概要
加賀山楓は旭丘の一部の人々に見られるように、かなり世話好きな部類に入る。ゆえか、駄菓子屋マジお母さんというタグまである。
特に、宮内れんげに対する入れ込みはなかなかのもので、れんげの母親代わりのようなところがある。
そのれんげへの入れ込みようは、泥酔しているにもかかわらず、心配は掛けられまいと、れんげの前では素面で、平然とした様子を見せようとしているところにも表れている。
駄菓子屋がここまでれんげに入れ込むには理由がある。
5年前、れんげが生まれたばかりの頃、ひかげにお守りを頼まれたことがある。このときはやりたくはなかったが、金に釣られて承諾した。
しかし、れんげをお守りするうちに、愛着がわいてきたようで、照れながらもれんげを定期的にお守りするようになった。なおこの時、れんげにあの特徴的なツインテールを結っている。
一方、れんげも泣いたとき、他の人では泣き止まなかったが、駄菓子屋があやすと泣き止むなど、れんげもれんげなりに信頼しているところがある。
そんなれんげも、酔っぱらって寝てしまった駄菓子屋の布団を掛けてあげた。
あんな赤子だったれんげも一人前ではないにしろ、人を気に掛けれるくらいには成長した、そんなことを感じた楓は、人知れず涙を流すのだった。