ちょっといっぱい!
ちょっといっぱい
まんがタイムきららフォワードで連載中の「火曜」による漫画。ひょんなことから居酒屋さんのバイトとなった主人公の奮闘と、ともに働くバイト仲間たちを(時にシリアスを交えながら)、あたたかく、ほっこりしたタッチで描く。話数カウントは「注文(オーダー)○」(○にはアラビア数字)。
なお、3巻 注文20には、作者の前作である「彼氏ってどこに行ったら買えますの!?」の登場人物がゲスト出演している。
なつかしい夢を見た。
笑顔で接客するおばあちゃん、お客さんの笑顔や笑い声に包まれる店内、そしておばあちゃんのお手伝いをする幼き日の私…
それは、かつて私のおばあちゃんがやっていた居酒屋さんの、懐かしい想い出…
主人公、宮原もみじは高校1年生。高校入学と同時に、親元から離れ、一人暮らしをしている。しかし、高校生活にはなかなか慣れず、まだ戸惑いをなくせずにいた。
そんなある日、学校帰りにいつものように夕飯を買いに行こうとしたが、バスの定期券をなくしていることに気付く。途方に暮れ、とぼとぼ歩いていると、居酒屋さん、旬菜酒場 こはる屋の看板が目についた。
もみじはそれを憧憬の目で見ていると、突然、店員の山吹ちゆりが飛び出してきて、店内に引っ張り込まれ、手違いでバイトに駆り出される。
戸惑うもみじだったが、料理などをそつなくこなした。営業終了後、店長の南部皐月は、本来のバイトがドタキャンしたため、見込みがあると見たもみじを、手違いと知りながら手伝ってもらったことを明かす。それを知ったちゆりは困惑するが、もみじはこのまま「こはる屋」で働くことを決意する。
そうして、酔っぱらいだが仕入れの腕は立つ如月真澄、引っ込み思案であがり症の、クラスメート、藍川凪を加え、「こはる屋」の明るく、時にシリアスもありながらも、それを皆で乗り越える、そんなほっこりした日常系ハートフルストーリー。
※学生は7巻掲載分から1学年進級
こはる屋
- 宮原もみじ(みやはら・もみじ)
本作の主人公。ちゆりの勘違いで「こはる屋」の店員に。
- 藍川凪(あいかわ・なぎさ)
もう1人の主人公。引っ込み思案な性格。
- 南部皐月(なんぶ・さつき)
こはる屋の店長。悩みがあれば、何でも相談に乗ってくれる、いわゆる頼れる姐御肌。
- 山吹ちゆり(やまぶき・ちゆり)
もみじと凪の先輩。2人が入る1年前に入ってきた。
- 如月真澄(きさらぎ・ますみ)
こはる屋の店員で、創業者のひとり。常に酒を欲する。だが、仕入れの腕はピカイチ。
- 星野エリカ(ほしの・えりか)
新たに入ってきた新入りバイト。見た目はギャルだが、実は"オタク"。
従業員の家族など
もみじの親族
- 宮原楓(みやはら・かえで)
もみじの母。男一人と女二人の3人兄弟の長女、8巻時点では回想と写真のみでの登場。
- 高坂瑞樹(こうさか・みずき)
もみじの叔母(母の妹)。スタイルはいいが、性格はだらしない。
- 高坂フジ(こうさか・ふじ)
故人。瑞樹の母(もみじの母方の祖母)。祖母の店で手伝った想い出が、もみじの原点となっている。また、失敗しても優しく接するなど、かつて「すずめ亭」で働いていた皐月の経営姿勢にも影響を与えている部分がある。一方で、メニュー作りには常識に囚われない一面も。
- 高坂幹二(こうさか・かんじ)
故人。瑞樹の父(もみじの母方の祖父)。「すずめ亭」の大将。ぶっきらぼうで、あまり感情が出ず、寡黙な性格。ただ、素直になれない一面もあり、そうした性格もその延長線とも捉えることも出来る。
こはる屋
もみじや凪らがバイトをしている居酒屋。店長は南部皐月。皐月や真澄、その他1名により創業。お客さんは少なく、客層は年配の団体客が多い。
雷神亭
3巻 注文19で、こはる屋の近くにできたライバルチェーン店。「俵屋グループ」という企業が経営している。
すずめ亭
もみじの母方の祖父母が、切り盛りしていた居酒屋さん。現在は閉店している(切り盛りしていた祖父母が亡くなったためと思われる)。