概要
アルベルト公爵家のメイド。土の二月27日目生まれ。
特徴的な間延びした喋り方と焦点のあっていない目、そして不気味な笑顔からは想像も出来ないほど有能で献身的。
長命な魔族であり見た目の年齢は少女と呼んでもいいほどだが、実際は屋敷の大半のメイドを教育担当として育て上げたほど長く働いている。(最低でも)優秀なメイド十人分以上の働きをしていると評されるほどのかなりの有能で、王族時代からリリアが慕っている存在。
その有能さからリリアや現メイド長らから何度もメイド長への昇格を打診をされているが、本人は裏方を望み固辞し続けている。せめて給料を上げようとリリアに散々言われているが、それもその都度断っている。
異世界に召喚された宮間快人に対し、男子禁制の公爵家に仕える大半のメイドが彼を快く思っていない中で最初から好意的であり、後に専属となっている。
以下、ネタバレ
その正体は、幻王幹部『十魔』の一人、パンデモニウム。
上級神の祝福すら容易に貫通するほどの病魔の力を持つ伯爵級魔族で、通称『滅び呼ぶ病魔』。
他者に何も求めず、己の基準で己を捧げる献身の怪物。だが、同時に捧げる相手がいなかったという歪みを持っていた。幻王直々にスカウトされ、ある種の条件を得て部下となった。幻王の命令で人界統括責任者となり、自身はシンフォニア王国担当の情報収集係の一人となっていたが、現在は王女だった頃のリリアに勧誘されたのを契機にその任は解かれている。
実は、快人との初対面の時に彼に一目惚れしていた。当初、公爵家の男子禁制の所為で肩身を狭そうにしていた彼の現状に憤り、偏見を持つ使用人達を巧みに思考誘導したり遠ざけたりして改善させている。快人が来て以降は快人を最優先し、幻王に快人を監視するように指示されたがきっぱり断った(書籍版に記載)。
なお、パンデモニウムであることは、色々と問題もあるため身内以外には隠している。
パンデモニウムとしての姿は全身に包帯を巻いた不気味な風貌だが、職務に忠実で色々とぶっ飛んだ性格が多い『十魔』の中では、数少ない常識的な思考の持ち主。
余談
元々はヤンデレキャラになるはずだったが、とある人物と被るため変更された(WEB版の初登場回には、その名残がある)。
WEB版では六王祭の時に登場したが、書籍版では宝樹祭後の4巻から登場となる。
シリアス先輩から「ヒロイン力の暴力」と称される程、甘ったるいエピソードが多い。
777話記念特別番外編ではヒロインに選ばれている。