ぐのが目的。
実際、物語中ずっと、敵味方問わず登場人物がことごとく「秘宝は77個」と思い込んで争っていた。しかし例外的に、彼が主人公に託した「精霊の鏡」は、秘宝の数を正確に教えてくれるただ一つの秘宝であり、いわば「秘宝を探すための秘宝」である。したがって、主人公以外の誰も、秘宝が77個ではないという真実に辿り着く者はいなかった。
アポロンはこの鏡を含めて奪ったはいいが、唯一神になるべく策謀をめぐらせて秘宝を奪ったことから秘宝を奪った時点で自分の計画が完成したと思い込み、精霊の鏡を使い念を押して探すなどという発想にたどり着けるはずもなかった。この事が、アポロンの破滅と、主人公たちの逆転劇をもたらすポイントになった。精霊の鏡を主人公に預けておくという手順も含めて、彼の頭脳が神を超えた瞬間であった。
デザイン
GB版(藤岡勝利キャラデザ)は帽子と口髭が特徴で、カイ曰く「ぼうしをかぶったちょっとすてきなおじさま」。某映画の主人公がモデルと思われるデザイン。
DS版(小林元キャラデザ)は帽子も口髭も無く、葉巻をくわえている。そのため、カイの前述の台詞も「帽子をかぶった〜」から「ムチを持った〜」に改変されている。
上記イラストは『インペリアルサガ エクリプス』登場時の、影井由宇氏が描いたご本人絵。
「覆面」との関係
姿が瓜二つであること、1回目の加入時におけるパラメータと序盤で仲間になる「覆面」のパラメータが酷似していること、同じガーディアン所属であることから、「父親=覆面」ではないかという非常に解り易い関連性をにおわせていた。
しかしながら、エンディングで父親も覆面も登場することや、行方不明であったリンの父親が覆面であってもおかしくない(そしてエンディングで覆面が登場するシーンはリンの家族の前である)ことから、「父親≠覆面」「リンの父親=覆面」という説も濃厚であった。
当時の(GB・DS双方)攻略本において関連性が明示されたことはない。のちに2020年代になり、河津氏の解釈で「父親=覆面」だと明かされたが、「父親≠覆面」「リンの父親=覆面」も説得力があるためこの説でもよいというコメントをしている。