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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした

ゆうしゃしょうかんにまきこまれたけどいせかいはへいわでした

『勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした』とは、灯台によるライトノベル小説である。漫画化も行われている。
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概要編集

2016年5月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載開始。作者は灯台氏。

後にモーニングスターブックスから書籍化。既刊14巻。イラストはおちゃう氏が担当。

コンプエースで連載。角川コミックス・エースから漫画版が出版。既刊9巻。平安ジロー氏が作画を担当。


勇者召喚に巻き込まれてしまった主人公が、平和な異世界で交流や観光を行って存分に楽しんでいく異世界ファンタジー物語。タイトルどおり主人公がヒロイン達と平和に楽しく過ごす話がメインで、もちろんシリアスな回もあるが、大抵はシリアスブレイカーされる。


全くの余談だが、本記事はピクシブ百科事典平成最後に作成された記事である

注意編集

本記事は作者が登場人物のまとめとして利用する事を推奨しているのだが、言い換えると最新話時点でのネタバレを多分に含むということでもある。作品未読の人は注意してほしい。


あらすじ編集

ごく普通の大学生の宮間快人は、大学の帰り道に歩行者信号が変わるのを待っていたところ、偶然近くにいた高校生3人とともに勇者召喚に巻き込まれ、異世界「トリニィア」へと召喚されてしまう。

だがそこは魔王の脅威や他国同士の戦争などが一切無い平和な世界であり、今回の召喚目的は、初代勇者の偉業を称える勇者祭に参加してもらうためというものであった。

召喚された彼らに対し、身の安全や衣食住、さらに一年経てば元の状態で無事に地球に送還してもらえるという保証もなされたため、勇者役担当の光永正義を除いた快人達3人は、平和な異世界をそのまま満喫していくことになる。

そんな中、快人は六王の一人で冥王・クロムエイナと出会う…。


登場人物編集

勇者召喚組編集

本作の主人公。勇者召喚に巻き込まれてしまった人物の一人。


  • 楠葵(クスノキ アオイ)

陸上部に所属する高校2年生の女子。6月23日生まれ。

後述する陽菜と正義の学校及び部活の先輩。正義の勇者召喚に巻き込まれ、異世界へ召喚されてしまった。

大企業の社長令嬢で、凛とした優等生でもあり、立ち居振る舞いからも育ちの良さが窺える。実はかなりのゲーマー。小学校からネットゲームをプレイしている(ただし、一日一時間だけのライトユーザー)。

快人とは召喚時が初対面だが、実は過去にネットゲーム上で知り合っており、当時初心者でゲーム知識が無く困っていたところを快人(プレイヤー名「シェル」)に声を掛けられて助けられ、それ以降彼と頻繁にプレイするようになる。次第にオンライン上で彼と会うことが楽しみとなり、好意を寄せるようになった。

なお「ハイビス」というプレイヤー名を名乗っていたこともあり、当初は快人からは男の子だと思われていた。

当初は快人のことを頼りなく思っていたが、とある出来事で一瞬で打ち解けるようになり、それによって快人が「シェル」ではないかと感付いている(WEB版では確信して打ち明けている)。

後に土属性魔法を取得、陽菜とともに冒険者として活躍することを目指している。

第2部では地球に一時帰還後、陽菜とともに冒険者として活動することになった。


  • 柚木陽菜(ユズキ ヒナ)

葵と正義と同じ陸上部に所属する高校1年生の女子。12月23日生まれ。

正義の幼馴染で、彼の従妹。であるが、恋愛感情は皆無。正義の勇者召喚に巻き込まれ、異世界へ召喚されてしまった。

明るく天真爛漫な性格で、しかも巨乳

だが、当初は異世界に来たことによる不安で部屋で密かに泣く寂しがり屋な面もある。兄は快人の同級生であり、高校時代は委員長をしていた。そのため快人の事を聞いて知っており、快人を先輩と呼ぶようになる。

後に身体強化魔法を取得、葵とともに冒険者として活躍することを目指している。

第2部では地球に一時帰還後、葵とともに冒険者として活動することになった。


  • 光永正義(ミツナガ セイギ)

葵と陽菜と同じ陸上部に所属する高校1年生の男子。4月3日生まれ。

勇者祭の勇者役として異世界に召喚される。葵に好意を持っていた。

勇者として召喚された事が判明するやいなやガッツポーズをするなど、かなりオタク趣味な様子。一方で、家庭は両親が仕事人間のため家族らしく接されていなかった(ネグレクトではないものの関心を寄せていない)ため、捻くれた性格になっている。他の3人とは違い勇者として国賓級の扱いを受けていたことで性格も相まって天狗になり、かなり調子に乗っていたが、後に第二王女・カトレアの鉄拳制裁を受けてからは改心。そして、彼女に惚れた上に目覚める

その後、異世界に留まることを選び、2部でカトレアと結婚する運びとなった。

現在の名はセイギ・M・ネバーライト

物語序盤から勇者祭の主賓としてカトレアとともに周辺諸国を訪問しており、出番はかなり少なく、WEB版では2話以降、ハイドラ王国編の266話(書籍では9巻)まで出番はない上、ハイドラ王国編後は現在の時点でまったく出番がない(その後、リアルで5年半も出番がなかった)。しかし、再登場した時は爽やかなイケメンに変貌していた。ちなみに、その時はまだ六王と対面していなかった。


六王編集

『冥王』と呼ばれ、快人が初めて出会った六王の一角。称号に反して性格はとても明るく多くの人から敬われている。


『死王』と呼ばれる六王の一角で、その身には相手を恐怖で卒倒させる「死の魔力」を帯びている。六王の中で最も恐ろしい存在と言われているが…?


  • リリウッド・ユグドラシル

『界王』と呼ばれる六王の一角。木の月9日目生まれ。

世界樹の精霊であり本体は樹木だが、普段はドリアードのような姿の分身で活動しており、本体の世界樹は杖に変化している。

冥王と並び温厚な人柄で人気があり、特にエルフからは崇拝されている。世界樹を始めとする大小さまざまな木々が存在する魔界の森林都市・ユグフレシスを治めている。

あらゆる怪我や病気を治す世界樹の果実を作り出すことが出来る。しかし、その効果により悪用されるのを恐れて流通をかなり厳しく制限させているため、処分に困るほど大量に世界樹の果実を持っている。

六王の苦労人担当であり、アイシスやメギドの被害の後始末を押し付けられることが多い。

作中でも一二を争う巨乳。


  • メギド・アルゲテス・ボルグネス

『戦王』と呼ばれる六王の一角。誕生日不明。

巨大な2足歩行の獣のような姿をしているが、人化して筋骨隆々の野性的な大男の姿も取れる(実際は性別も変えられるため、本当の姿である妙齢の女性の姿を知る者は極一部しかいない)。

何よりも戦う事が好きで、配下も血の気の多いものばかり。

ただし当人は知力もまた力であると考えており、様々な知識をどん欲に吸収している。

またあくまでも好んでいるのは「戦い」であるために力押しによる一方的な展開を好まず、必ず何らかのハンデを設けてどちらにも勝ち目がある状態からの勝負にしようとする。

その細かいことを気にしない性格の所為で、よく彼の被害を受けるリリウッドとは特に仲が悪い。


  • マグナウェル・バスクス・ラルド・カーツバルド

『竜王』と呼ばれる六王の一角。地の月29日目生まれ。

魔界最大の生物と言われるほど巨大な竜であり、その身体の大きさは全長30kmを超え、山脈に例えられるほど。

移動時も街を踏みつぶさないように気を付ける必要があるため、普段は自身の領土から出ようとはしない。

厳格で威厳のある性格だが同時に好々爺然としたところもあり、気に入った相手には気前の良い所を見せる。

本来は人化出来なかったが、2部で長身の白髪の老紳士になることが出来る(本人が人化したわけではなく、アリスとマキナによって作られた分体を操っている)。

名前の「バスクス・ラルド・カーツバルド」は竜王になる際、威厳のある名前にしようと考えたものだが、些細な勘違い(と幻王の悪意)から世間ではかつて激しい戦いの末に倒した竜の王たる力を持つ超古代真竜三体の名前から取ったことになっている。


  • ノーフェイス

『幻王』と呼ばれる六王の一角。別名は「シャルティア」。

六王の中でも特に謎が多く、その素顔を知るものは同じ六王やその他極一部に限られている。

魔界と人界の安定を保つために裏で暗躍しており、六王随一の配下数を持つ。

死王と並んで要警戒の人物とされる。快人の前に度々現れ、試練を課している。

その正体は…。


神族編集

創造神。


最高神編集

  • クロノア

最高神の一柱である時空と空間を司る時空神。シンフォニア王国の管理を担当している。火の月1日目生まれ。

右目が赤、左目が青のオッドアイ。最高神の中では最も生真面目なのだが、それ故にシャローヴァナルから無茶振りをされ、神であるにもかかわらず胃薬の世話になる事がある。

勇者召喚の異変を調べるために神殿に現れた際、快人から特別な気配(おそらく祝福を行ったシロの力?)を感じ取り、後見人のリリアに略式の祝福を行う。これ以降、リリアとは懇意の仲となり、後に本祝福を行い絶大な後ろ盾となる。

神族の苦労人担当。(身長が高い事も含め本人は結構気にしている)。凛とした見掛けと男らしい性格のせいで女性扱いされたことが無かったため、快人に綺麗などと言われた時は慌てふためいた。

クロの従者のアインとは顔を合わせるたびに口喧嘩が始まり時には実力行使に及ぶこともあるが、その後は一緒に飲みに行くなど、喧嘩友達のような間柄。


最高神の一柱である運命を司る運命神。ハイドラ王国の管理を担当している。


  • ライフ

最高神の一柱である生命を司る生命神。アルクレシア帝国の管理を担当している。天の月7日目生まれ。

フェイト程ではないもののあまり働いていない、と言うより普段は寝ている(本人曰く「瞑想」)ためクロノアから働くように常々言われている。

実は肉弾戦に特化した神であり、キレた時は恐ろしい容貌となってバーサーカーとなる。だが、本人は肉弾戦を野蛮で下品と思っているため、滅多に行わない。

見た目に反し意外と腹黒い。快人のことはシロの加護を受けた存在として最大限の礼を持って接すると考えており、自分の身体を好きに弄んでも構わないと公言している。

リリウッドと並び作中最大級の巨乳(アイシス曰く駄肉)。

アイシスとは「死神」と呼ぶなど表面上は犬猿の仲だが、実際は手紙のやり取りをしているほど関係が深い。


上級神編集

  • シア

上級神の一柱である災厄を司る災厄神。光の月6日目生まれ。

創造神、最高神に次ぐ戦闘力を持つ。つまり上級神最強であり神界5位の実力者。

災厄とあるが人々に試練を与えその成長を促すという意味合いのものである。フェイトの補佐で、彼女にほとんどの仕事を押し付けられている。特に快人が来てから多くなったため、快人と対面した時に怒りをぶつけていた。

その言動は後書きやカバー裏に出没するとある人物と酷似しているが別人(別神?)である。大の辛党。

メギドとはかつて激突した事があり、以降も口では貶しているが、実際は食べ物の好みが一緒だったりで気心の知れた仲であり、たまに居城を訪れている事も。


  • スカイ

上級神の一柱である天空神。

ライフの補佐。スカイブルーのセミショートヘアと瞳の持ち主で、ライフや同僚のガイアとは違い、胸は慎ましい。

神界6位の地位にいる。真面目な性格で業務をそつなくこなす有能な一方で、可愛い物好きで勇者祭限定で売り出されたぬいぐるみの製作者でもある。

白神祭でシロが快人にやらせたガラポンの抽選で快人達の案内役に選ばれるが、シロから何かの意図があって指示されたのではと深読みしている。


  • ガイア

上級神の一柱である大地神。

ライフの補佐。ライフと同じく巨乳の持ち主。


  • 閃光神

上級神の一柱。名称は不明。

クロノアの補佐。


下級神編集

  • ハート

下級神の一柱である恋愛を司る恋愛神。ハイドラ王国に神殿を構えている。

フェイトの配下で、明るいピンクの髪を綺麗に後ろで纏めている。フェイトの我が儘に苦労している。駄々をこねて仕事を放棄したフェイトを再びやる気出させた快人をぜひ神界に来てほしいと必死に懇願した。


  • フリー

下級神の一柱である自由を司る自由神。ハイドラ王国に神殿を構えている。


  • エルン

下級神の一柱である豊穣を司る豊穣神。アルクレシア帝国に神殿を構えている。

ライフに実験体にされたりフェイトに料理を作らされたり等、かなり不憫な神。


  • カーサ

下級神の一柱である狩猟を司る狩猟神。アルクレシア帝国に神殿を構えている。


  • ヘルシィ、ルゥ

下級神の一柱である健康を司る健康神(ヘルシィ)と法を司る法律神(ルゥ)。シンフォニア王国に神殿を構えている。


魔族編集

冥王陣営(クロの家族)編集

総勢25万人(クロに認められた家族の総数で、家族の配下などは含まれず)。死王陣営を除くともっとも数は少ないが、爵位級の魔族の割合は最も多い。名前は数字関係に由来する。ちなみに、アインから順に兄弟姉妹のような関係になっている。


  • アイン

クロのメイド。天の月1日目生まれ。

その正体は魔界唯一の公爵級高位魔族。実力的には六王に匹敵し実際に王の地位にも誘われたが、クロのメイドである事を優先して辞退したため、アインのために公爵級という爵位が作られた。アインに匹敵するのであればそのまま王にもなれる事から、通称『空位の守護者』と呼ばれるようになった。クロに絶対的な忠誠を尽くしている。あらゆることを最大限に完璧にこなすパーフェクトメイド。

メイドとしての基礎能力も非常に高いのだが、それに加えて時間を操作する能力を持っており、クロノアが権能によって停止させた時間の中でも行動可能なほど。

時間を自在に操る事すら「メイドとして当然の嗜み」と言うほどメイドという存在を絶対視している。

逆にメイドである事が存在意義になってしまっているため、休暇を取らせるためにクロから一日メイド禁止を言い渡された際は、メイドでない自分に価値はないと部屋の隅で膝を抱えてうずくまってしまう程に落ち込んでいた。

クロが抱えるある苦悩を自分では力になれないことに憤りを感じていたが、快人がクロの苦悩を祓ってくれたことで、彼にクロに次ぐ忠誠を捧げるようになる。だが、それに一切の妥協をしないため、逆に快人を困らせている。

名前の由来はドイツ語の「1」。


  • ツヴァイ

アインに次ぐ古株の魔導人形。ちなみに彼女を創ったのはクロムエイナ。

暗い緑のショートボブと鋭く釣り上がった赤い目が特徴。ズボンタイプのスーツ風の服を着ている。

普段は非常に厳格でクールな性格をしており、自他共に厳しく身嗜みなど品位を損なうことをすれば長時間の説教をするため、アハト達に恐れられている。快人曰く『教師タイプ』。

だが、実際は姉のアインに憧れ、見習ってその振る舞いをしているにすぎず、本来は家族想いで心優しく、真面目過ぎてちょっと抜けたところがある頑張り屋で感情豊かな明るい性格をしている。

説教自体も内容的には長くても10分くらいなのだが、相手が萎縮して何も言わないのを自分の言ったことを理解していないと勘違いして微妙に言い方を変えて同じことを言っているだけに過ぎない。

クロに変わってクロが所有する土地の統治を任されている。

クロの苦悩を祓ってくれた事を加味したとしてもオカシイレベルで快人を心酔している。

名前の由来はドイツ語の「2」。


  • トーレ

紫髪のポニーテールの女性魔族。古参でありながら、戦闘力や魔法の才能は快人並みに皆無。しかし、『自身の魔力を注ぐことで魔水晶の純度を変化させる』という極めて希少な能力を持っている。

セーディッチ魔法具商会で働いており、天然ではめったに見つからない純度90%以上の魔水晶を必要とする魔法具を作れるのは、彼女のおかげ。

だが、非常にマイペースな上にポジティブで自由気ままな性格のため、勝手に抜け出すことで護衛のチェントとシエンを慌てさせる。

名前の由来はイタリア語の「3」(アインやツヴァイのようにドイツ語でないのは、アリスがドライをダサい名前と言ったせい)。


  • フュンフ

クロの居城の門番をしている伯爵級女性魔族。風の月4日目生まれ(自称)。

面倒見のいいお姉さんタイプ。錬金魔法に秀でており、普段はボディスーツのような服を着て50メートルを超える巨大ロボットのような巨大甲冑に身を包んでいる。普段は金髪の長髪だが戦闘時は薄い桃色の短髪に変わる。

フィーアとは特に仲が良く、お互いに愛称で呼び合っており、今でも贖罪の日々を送っている彼女を気に掛けている。

WEB版の第2部で快人と初対面するが、書籍では第1部の6巻で初対面。WEB版では番外編で先に登場しており、内容は書籍に沿っているためすでに対面した態になっている。

WEB版と書籍版では、過去のフィーアに対する行動が異なっている。

名前の由来はドイツ語の「5」。


  • ゼクス

『死霊の大賢者』と呼ばれるリッチ。

魔法学校の基盤を造る等、人界でも有名な人物であり、セーディッチ魔法具商会の会長代理も務めている。

名前の由来はドイツ語の「6」。


  • ラズリア

ピンクブロンドのロングヘアーが特徴的な花の妖精。愛称「ラズ」。初代妖精王。木の月30日目生まれ。

天真爛漫な性格で、あらゆる農作物を育てる事に長けている。見掛けによらずクロの家族の中でもかなりの実力者。髪の長さを調節でき、初登場時はロングだったが宝樹祭時はショートになっていた。

快人の事をなぜか「カイトクンさん」と呼び、かなり気に入っている。

名前の由来は七宝(「7」)の一つラピスラズリから。


  • アハト

青い肌と二本の角を持つ特殊個体(本編での通常のオーガは角一本で肌は緑か赤)のオーガの男性。

エヴァとは相棒でもある夫婦。そして快人にとっては数少ない男友達かつ兄貴分。

かつては特殊個体ということで同族から奇異な目で見られて孤立し、その鬱憤を晴らすかのように同じ境遇のエヴァとともに各地で暴れまわっていた。ある高位魔族(当時、男爵級だったキャラウェイ)によってエヴァとともに瀕死の重傷を負った際にクロと出会い、自分達を受け入れてくれたクロを崇拝するようになる。

名前の由来はドイツ語の「8」。


  • エヴァル

銀色の毛並みを持つ特殊個体の黒狼族の女性。愛称「エヴァ」。

姉御肌な性格で、アハトを尻に敷いている。

名前の由来はハワイ語の「8」。


  • ノイン

黒い騎士甲冑に全身を包んだ魔族。11月11日生まれ。

その正体は快人達と同じく召喚された日本人の女性で、魔族に転生した元初代勇者。本名は『九条 光(クジョウ ヒカリ)』。大正時代の人物。和食をこよなく愛しており、ラズに米を栽培してもらっていたり、アインに和食を作ってもらっている。

クロの家族の中では妹的な存在として可愛がられており、みんなの仕事を手伝ってはお小遣いなどを貰っている。だが、特定の職に就いていないニート状態であることに気付いて愕然とする。

快人とは初対面時は普通に会話をしていたが宝樹祭で再開した際、快人のある発言で彼を異性として強く意識してしまい、面と向かって話すことが難しくなってしまう。

自分の名前を冠した友好都市・ヒカリに行くことを激しく拒んでいる(自分の像や肖像画がたくさんあることが恥ずかし過ぎるため)。

名前の由来はドイツ語の「9」。


  • チェント&シエン

双子の伯爵級の女性魔族。

トーレの護衛だが、よくトーレに勝手に抜け出されて大慌てしている。

単一種という魔力を元にして生まれる魔族で、親がおらず生まれた時から双子だけだった。二人で生き抜くために魔界の大都市で便利屋をして銭を稼ぐ日々を送っていたが、そこに迷子だったトーレと知り合う。トーレから街の案内という名目で一ヶ月雇われて振り回されていたが、いつしか彼女と一緒にいることに楽しさを感じ、彼女に付いていくことを決めた。

名前の由来はイタリア数字とスペイン数字の「100」。


死王陣営編集

第一部時点で唯一配下はおらず、現状番外編では48人(全員、爵位級)に増えている。

その実態は実質「死王ファンクラブ」。名前は星の名前に由来。


  • イリス・イルミナス

『六連星(むつらぼし)』と呼ばれる死王傘下の六人の伯爵級魔族のリーダー兼まとめ役兼オカン枠。通称『黒暴星』。『伯爵級最強火力』の持ち主。

昔からのアリスの知己。白黒ツートンカラーの魔導士。

アリスの生まれた異世界での親友だったが、ずっと昔に亡くなっている(享年150才)。

今の彼女はアリスの中で眠っていた魂のバックアップが独立したもの。

やや偏屈だが面倒見が良く真面目。悪ふざけに走りがちなアリスや『六連星』の他メンバーのブレーキ役。

アイシスとは魔法戦闘と魔力制御における師弟関係でもある。

心具(後述)は注いだ魔力を爆発的に増幅させる杖『アポカリプス』。


  • ポラリス

『六連星』の一人。『六連星』の副リーダー。

通称『極北星』。『星見の魔女』『超越者』とも。

種族は「ウィッチ」。白いとんがり帽子とローブを着ている。

元々は凡才レベルのウィッチに過ぎなかったが、アイシスに命を救われた時に死の魔力に怯え碌に礼も言わずに逃げた事を後悔したのを期に、「謝罪と礼を言う為、そして配下に加わる為」に死に物狂いどころか死ぬより辛い鍛錬を1万8000年続けて伯爵級に至った努力の怪物(「超越者」の通称はここから)。この経緯から、飄々とした或は落ち着いた雰囲気とは裏腹に狂信レベルの忠誠心を秘めている。ちなみにアイシスはポラリスの事を覚えていた。

鍛錬の際、「物事の結果だけ」が分かる限定的な未来予知能力を得た。『星見の魔女』の通称はアイシスの配下になれる予知結果を得るために毎夜星空を見上げていたから。

ウィッチなのに、得意戦法が「鍛えた筋力と魔力でゴリ押し」なので脳筋に見えてしまう。


  • ウルペクラ

『六連星』の一人。通称『狐妖星』。

十本の尾を持つ狐の魔物「ミスティックシルバー」が魔族に進化した異質の存在。見た目は狐獣人の少女。服装は巫女服にレギンスを合わせたもの。第二部では進化前の魔物状態で初登場。体内の膨大な魔力を自力で抑えていたが限界に達し爆発寸前の所を、偶然近くにいたアイシス(魔力構造の組み替え担当)と快人(死の魔力抑制担当)が治療したことで二人の魔力が体内に吸収され特殊個体に進化した。ある意味、二人の娘と言って良いかもしれない。二人の魔力を吸収したことで死の魔力にも適応し、とても懐いていたのでアイシスの家族として迎えられた。

魔界史上最速最年少である119才で伯爵級に至った才能の怪物。ポラリスとは対極。

快人と同質の感応魔法が使えるが、高い戦闘の才能を持っているため(敵への心理攻撃・味方との連携等)快人よりも高いレベルで使いこなせる。

悪戯好きな性格だが、アイシスと快人には素直で人懐っこい態度。「~っす。」という癖のある丁寧口調で話す。


  • スピカ

『六連星』の一人。通称『晶花星』。

ブルークリスタルフラワーの精霊。

魔界一ののんびり屋で、関西弁と京都弁が混じったような独特の口調で話す。

実はアイシスが見つけるまでリリウッドやアリスにも存在を認知されていなかった唯一の精霊で今まで一度も実体化したことが無かった。

ずっと花に宿る形で魔界を放浪していたが、アイシスの城の近くで咲いていた所を「一輪だけで寂しそう」と感じたアイシスによって鉢植えにされてしまう。最初は「死王はヤバイ奴」という世間の誤解を鵜呑みにしており頃合いを見て逃げ出そうとしていたが、アイシスの実際の人柄に触れて、その配下という形に「根を下ろす」ことを決める。

彼女が滞在した土地にはブルークリスタルフラワーが群生する。そして「栽培」できるのも彼女だけ。


  • シリウス

『六連星』の一人。通称『天刃星』。

身長が2メートルを越える玉虫色のショートボブの虫人型の魔族。『六腕の剣鬼』とも称される剣を極めんとする剣士。

かつて、魔界一の剣士を自称して自惚れていた時に、ある謎の剣士(中二病を再発中のアリス)に手も足も出ずに敗北し、その屈辱を胸に長年己を鍛え続けていた。

後にアイシスに挑んで惨敗することになったが、突然の申し出にも快く応じてくれ、敗北した己を心配してくれるアイシスの優しさと強さに惚れ込む形で配下になることを望んだ。

正々堂々戦う誇り高き騎士タイプの性格で、性格が正反対のラサルとは犬猿の仲で、ほぼ毎日のように喧嘩をしている。


  • ラサル・マルフィク

『六連星』の一人。通称『地縛星』。

魔界で数万年引きこもって研究だけしているネクロマンサー。冥王陣営のゼクスとは知人関係。

長らく洞窟に籠って研究ばかりしており、外界にまったく興味がなかったため、六王すら存在は知ってても顔も見たことがなかった。

研究が完成したことで洞窟を出た際、アイシスがネクロマンサーの自分を差し置いて死王と名乗っていることが気に食わず、アイシスの城に襲撃をかけたが、初めてアイシスと死の魔力を目の当たりにすると即土下座して降参した。

流れでアイシスの配下となり、当初は利用するつもりで希少な本が山ほどある書庫で引き籠って生活していたが、アイシスの優しさと純粋さに触れて次第に罪悪感で精神的に参り、改めてアイシスに配下として忠誠を誓い、真面目に配下として働くようになった。

卑怯な手を使っても楽に勝つことが正義と考える性格で、性格が正反対のシリウスとは犬猿の仲で、ほぼ毎日のように喧嘩をしている。


界王陣営編集

総数1500万。魔族だけでなくエルフ族などの人族も多く配属。


  • リーリエ

界王配下筆頭の女性魔族。風の二月1日目生まれ。

『七姫』と呼ばれる界王傘下の七人の伯爵級魔族のリーダー。通称『魔華姫』。

光の届かない暗い洞窟の奥にのみ咲く魔導華の精霊。

盲目だが感知力に特化した能力を持つ。穏やかで優しい性格だが、ちょっと茶目っ気もある。

快人と初対面したのは第2部からだが、書籍版では第1部の8巻から。


  • ティルタニア

『七姫』の一人。通称『妖精姫』。愛称「ティル」。

現妖精王。ラズリアの後輩にあたる花の妖精。楽器の演奏がとても得意。

ラズリアのことを心から尊敬している。『七姫』のムードメーカー的存在。

ラズリアと同じく快人のことを「カイトクンさん」と呼んでいるが、本人には会っておらず、「カイトクンさん」が快人であることを知らず別人だと思っている。


  • カミリア

『七姫』の一人。通称『草華姫』。愛称「リア」。

草の精霊。茶髪のセミロングヘアを緩く大きめの三つ編みで編んで肩から前に流した髪型で、地域の伝統衣装っぽい服装などの見た目から「ザ・村娘」という印象を持つ。非常に影が薄く、リリウッドのメイドと勘違いされている。もっとも、家事が趣味でいつも城の掃除をしていたり、リリウッドへの取次をするのは大体彼女だったりするので勘違いされても仕方ないところではある。更に言うとメイド力(後述)10万かつアイン主観のメイドランキング7位ランカーであり、その家事能力は極めて高い。

リリウッドへの取次をよくしていた為に『七姫』の中で唯一、快人と早い段階で面識があった。

控えめで押しに弱い大人しい性格だが、実は界王陣営最強を誇り、『大地の剛拳』の二つ名で呼ばれている。伯爵級に上がりたての魔族が思い上がってリリウッドに挑戦を求めに来た時は彼女が相手して一蹴し、実力の差を身をもって味わわせる役目を担う。

基本的に右のストレートパンチ一本のスーパーストロングスタイルだが、実は左利きであり、よっぽどのことがない限り滅多に使わない。


  • ブロッサム

『七姫』の一人。通称『桜花姫』。

ノインから話を聞いたリリウッドが作り出した桜の木の精霊。

青みががった黒い髪のポニーテールに桜を模した簪を刺した和風美人。

基本的に真っ直ぐな性格の良い子だが、思い込みが激しいところはある。

侍を敬愛しているようだが、勘違いしている。

『七姫』では最年少で、短期間で伯爵級まで上り詰めた天才で、ウルペクラに更新されるまではレコードホルダーだった。ゆえに増長していた時期があったが、リーリエに頼まれたカミリアに叩きのめされて改心する。


  • エリアル

『七姫』の一人。通称『天花姫』。

標高の高い山の山頂付近にのみ咲く天空花の精霊。空色の髪にマリンブルーの瞳を持ち、踊り子のような恰好をしている。

最初に一言一句を発した後、少し間をおいてから話すという独特の喋り方をする。表情が乏しくクールな印象を持つが、自由と踊りをこよなく愛しており、掴みどころのない性格。

楽器の演奏が好きなティルタニアと相性が良く仲良し。


  • ロズミエル

『七姫』の一人。通称『薔薇姫』。愛称「エリィ」。

薔薇の精霊。『孤高の薔薇』とも呼ばれている。

明るい金髪にゆるい縦ロール、長身で豊満な胸、鋭い顔つきに真紅の派手なドレスと悪役令嬢みたいな見た目だが、実はかなり内気で人見知りのコミュ障。初対面の人と会話をするだけでも長い年月を要する。

精霊の中でも非常に花好きで、珍しい花を見たり育てたりするのが大好き。また、芸術にも詳しい。

カミリアとは昔から仲良しで、どこかに出かける時はカミリアに付いてきてもらっている。


  • ジュティア

『七姫』の一人。通称『大樹姫』。

精霊樹の大精霊であり、人界の精霊族のまとめ役。一人称は「ボク」。

ウェーブがかったこげ茶色の髪でポンチョに似た服を着ている。130cmほどのかなり小柄で、頭の横から竜の角のように二本の木が生えている。明るく元気いっぱいな性格で、時々語尾に「ぜぃ」と付けている。

エルフからは宝樹と呼ばれる「精霊樹」に司っているためエルフにとっては信仰の対象ともなっている。


戦王陣営編集

総数は480万。総数自体は少なめだが武闘派で戦闘狂が多く、個々の戦闘力は高め。


  • オズマ

ボサボサ頭で無精髭の中年男性。

どこかだらしない雰囲気をしているが、正体は『戦王五将』と呼ばれる戦王傘下の五人の伯爵級魔族の一人。通称『静空』。

戦王配下では最古参で、実力は五将筆頭のアグニを上回る戦王陣営最強を誇る。戦王陣営では珍しく非好戦的で合気道に似た戦闘法を好む。…が、このスタイルは本来の彼のものでは無く、元は『暴風』と呼ばれる好戦的な男だった。元のスタイルを封じた理由はメギドと関係があるらしい。

WEB版と書籍版では登場時期が大きく異なり、WEB版では1章の後半である六王祭からだが、書籍版では1章前半の宝樹祭からの登場。

宝樹祭で快人と親しくなり、数少ない男性の知り合いとなる。


  • アグニ

『戦王五将』筆頭。通称『業火』。

チャイナドレス風の服を着て紅蓮の長髪を首の後ろで大きな三つ編みにしている女性。

オズマに好意を寄せており、一日一回はプロポーズをしては断られるやり取りを毎日繰り広げている。竜王配下のフレアとは親友で、よく一緒に鍛錬することがある。

全徒手空拳の使い手で、炎を纏った打撃で戦う。


  • イプシロン

『戦王五将』の一人。通称『絶氷』。

着物に似た服を着た青髪の女性。「氷鬼」という種族で、真名は「イクスニルヴァ」。武器に薙刀を扱う。

普段は冷静で落ち着いてるように見えるが、戦王配下らしく普通に戦闘狂。本気で戦う時にのみ本当の名前を名乗るという戦いの美学を抱いている。


  • バッカス

『戦王五将』の一人。通称『鉄血』。

重厚な鎧を身に纏った巨漢の風貌の老騎士。武器に巨大な斧を扱う。相当な実力者なのだが、作中では対峙する相手(アイン、エデンなど)が悪すぎて瞬殺されている。


  • コング

『戦王五将』の一人。通称『豪傑』。

「インペリアルコング」という種族で、名前の通り頭に大きな角が生えたゴリラのような風貌。

五将の中では一番年下。自分を鍛えてくれたオズマのことを兄貴と呼んでいる。


  • イータ&シータ

戦王配下の双子の女性高位魔族。イータが姉で、シータが妹。火の月5日目生まれ。

どちらも髪が赤いが、髪が長くて熱血な性格がイータ、髪が短くクールな性格がシータ。イータは大槍を、シータは大盾を得物としている。

メギドから快人を宴に招くよう命令を受けたが、意味を履き違えて快人を不意打ちし、強引に連れて行こうとするも、アニマとジークに敗れる。その後、不意打ちしたことでメギドの怒りを買って殺されかけるも、快人によって助けられる。この出来事から快人に深い恩義を感じ、二人揃って戦王の陣営を離れ、快人付きの従士兼メイドとして仕える。しかし、家事は壊滅的だったため、イルネスの指導を受けている。

第二部にて、今までの努力が認められついに男爵級高位魔族に認められる。


  • シグマ

戦王配下の男爵級魔族。日本刀に似た剣を持つ青い髪の男性。

イータ&シータがアニマとジークに敗れた後に登場し、疲労で分が悪かったアニマ・ジークに代わって相手になったアリス(幻王)と戦うも、終始翻弄された末に敗れる。

その後、(気付かなかったとはいえ)幻王を侮辱したことでパンドラに尋問を受ける羽目に。


竜王陣営編集

総数8800万。二番目に規模が大きいが、魔物も多く総数の割に爵位級は少なめ。


  • トルネディア・ファフニル

竜王配下の伯爵級魔族の超古代真竜。性別はオス。

『四大魔竜』と呼ばれる竜王傘下の四体の高位古代竜(ハイエンシェントドラゴン)の筆頭。通称『誇り高き黒竜』。【黒風の翼】部隊長。

漆黒の身体で全長は100mを超えるが、身体の大きさを変えることが出来る。人化すると、浅黒い肌の美丈夫になる。

フレアが竜王に勝負を挑んだ際、「まずは私を倒してみよ」とばかりにフレアと戦ったが、トラウマレベルに完敗する。


  • フレアベル・ニーズベルト

『四大魔竜』の末席。性別はメス。愛称は『フレア』。

ワイバーンの特殊個体・ニーズヘッグの超古代真竜。通称『滅炎の天竜』。【紅蓮の牙】部隊長。

基本は冷静だが内面の熱い熱血な性格。人化すると、番長のような出で立ちに傷跡だらけの貫禄ある赤髪の少女になる。

実は竜王陣営最強を誇り、他の三体をトラウマレベルにえげつなくボロボロに負かしたことがある。ゆえに模擬戦を頼もうとしても断固拒否される。竜王に勝負を挑んで負けてからは忠誠を誓っているが、千年に一度くらいに勝負を挑んでいる。

四体の中で唯一の小型種であり、全長が4m80cmしかないことを本人は結構気にしており(5m以上で中型種と分類される)、それに触れることは最大のタブーとされている。

只のワイバーンから成り上がった『最初の特殊個体』で、ニーズヘッグの呼称は彼女の名前にちなんだもの。当然有名人でファンも多く【紅蓮の牙】コラボグッズも存在する。

今に至る経緯から『挑戦』を最も尊い事であると考えており、快人の事は「人の身でありながら超越者達と関わり(挑み)続けた挑戦者」と捉えていて、会う前から『戦友』と想っていた。


  • アクアリナ・エインガナ

『四大魔竜』の一体。性別はメス。

魔界南部の海を統べる全長1kmを超える巨大な藍色の鱗を持つ水竜。通称『大海に座す水竜』。【蒼海の鱗】部隊長。

物静かで丁重な性格。人化すると、藍色ロングの純白のワンピースに身を包んだ2m40cmの長身の美女になる。

かつて竜王が彼女を配下に勧誘しようとフレアを使者に遣わせた際、魔界の海の覇者という自負から強気な態度で竜王を見くびる発言をしたことで、激怒したフレアにボロボロにされたことで心が折られて配下となる。


  • クエイクル・グランディレアス

『四大魔竜』の一体。性別はオス。

マグナウェルに次ぐほどの巨体(全長10kmほど)を誇るヘルグラウンドドラゴン。通称『不倒なる地竜』。【大地の尾】部隊長。

動きも遅く間延びした喋り方をするのんびりな性格。唯一、人化出来ない。

身体の大きな者こそ強いという体格主義者の持ち主だったが、フレアにトラウマレベルにやられたことで二度と相手に体格のことを言及しなくなった。


幻王陣営編集

総数は19億。総数、爵位級は魔界最大規模で、各国の中枢にもいる。幹部の『十魔』の中で本名を持つ者はコードネームとなっている。


  • パンドラ

幻王傘下の伯爵級魔族の十人の幹部『十魔』筆頭。序列一位。通称『鎖持つ狂鬼』。光の月31日目生まれ。

ヘルナイトメアという種族の女性魔族。伯爵級の中でも最強を誇り、鎖を操る。

幼い時にド外道な魔族に捕らえられて拷問を受けて右目を失っている。幻王にその魔族から助けられて以来、幻王に狂信している。敵対者には容赦ない拷問を行うサディストだが、幻王や快人など特定の人物には逆にお仕置きを求めるマゾヒストでもある。仕事は真面目だが幹部の中では一番性格がぶっとんでおり、幻王ですらどうしてこうなったのかと頭を悩ましている。

界王が一度、世界樹の果実で右目を再生させるも、すぐに自ら右目を潰して前の魔族の痕跡が無くなり「真にシャルティア様の僕」になったと狂喜したことで、界王が幻王に対してあらぬ誤解を抱かせる羽目になり、幻王は誤解を解くのに長い時間が掛かった。

不在時は幻王の影武者も務める。


  • パンデモニウム

『十魔』副リーダー。序列二位。通称『滅び呼ぶ病魔』。

上級神の祝福すら容易に貫通するほどの病魔の力を持つ身体が包帯だらけの女性魔族。幹部の中では一番の常識人(ちなみに、『十魔』全員が自分が一番常識人だと思っている)。シンフォニア王国情報統括兼、人界全域統括責任者。

その正体は…


  • グラトニー

『十魔』序列三位。通称『亜空の捕食者』。

可愛らしい服を着てぬいぐるみを抱いた少女。

魔界情報統括責任者。

時空間魔法の達人で、移動や情報収集に極めて利便性が高い能力を持つ。

次元獣とよばれる魔物のようなものを使役する。

比較的性格はまともだが、大抵の人が不味いと思う物を好んで食べる偏食家。

実は、少女はナターシャという影武者で、本体は少女の抱くぬいぐるみの方。

真の姿は巨大な肉塊なのだが、仕事をするのに不便なので真の姿になる事は余り無い。また、肉塊の一部を触媒にすることで、ナターシャみたいな《次元獣》という力を持った生命を作り出すことが出来る。


  • ファントム

『十魔』序列四位。通称『災厄の亡霊』。

半透明で浮いているようにローブを纏った亡霊のような存在。喋れないのか喋りたくないのか不明だがとにかく寡黙。

その正体は…。


  • アスタロト

『十魔』序列五位。通称『虚像の密告者』。

幻王から下賜された牛の着ぐるみを着た魔族。

髪が真ん中から二色に分かれており、右側が黒髪で左側が金髪。

一つの身体に二つの人格を持つ「ジェミニ」という二対一体の種族。右側はやや垂れ目がちな金色の目でオドオドしたコミュ障な性格、左側は黒色の釣り目でキリッとした真面目な性格。

他人の能力を数値で視認できる特殊能力の持ち主で、爵位級認定最高責任者を務める。

顔に穴が無い半円状の仮面を付けており、どちらかが隠れている時はあらわになっている方が主となって会話するが、二重人格というわけではなく、どちらの人格もアスタロトで、同時に存在し思考なども共有している(幻王曰く「一体のロボットの身体に二人のパイロットが乗ってるようなもの」)。

ちなみに、右側は頭脳担当で分析や交渉が得意で、左側は肉体担当で戦闘が得意。また、右と左のアスラトロの人格が持つ能力を入れ替えることが出来る反転形態という能力を持つ。


  • モロク

『十魔』序列六位。通称『贄求める大魔』。

本名『サタニア・ダークロード』。愛称「ニア」。

悪魔公(デーモンロード)の少女。露出の高い民族衣装を身に纏い、褐色肌に入れ墨のような模様が刻まれ、ヤギのような角と細くて黒い尻尾がある。

デーモン種のまとめ役。アルクレシア帝国情報統括。

元々は悪魔族の特殊個体「悪魔王(デーモンキング)」だったが、幻王に完膚なきまでに敗れてからは幻王に忠誠を誓って崇拝し、種族名も恐れ多いと強制的に「悪魔公」と改名した。

自身が居住する館には趣味の悪い像や剥製などが並べられており、特に動物や魔物を串刺しにして飾ることを一種の芸術と本気で思っている『串刺しマニア』とも呼ばれる。


  • リリム

『十魔』序列七位。通称『嘲笑う悪夢』。

本名『リスティア・アスモデウス』。愛称は「リスティ」。

抜群のプロポーションを持つ長い金髪のサキュバス

サキュバス、インキュバスなどの淫魔を統べる存在。所謂、サキュバスクイーンだが、幻王を崇拝しているゆえに本人にクイーンを付けて呼ぶのは逆鱗級の地雷。

自分よりも格下の相手なら男女問わずすべて魅了させることが出来るほどの傾国の美女。淫魔は欲望にまみれて性格も歪んでる悪人のような人物を恋愛対象として好むが、実際は『食材』または『玩具』としての認識であり、異性に対して「恋愛対象じゃない」と言わせることはかなりの誉め言葉でもある。

実はアルクレシア帝国の現皇帝・クリスの実母。気まぐれで生んだが、生まれたての純潔なクリスを見て一瞬にして溺愛するものの、自身の種族ゆえにクリスを穢すことを恐れてどう愛していいのか分からず、子守に長けていた使用人たちに任せっきりにしてしまう。

自身の種族と互いの不器用な性格の所為で長らくクリスに嫌悪されていたが、後にしっかりと正面から向き合い、本心を明かしたことで仲が改善される。

現在は後宮で前皇帝の正室・側室達とともに住んでおり、時折悪党を始末しに行っている(クリスに知らせず勝手にやるため、調査などの事前の準備が台無しになるとクリスに苦言される)。ちなみに、正室・側室達はリリムに心酔しており、自ら使用人になってリリムの世話をしている。


  • カタストロ

『十魔』序列八位。通称『永久の災害』。

燕尾服に身を包んだ薄緑髪の女性魔族。

ハイドラ王国情報統括。シンフォニア王国の冒険者ギルドのギルドマスターも務めている。

真の姿は巨大な蛾の魔物なのだが、本人はその姿を心底嫌っている。

翼が腐食性の毒を有しているのだが人型になっても毒が無くならないために、手で触れたものを腐らせてしまうという厄介な性質を持ってしまっている。

蛾の姿に戻って触覚を使えば不通にものを持てるのだが、それでも蛾の姿が嫌いなので人型に拘り、食と住を切り詰めて保護用の手袋を確保する暮らしをしている。なお、『衣』については譲れないレベルがあるようで譲る気はないらしい。


  • フェニックス

『十魔』序列九位。通称『不滅の焔』。

緑色の炎を纏った不死鳥。アリス曰く「クソ鳥」。

実はアリスが「不死身という概念」を使い生み出した魔法生物。

だが、性格に難があり、以後アリスは同種の存在を生み出すことはなかった。

痛みを快楽として感じているかなりドMな性格で、死に至る痛みこそ至上の快楽という変態。ゆえに自分を殺せるほどの痛みを与える者を崇拝し、逆に自分を殺すことができない相手は心底冷徹で、己にとって価値は無いと見下している。


  • ティアマト

『十魔』序列十位。通称『嘆く絶望』。

本名『メディア・レビアタシ』。アリス曰く「クソ蛇」。

二本の角を持ち、4メートルを越える巨大なラミア族の特殊個体にして、ラミア族最後の生き残り。

感受性豊かで、ことあるごとに世の無常さを嘆いて涙を流す。

だが、その実態は精神的な苦痛に対して快感を感じる変態であり異常者。

特に『親しい相手を失う悲しみ』が大好きで、ティアマトが幼い頃に本能ままに自分の同族を皆殺しにした過去を持つ。

アリスが捕まえて躾と教育をしたことで最低限の常識と自制は覚えて無差別に他者を襲うことは無くなったが、それでも性癖は治らず、対象を始末する任務などでは、相手を親しい友人や家族に見立てて嬲り殺し、その後は大泣きして超音波で周囲を滅茶苦茶に破壊する。

一方で性癖が関わらない時は温厚で、子供好きなため給与の大半を各地の孤児院などに匿名で寄付している(性癖が出ることを嫌がって孤児院を訪ねたりはしない)。


その他編集

  • キャラウェイ

キャットレイド(猫獣人型魔族)の子爵級女性魔族。長い尻尾を持つ。愛称「キャラ」。火の月19日目生まれ。

キャットレイドは魔族の中では弱小部族であり、その部族から類稀な才能によって子爵級まで昇り詰めたことから、一族から『英雄』扱いされていた。

しかし、そこで頭打ち状態となってしまい、伯爵級を目指す野心と焦りから召喚されてすぐの快人を狙い、認識阻害の魔法をかけて誘拐しようとしたが、クロが登場したことで邪魔される形となり、その場から逃走した。

その後、シロに特定されてクロから尋問を受けるが、謝罪したことで叱責だけで済む。だが、この一件で一族や他の魔族達から白い目で見られるようになる。

後に六王祭の招待状を渡しに快人達の元へ訪れた時に快人に謝罪する機会を得る。六王祭では上記の失態で前日までは子爵級でありながら雑用係に甘んじていたが、快人の何気無い行動によって自身が救われる形となり、彼を深く心酔するようになる。その後、一族は冥王の庇護下となったことで和解する。

2部では快人付きの従士兼メイドとして仕えており、アニマの相棒となる。

尻尾の形でその時の感情が表れている(「?」なら悩んでいる、「♪」なら喜んでいる等。ただし、快人の前だけ喜びは「♡」になる)。


  • エリーゼ

番外編の形で主役エピソードシリーズを持つ女性高位魔族。

非常に小心者で日々平穏に何事もなく過ごしたいと思っている。またトラブルを避ける為、幾重にも猫を被って他者と接している。

初登場は六王祭編で、魔界で細々と占い師を営んでいたがセーディッチ商会と細いながらもパイプを持っていたことから六王祭に出店、そこで快人と恋人たちの相性占いをしたことが切っ掛けとなって彼女の店は繁盛し、念願だった「占いの売上だけで人界に出店(それもシンフォニア王国中心部)」を果たした。


実は副業持ちで、掛け持ちしている仕事は幻王幹部『十魔』の一人、ファントムが彼女のもう一つの顔。幻王の配下になった理由は「占いだけでは食っていけなかったから」。

彼女の本当の人物像は、「何事もなく過ごしたいからトラブルの種は発芽前に叩き潰す」であり、本当は伯爵級の力を有しているのに、目立ってトラブルに遭うのが嫌という理由で力量を過小査定させている程の自称"小心者"。ファントムが喋らないのも身バレするのが嫌だから。

幾重にも被った猫の下では悪態ばかりついている。その悪態を表に出すのは心から信頼している相手の前だけであり、今のところは上司である幻王と、夢を叶えさせてくれた快人だけである。


シンフォニア王国編集

アルベルト公爵家の現当主。勇者召喚の責任者で召喚に巻き込まれた快人達の保護者的立場の人物。


  • ルナマリア

アルベルト公爵家の筆頭メイド。魔族とハーフエルフの混血の半魔。愛称「ルナ(ノアなどからは「ルーちゃん」)」。水の二月13日目生まれ。

リリアの親友兼専属メイドで、かつては『黒百合』の異名を持つ最上位冒険者。武術大会でリリアと戦い、彼女を翻弄して激闘を繰り広げたことがある。大会後に第二師団に二年ほど所属していたが、四年前の事件後に師団長を辞めたリリアの後を追ってメイドとなる。リリアや快人などに茶々入れたりする悪戯好きなところがある(ノア曰く「好きな子にちょっかいかけたくなるアレ」)。かつて母親のノアの危機をクロに救われたことがあり、それ以来冥王の狂信者となっている。実は虫が大の苦手。

リリア、ジークより戦闘能力は劣っているので、2部の時点でアリスに鍛えてもらっている。


  • ジークリンデ

アルベルト家に仕える赤いショートカットのエルフの男装麗人の女騎士。愛称「ジーク」。木の二月22日目(twitterで訂正)生まれ。

リリアの幼馴染でアルベルト公爵家の私兵の中で最強を誇り、『紅椿の騎士』と呼ばれていた。かつては第二師団の副団長を務めていたが、四年前の事件で喉に深い傷を負って喋ることが出来なくなったため、リリアはそれを負い目に思っている。当初から快人に友好的(というよりも同情的)で、彼の護衛を行っている。感応魔法のおかげで喋らなくても意思疎通が出来る快人に次第に親しくなり、ついには好意を抱く様になる。動物全般が好き。

宝樹祭後、快人が入手した世界樹の果実を受け取る。そして、イータ&シータの襲撃でそれを食べて声と力を取り戻す(実は四年前の事件で喉以外にも身体中がボロボロな状態で、普段は身体強化魔法でそれを誤魔化していた)。

後の快人の恋人3号。


アルベルト公爵家のメイド。有能で献身的な人物で、当主のリリアからとても慕われている。


  • アリス

快人が出会った謎の少女。

雑貨屋を経営しているが、普段からなぜか不細工な猫の着ぐるみを着ているため敬遠されており、品質は良いのにもかかわらず商品はまったく売れず、しかもギャンブル好きも祟っていつも金欠。

温厚な快人が鉄拳制裁(コミック版ではハリセン叩き)をするほど、図々しくウザい性格。

そのため、快人からかなりぞんざいに扱われている。「超絶美少女」の自称に違わず素顔はかなりの美少女なのだが、実はかなりの恥ずかしがり屋であるらしく、普段は着ぐるみを着ているかオペラマスクを付けている。だが、それとは裏腹に男爵級魔族を赤子扱いするほどの実力を秘めている。

また、何やら情報に精通しており、裏の世界では「シャドウエッジ」と呼ばれている。

その正体は六王の一角『幻王』ノーフェイス。とある目的から快人を見定めるために監視しつつ、度々試練を課していた。そして、快人が自分の出していたヒントを元に自分の正体を見破ったことから彼を認め、彼に忠誠を誓い、陰から護衛を担うものの、その態度は変わらずウザい。

書籍版ではアイシスより先に接触する。

元々はカイトとは異なる異世界の出身者だったが、その世界を絶望の大邪神と呼ばれる存在から救った際に自身の心具(後述)である「ヘカトンケイル」の影響で、不老となった。本当の名は「アリシア」。

不老となり、数多の知り合いの死を見届けてきた所為で、精神はすり減っており、自身の力を高めた上で故郷の世界を捨て、別世界のトリニィアに移動してきた。そこで当時の(クロを除く)六王とアインと戦い圧倒するが、参戦したクロに敗れる。和解後は、無秩序な魔界を正すために屑な魔族達を抹殺し、『六王(最初はアインを含めた七王を構想)』による統治と魔族の力量を明確化する爵位級を導入するなどの大改革を成し遂げる。またトリニィアが「剣と魔法のファンタジー世界」でありながら資本主義制や特許制度があるのもアリスの入れ知恵らしい。

後の快人の恋人5号。


  • ライズ・リア・シンフォニア十八世

シンフォニア王国現国王。リリアの異母兄。妻は十人いる。

かなり年上だが二十代にしか見えないほぼ若々しい容姿を持つ。側室の子として生まれ、当時は王妃のダリアに子供がいなかったためそのまま王位を就くはずだったが、二、三十代の頃に王妃の子としてリリアが生まれたため、王位継承権の争い(当人達というよりも両者の派閥による)が起こる。結局はリリアがまだ幼いのと当時の王だった父のロータスが病弱で早く王位を譲りたがっていたため、彼が王位に就く。

彼自身は特別秀でた能力はなく、天才だったリリアのことを当初は嫉妬と不安から疎ましく思っていたが、自分を兄として純粋に慕い、病気の時に看病してもらったことから自身の愚かさを恥じ入り、今では非常に過保護になっており、彼女の周囲から徹底的に男性を排斥するほど(その所為で公爵家は男子禁制となってしまい、それが元で多くの使用人が快人に対し当初は不快感を抱いてしまっていた)。

現アルクレシア帝国皇帝のクリスとは幼馴染だが犬猿の仲で、彼女からは『蛇』(見かけによらず狡猾な面があるから)と呼ばれている。

普段はまともな人物だが、リリアに関することには軽率な行動が多く、召喚された快人に対し新年の夜会に招待しないといった些細な嫌がらせを行った結果、冥王を怒らせたため立場がかなり悪くなってしまう(主に冥王の信者達から)。さらに死王も怒らせてしまい国家存亡の危機にさらされたが、後に界王に諭され公式の場で快人に対し誠意を持った謝罪を行い和解、時に快人に助言するなど交流を深める。


  • アマリエ・リア・シンフォニア

シンフォニア王国第一王女。リリアの姪。

ダークブラウンの長髪を緩くカールさせている明るい赤色の瞳の美少女。女性だが第一王位継承権を保持している。

人の色恋沙汰に首を突っ込むのが好き。必要とあらば快人にも身を奉げることも厭わない。


  • カトレア・リア・シンフォニア

シンフォニア王国第二王女。リリアの姪。愛称「カティ」。

ゆるい縦ロールの金髪にやや釣り目の青い瞳の美少女。アリス曰く「リリアを少しツンデレにした性格」。

勇者役である正義の各国への訪問に同行。途中、あまりに調子に乗っていた正義に対し堪忍袋の緒が切れてリリア直伝のビンタを行い、改心させる。とともに、彼に惚れられてプロポーズをされる……が再びビンタした(一応、拒否ではなく保留)。

その後も、改心した正義と共に諸国を巡っており、ハイドラ王国で快人と対面。正義のことを厳しくも大切に想っていることが窺える。

2部で、正式に正義と結婚する。


  • オーキッド・リア・シンフォニア

シンフォニア王国第一王子。リリアの甥。妻が三人いる。

ダークブラウン髪の美青年。第二王位継承権を保持している。快人の親友となり、彼の相談に乗ることもある。


  • ロータス・リア・シンフォニア

シンフォニア王国前国王。リリアとライズの父親。

立派な顎鬚を生やした白髪の男性。

行き遅れているリリアを心配している。


  • ダリア・リア・シンフォニア

シンフォニア王国前王妃。リリアの母親。

明るい金髪で、リリアを少し成長させた感じの美女。

行き遅れているリリアを心配しており、快人にリリアを託そうとお願いしている。


  • レイジハルト

ジークの父親。シルフィアの夫。愛称「レイ」。木の二月30日目生まれ。

非常に明るく軽い性格だが、元はシンフォニア王国の宮廷魔導士だった経歴を持つ実力者。妻とともにジークを溺愛しているが、調子に乗り過ぎてジークによく制裁を受けている。

宝樹祭で自分達が住んでいるエルフの街・リグフォレシアに訪れた快人達を妻と共にアグレッシブな出迎え方をして唖然とさせる。


  • シルフィア

ジークの母親。レイジハルトの妻。愛称「フィア」。木の二月30日目生まれ。

レイと同じく非常に明るく軽い性格だが、エルフ族でもトップクラスの実力を持つ精霊魔導士。だが、快人が(感応魔法やシロの加護の影響もあるが)一瞬で精霊と仲良くなった(自身は二十年もかかった)のを目の当たりにして今まで培った誇りとプライドが粉砕される。さらに、収穫祭で快人が2000個以上も収穫した時には土下座して弟子入りを懇願した。


  • ノア

ルナの母親。ハーフヴァンパイアの魔族である女性。火の二月29日目生まれ。

小柄でルナよりも若い風貌を持つ。ハーフエルフの男性と結婚していたが、50年以上前に死別している。天然な性格で、よくルナを振り回している。だが、かつては『鮮血姫』の異名を持つ最上位冒険者でもある。ヴァンパイアゆえに血を飲むが、夫の血の相性が悪かったせいで血を飲むのが苦手になり、貧血に悩んでいた。

ある日、貧血で体調を悪くしていたところを快人と出会ってフィーアの教会に連れて行ってもらい、そこで快人の血を飲んだことで貧血が改善。また、その時飲んだ快人の血のあまりの美味さに虜となり、快人に惚れこむ。その後は会う度に色目が露骨(露出の多い服を着たり、色っぽい仕草をしたりなど)になっており、ルナの心労が絶えない。

ちなみに、ヴァンパイアにとって吸血行為は「性的興奮」に繋がるため、献血する時は血を薄めないといけない。


  • フィーア

王都の教会に住んでいる司祭兼医者。風の月4日目生まれ(自称)。

熟練の医療魔術の使い手で医療費はその人の事情に合わせて払える分だけをもらうことにしている博愛の人。一方で超絶なドジっ娘で事あるごとにこけている。

その正体はかつて魔王を自称したクロの家族の伯爵級魔族。クロの想いを読み違えてしまったことで世界に甚大な被害をもたらしたため、それに深い悔恨を抱いてクロの前から去り、教会で贖罪の日々を送っている。

その後、自分のことを救おうとする快人達と激突することとなる。そして再びクロと対面し、今も間違った行動をしていることを気付かされ、クロに迎えられたことでついに決着する。また、この一件で自分を救おうと動いてくれた快人に好意を抱く。

なお、伝わっている物語では魔界の不穏分子を集め蜂起したが冥王に僅か数分で叩き潰される。冥王に説教されたが、それでも諦めず人界に侵攻。六王が魔界を出てしまうと神族を刺激し、人界を舞台に大戦が勃発する可能性があったため六王は動けず、人界は大きな被害を受ける。追い詰められた人界は異世界から勇者を召喚すると伝えられていた魔法陣を用いて初代勇者(ヒカリ)を召喚し、召喚された初代勇者は何人かの仲間と共に戦い打ち破ったとされている。

名前の由来はドイツ語の「4」。


  • セイ・リベルスター

セーディッチ魔法具商会の会長。

白い顎鬚が特徴的な初老の男性。実はゼクスの配下。


  • メアリ

飛竜便を営む女社長。

飛竜便で宝樹祭に向かう快人達を出迎えたが、まだ自分にも懐いていなかったリンを一瞬で懐かせた快人をぜひ飛竜御者にと勧誘する。快人がリンを引き取るために行ったマグナウェルとの直接契約により超がつくほど商売が繁盛する。


  • フォルス

『森の賢者』と呼ばれるエルフの魔導士

エルフ族の中で最初にハイエルフに進化した存在。飄々とした性格だが、森や同族を非常に大切に思っている。極度の方向音痴。

1000年前は初代勇者のパーティメンバーの一人でもあった。森を焼いた魔王軍に報復し森を取り戻したい思いがあるも、魔王軍が集落を襲うかもしれない懸念から一度勧誘を断っていたが、同族たちに説得される形で勇者パーティに参加した。


  • レイチェル

王国騎士団騎士団長の子爵級魔族のリビングドール。

ゼクスの妻。リリア・ルナ・ジークの元上官。


  • ドゥーカス

ガマガエルっぽい見た目の伯爵(強さが伯爵級ではない)。

初登場時にかなり好色な目つきで葵と陽菜に舐め回す様な視線を向ける(実はリリアが二人を色目から守ることで彼女の立場を上げようとしたライズが指示していたもの)。

本当は見かけによらず物凄い愛妻家であり、この世界では珍しく妻は一人しかいない。

実はドゥーカスは偽名で、魔法で姿も変えているらしく、ドゥネルが正式名の模様。


  • レジーナ

筆頭精霊魔導師の女性エルフ。名前は漫画版で判明(作者の平安ジロー氏が命名)。

前回の収穫祭で歴代最高記録の『186個』を記録していた。

今回は精霊の調子が良いと『200個(当初は歴史に残る偉業と謳われていた)』を目指し、結果は『210個』と最高記録を出すが、直後に快人が『2321個』(界王のおかげもあるが、界王と会うまでにすでに400個以上収穫していた)と10倍以上の記録を出されて完敗。

大会前はレイとフィアに「化け物(快人)がいる」と大会を辞退するように忠告されるも逆にやる気を漲らせていたが、大会後はプライドを完全に粉砕されて自身を「芋虫」と自虐しながら快人に土下座していた(漫画版では弟子入りを懇願している)。


アルクレシア帝国編集

  • クリス・ディア・フォン・アルクレシア

賢帝と呼ばれるアルクレシア帝国皇帝の女性。木の二月12日目生まれ。

中性的な外見の男装麗人。類まれな才覚と帝国をより良く発展させるためなら身内や自分も犠牲にすることも躊躇わないほどの愛国精神を持つ。元は継承権八位と高い地位ではなかったが、継承権上位が示し合わせたかのように次々と失脚や放棄をしたことで王位に就いた経歴から人々から畏怖されている。現シンフォニア王国国王のライズとは幼馴染だが犬猿の仲で、彼からは「女狐」と呼ばれている。

当初、快人がクロ達とバーベキューするために迎えに来た馬車の御者に扮していた。

その後、アリスと共に帝国を訪れていた快人を招き、国賓扱いして持て成した。更なる懇意の仲になるためにわざと着替え中に快人を部屋に呼んだりラブレターを送ったりなど、おちょくりながらも数々の色仕掛けを図っている。

魔族との混血で、クロとは一時期共に生活していたため、懇意の間柄。実母は『十魔』の一人・リリム。かつては淫魔であることからリリムを嫌悪していたが、本人にその想いを告げた時に悲しげで辛そうな様子を見せ、そのことに後悔の念を抱いたことに気付く。その後、しっかりと正面から向き合い、彼女の本心を知ったことで和解し、現在では色々とアドバイスを受けている。


  • バルド

帝国第一騎士団長。子爵級の実力を持つ。

帝国に訪れていた快人達を迎えに赴いた。


  • チャペル

モンスターレース場の支配人。

かなりのやり手で、快人がベルを購入しようとした際、彼と友好的に接する事が利益に繋がると見て彼を優遇する。


ハイドラ王国編集

  • ラグナ・ディア・ハイドラ

マーメイド族の現国王の女性。水の二月16日目生まれ。

ハイドラ王国を建国した人物でもあり、1000年以上生きている。また1000年前は初代勇者のパーティメンバーの一人でもあり、現在では人界最強と呼ばれている。

かつても最強レベルの戦士で、魔王の率いる軍勢による侵略のために故郷を奪われた。

魔王との戦いの後、リーダーシップが強いことが災いし、滅んだ国などが纏まった王国の王となる。

また、当人はもう王を引退したがっているのだが、王として有能な上にあまりにも国民人気が高過ぎて辞めさせてもらえない状況。部下達からは「婚姻なりして世継ぎを生んでからにしてください」と言われている。

魔法で他の姿(男性の老人)に変化している時にフェイトの付き添いで来ていた快人と出会い、彼と交流してその人柄を気に入り、部下達に世継ぎを求められた際、好みの相手として彼の特徴を挙げている。


友好都市ヒカリ編集

  • オリビア

シャローヴァナルによって創造された特殊な神族。

友好都市ヒカリのトップであり、『教主』と呼ばれている。


過去の勇者役編集

  • 三雲茜(みくも あかね)

過去に勇者役として異世界召喚され、そのままトリニィアに移住した異世界人の一人。

移動商会『三雲商会』の会長。関西弁で話す明るい性格の女性で、たこ焼きに並々ならぬ拘りがある。紫髪にヒョウ柄の服を着ている。

年齢は58歳だが、ライフの仮祝福を受けて見た目が十代に若返った。

地球にいた時は非常に貧しい家庭に生まれ、中学卒業後は働きに出ていたが、両親が過労で倒れて亡くなってしまう。だが、直後に勇者召喚に選ばれてトリニィアに召喚される。

トリニィアに移住を決めた後、クロの商会で下働きしながら商売を学び、後に独立して『三雲商会』を立ち上げる。

護衛兼補佐にメイドのフラウを雇っているが、トリニィアにおけるメイドの在り方に困惑している。

転移魔法に強い適性を持つが、それ以外はからっきし。


  • 大蔵重信(おおくら しげのぶ)

過去に勇者役として異世界召喚され、そのままトリニィアに移住した異世界人の一人。

ハイドラ王国の辺境に住んで農家としてのんびり暮らしている男性。元来は臆病な性格で、そんな自分を嫌っていた。

年齢は87歳だが見た目は60代ぐらい。

地球にいた時は大企業を経営する社長の長男に生まれ、父親に1歳年下の弟と会社の後継者の座を懸けて競わされていた。能力や野心などは弟の方が優れていたため、選ばれるのは弟だと思っていたが、中学卒業後に父親から長男という理由で後継者に選ばれる。今までの努力を否定された弟に憎悪を向けられ、臆病な性格ゆえに後継者を辞退する勇気も弟と向き合う勇気もなく苦悩する彼だったが、その時に勇者召喚に選ばれてトリニィアに召喚される。

トリニィアに移住を決めた後、当てのない放浪の旅に出る。道中、色々な同行者が加わっては離れるという旅を続けた末にハイドラ王国の片田舎に辿り着き、最初の同行者で最後まで付いて来た女性の妻とそこで暮らすことに決めた。

レイとフィアとは一時期一緒に旅をしていた間柄で、今でも交流がある。

やや特殊な状態保存魔法を得意としており、その応用で自身の老化も遅らせている。


  • 水原香織(みずはら かおり)

過去に勇者役として異世界召喚され、そのままトリニィアに移住した異世界人の一人。

正義のひとつ前の勇者役である女性で、友好都市ヒカリに定食屋『水連』を営む。当時、勇者召喚を執り行ったアルクレシア帝国の財務官だったクリスに世話になったことから彼女とは非常に親しい。

料理が得意なこと以外は普通の人物だが、年齢は29歳で三十路手前のため若干焦っている。

地球にいた時は至って普通の家庭に生まれたが、母親が交通事故で急死し、そのショックで父親が酒に溺れた末に失踪して天涯孤独の身となる。だが、直後に勇者召喚に選ばれてトリニィアに召喚される。

トリニィアに移住を決めた後、孤独感に苛まれて自分のやりたいことが見つからず、クリスの勧めに従って観光の旅に出ることに決める。そして8年後に同じ地球人の重信と出会い、彼の妻の手料理を食べて日本の味を感じて涙を流す。その後、自分の後に召喚される同郷の子達と話をしてみたいと考えて、皇帝となったクリスの援助を得て友好都市ヒカリに定住し、定食屋を開く。

その後、2部で初めての同郷の子として快人が来店する。

水魔法が得意で、魔力量は少ないのに水属性だけは大魔法を行使することができる。


その他編集

  • アニマ

熊のような丸耳と丸尻尾を持った女性。軍装のような意匠の服を纏い、性格も軍人気質。(ブラックベアーとしては)土の二月14日目生まれ。

元はエルフの森で暴れまわっていたブラックベアーという魔獣の1体。宝樹祭の狩猟大会の最中に同族の特殊個体に率いられた群れの先兵として現れ、快人を襲って怪我をさせるが、駆け付けたリリアに討たれる。なお、特殊個体と他のブラックベアー達は快人に怪我をさせたことで、怒り狂ったアイシスにより全て殲滅させられた。

その後、シロの気まぐれにより転生する。か弱い身でありながら果敢に挑んできた快人に感銘を受け、「ご主人様」と呼んで敬愛しており、実質的に快人の従士長に収まる。当初は快人以外には非常に狂暴な態度を取っていたが、徐々に丸くなっていく。

元々ブラックベアーであった時にも種族の中でも頭一つ抜けた武力を持っており、転生後は子爵級の実力を持っている。多くの者からの経験を積み重ねて商才もある。


  • ベルフリード

幼体の特殊個体のベヒモス。アリスが命名。愛称「ベル」。快人のペット。メス。

元々はモンスターレース用の魔獣だったが、その立場を酷く嫌っており、レース会場にいた快人を発見すると、彼にここから連れ出してほしいと訴える(なぜ彼に訴えたのかは不明)。感応魔法でその想いを受け取った快人はベルに大金を賭けると、ベルは他の強力な魔獣達を全て倒し、レースに優勝。大金を得た快人はすぐにそれを元手にベルを購入し、以後彼のペットとなり、快人に身体を洗ってもらうことが日課となっている。快人のことを心中で「パパ」と呼んで懐いている。プライドが高いため、快人やジークなど一部以外の人にはほとんど懐かない。特に快人をいじめていると思っているルナのことは嫌っている。

エサはマグナウェルの鱗や牙を細かく粉末にしたのを混ぜた物を食べている。


  • リンドブルム

幼体の白竜。アリスが命名。愛称「リン」。快人のペット。メス。天の月23日目生まれ。

元々は飛竜便用に徴用された2頭の白竜の子供。宝樹祭の時期に航路を覚えさせるために連れて来られる。当初はメアリにも懐いておらず、警戒心が強く快人に威嚇していたが、快人の感応魔法で仲良くなりたいという気持ちが伝わり、非常に懐く様になる。その後、リンのことが気になった快人が引き取って飼うことに。快人のことは異性としても好意を抱いており、求愛行動で首に甘噛みしている。ファフニルらみたいに人化することを目指している。人見知りはするものの、ベルよりも他人に懐きやすい。

エサは世界樹の果実。これにより『治癒のブレス』を吐くことが出来る。


  • セラス

幼体の特殊個体のレインボードラゴン。快人が命名。愛称は「セラ」。ジークのペット。メス。

六王祭で行われていた『魔物くじ』で、快人がジークに頼まれて引き当てた卵から生まれ、初めて確認されたレインボードラゴンの特殊個体。レインボードラゴンの尻尾にはレインボーダイヤモンドという稀少な宝石を作ることが出来るが、通常は一年掛けて作るのを特殊個体のセラスは瞬時にいくらでも宝石を作り出せる。


  • エデン

第1部中盤から登場する天使のような翼の生えた女性。

正体は初代勇者や快人達の出身である地球世界の神の分体。

なろう版では漢字2文字を組み合わせた言葉を喋っていたが、書籍版では最初から普通に喋っている。

シロが地球から手に入れたいものがあったため、交渉のために呼び寄せられる。

自分の作った世界である地球出身の者を『我が子』と呼び溺愛している。逆に『我が子』以外には価値を認めていないどころか敵意すら持っており、シロとの協定がなければ大惨事になっていた可能性があるほどの危険人物。

 直接接触した際に快人を高く評価し、一際強い愛情を抱いた。その結果、愛情過多なヤンデレ母そのものとなる。快人と会話していると何を言っても好感度が上昇して暴走していき、快人をさらって二人きりの空間で一生過ごそうとしたり、快人のためだけに世界を1個創造しようとするなど、放っておくとどこまでもエスカレートしていく。その度にクロに邪魔され撃退されているため、クロの事を特に嫌っている模様。

逆にある条件で快人への愛情が限界突破すると、他者への敵意すら快人への愛情によって上書きされるため、慈愛に満ちた聖母のような性格に一時的に変貌する。逆にヤンデレに特化した性格になることもある。

その正体は、かつて地球に似た異世界でアリスが出会った少女・マキナ


  • ハプティ

1000年前の魔王討伐における勇者のパーティの4人目。自称『謎の天才美少女盗賊』『三界を股にかける愛と正義の大義賊』。RPGで言うところのシーフとかローグといった特殊職を担っていた。

実力は確かなものの、マイペースかつ我欲優先・守銭奴のトラブルメイカーで、いつも仲間達を困らせていたらしい。

その正体はアリスこと幻王が、勇者が魔王を倒せなかった時の保険のために分体を偽装させて創った、幾つもあるキャラクターの一つ。表向きは幻王兵団所属ということになっている。自律行動を取れる特別仕様の分体であり、今もどこかで活動しているという。

カスタードプリンのような茶と黒のツートンカラーの髪と、右のモミアゲを長く三つ編みにし後ろ髪は細く一本に括るという独特な髪型も相まって、「天才美少女」などと口にしなければ恐らく一見しただけではアリスと同一人物とは思えない。

魔王討伐は成功したので御役御免となり、"1000年前に行方不明"となっていたのだが、ある目的のために久しぶりに"出演"することとなる。

なお、勇者ノインこと九条光は、年賀状の様に年一度の文通をしていたので生存していることは知っていた。更にノインからポーチをプレゼントされた。


  • 幻の4人目

作者の情報整理という形で紹介された第1話にてカイトのモノローグで示唆される男性。

カイトが聞いた会話から「部活仲間?」とされている。

カイトも転移することがあらかじめ決まっていたため、4人目にはなれなかった。

なお、漫画版では最初から登場するのは3人になっており出番はない。


  • ネピュラ

「究極神」と呼ばれていた異世界の神。世界を創造したことはない。

シャローヴァナルの次に「最強」と言われた神だったが、付き従っていた部下だった神の世界を守るためにシャローヴァナルの力で終わらせられてしまった。

その後、カイトの護衛としてカイトの家にある世界樹に宿る精霊という形で転生する。

面倒見が良い。イルネスと共に色々とトリニィアでも希少な未知の物を生み出す。


  • カナーリス

「ネピュラ」に従属していた神の1人。「放浪神」あるいは「流転神」。

「ネピュラ」が消滅する原因となった世界を造った神でもあり、罪悪感から世界を他の神に託し旅をしていた。

その後、ネピュラが他の世界で復活したことを知り、許可をとって会いにきた。

色々とあってカイトの家にご厄介になり、イルネスたちと仕事をしている。


  • シリアス先輩

メタキャラ。本作品ではあまりでてこないシリアスという要素が具現化した存在。辛党。

WEB版ではあとがきと呼ぶべき部分にのみ登場し、書籍版などにもカバー裏に登場する。

書籍版6巻発売の際にイラストが描かれ、漫画版のカバー裏ではそれが採用されている。

シアとは仕様の違う一切関係がない別の存在である。本編のラブ度が高いと甘いものになってしまうという特殊体質。

なお、先輩の本編での出番は概念レベルでない模様。

だが、2020年のエイプリルフール番外編で本編に登場。2021年・2022年・2023年4月1日の番外編にも引き続き登場した。


用語編集

  • トリニィア

快人達が召喚された異世界の名称。

神界、人界、魔界の三層の世界になっている。

神界には神族が住み、人界では人間や亜人(エルフなど)が住み、魔界には魔族が住んでいる。

千年以上前までほとんど交流がなかったが、魔王(フィーア)の人界侵攻を機に交流ができる。

勇者召喚によって定期的に地球の知識が入る事、六王が資本を大量かつバランスよく投入していること、特許制度がある事から技術開発と経済活動が活発で、人界、魔界は活気に満ちている一方、神界は役所や省庁の役割を果たしているためかやや保守的。

治安も良いものの、それは幻王による「緩めの監視体制」の産物であるため、「お痛」が過ぎると良くて警告、最悪死んだ方がマシな目に遭う。善良な市民にとっては過ごしやすい世界。

ちなみに暦は呼び方は違うものの現代とほぼ同じ。


トリニィア地球トリニィア地球
火の月1月火の二月7月
水の月2月水の二月8月
木の月3月木の二月9月
土の月4月土の二月10月
風の月5月風の二月11月
光の月※6月天の月12月

※元々は「地の月」だったが、ヒカリの魔王討伐後に呼び名が変更する。


  • シンフォニア王国

人界の大陸の中央に位置する国家。

詳細はシンフォニア王国を参照。


  • アルクレシア帝国

シンフォニア王国の北側に位置する国家。首都はアレキサンドリア。

冬場の寒さが特に厳しく、雪が降ることが多いため、三国の中では国力は最弱。竜王との交流が深い。岩山や鉱山が多く、そのため鍛冶技術や建築技術が非常に発展しているため、『住のアルクレシア帝国』ともいわれている。ドワーフ族や有翼族などの種族が多い。


  • ハイドラ王国

シンフォニア王国南側に位置する国家。

国土の多くが海面に面しており、そのため漁業や交易が盛ん。三国で唯一「議員制」を採用している。挑戦心に溢れており、新しい政策や商売などの多くがこの国から生まれている。戦王が贔屓にしている。また、衣服が年単位で流行が変わるほど発展しているため、『衣のハイドラ王国』ともいわれている。マーメイド族などの種族が多い。


  • リグフォレシア

シンフォニア王国にあるエルフの街。街の近くのはエルフの森があり、毎年『宝樹祭』という祭りが行われている。


魔族の中で特に強大な力を持っている六人の魔族の総称。


  • 爵位級

魔族の力量の指標となる制度。公爵級(アインのみ)、伯爵級、子爵級、男爵級、以下高位魔族・魔族の順になっていた。尚、とある理由から「侯爵級」は存在しない。

力量の査定は幻王とその麾下『幻王兵団』幹部で行われ、爵位認定や昇級が決まると本人に直接口頭で通達される。

最下級の男爵級でも魔族全体でも一握り(150億人以上いる魔族の中で、男爵級以上が5万人いるかどうか)であり、爵位持ちになれば"起業"にしろ"就職"にしろ極めて有利に立ち回れる反面、認定の壁は極めて分厚くて高く、挫折する者も多い。また伯爵への昇級の壁は更に強固。

なお、作中で昇級が描写された者には「他人の為に力を振るえる者」という共通点がある。

第2部時点で幻王は、伯爵級に強者が詰まってきたことを理由に整理することを明かした。具体的には「アイン専用の等級を用意し、伯爵級上位を公爵級に移す」とのこと。


  • メイド

トリニィアにおいてメイドと言えば「心技体に優れた強き従者」を指し、我々が想像するメイドとはかなり異なる。何故そんな事になったかは明らかになっていないが「トリニィア最古のメイドがアインだった」としたら色々納得できる(気がする)。

メイドにも「メイドリックオーラを数値化したメイド力」という力量の指標があり、プロのメイドを名乗るなら最低でも1万は必要らしい。ちなみにアインのメイド力は53万

番外回にてベビーカステラと共にアリスの情報が起点であることが明かされた。


  • 雛鳥

クロムエイナが直接人材育成をする時の対象者の呼称。見所がある者は積極的に育てに行き、来る者は当然拒まない。彼女自身の出生が特殊なためか、孤独な者や追放された者は特に放っておけないらしい。雛鳥の数はとんでもない数になり、巣立った元雛鳥達は各界の有力者や著名人になっている。巣立ちを選ばなかった雛鳥は「家族」としてクロムエイナと同居している。

実は快人も雛鳥の一人。


  • 3:7

トリニィアの人口の性別比。男3:女7である。

極端に偏っているため、女性当主や女性首長が多く、婚姻も地球で言うところの一夫多妻が身分を問わず一般的。

「交際人数が多い男性は生物的にも社会的にも優秀である」と見なされ、女性間での負の感情は殆ど見られない一方、一人の女性としか交際および結婚していない男性は「変わり者・魅力が弱い」と見なされてしまう。

実はこの性別の偏りには、ある事情が関わっている。


  • 冥王愛好会

クロムエイナのファンクラブ。一国に匹敵する組織力を有するらしい。

会長はアイン。クロの恋人となった快人は名誉会長扱いとなっている。

会員であるルナマリアが「名誉ある7桁ナンバー」つまり100万台ですらステータス扱いされていることから会員数は1000万を遥かに超えると推測される。

クロに縁のある品物がオークションで価格暴騰するのはこの会が原因。


  • 電卓(魔法具)

快人達の世界に存在する電卓を魔法具で再現した物。リリアが計算をする際に算盤を使用しているのを見た快人がクロムエイナに相談したのをきっかけに、クロムエイナが術式を作成しゼクスを通してセーディッチ魔法具商会で販売され一躍人気商品となった。


  • 心具

アリスが居た異世界の技術で「己の心を武器として造り出す魔法」。別作品風に言えば「道具化した固有結界」といったところ。尚、人によっては具体的な形を持たないモノになることもある。

アリスが居た異世界ではポピュラーな魔法だったが、時代が進むにつれ廃れ、人間(トリニィアでいうところの人族)にしか使えない事と、「心から信頼する相手に自分の心具を触らせることで相手の心具を覚醒させられる」という習得方法の関係から、今現在の使い手はごく僅かである。


  • 勇者祭

トリニィアで行われる十年に一度の祭典。初代勇者を称えるお祭りで千年前から行われている。人界最大の都市である友好都市ヒカリで一ヶ月間を通して催す。

その関係で担当した国が、初代勇者の代役となる勇者役を召喚する。召喚されるのは17歳前後の若者で、今回でちょうど百回目だったが、冥王がある目的で召喚魔法陣に細工したことで初めて複数、そして21歳の人物(快人)が召喚される。

    • 勇者役

異世界(地球)から召喚された者のこと。

召喚された者は国賓待遇を受け、トリニィア中を巡行した後に勇者祭を執り行い、その後は役目を終えた彼らに元の世界に戻るかトリニィアに移住するか選ぶことが出来る。

なお、選ばれる選定条件としては、初代勇者(ヒカリ)が召喚された時の年齢が17歳であったことから15歳~19歳であること、根が悪人ではないこと、そして『別の世界に行きたい』または『この世界から消えてなくなりたい』という願いがある者であること。実際、過去の勇者役の内、半数はトリニィアに移住を決めた。


  • 宝樹祭

リグフォレシアで行われる祭典。

狩猟大会と収穫祭の二つの催し物を二日掛けて行われている。

一日目の狩猟大会は定められた区画で狩りを行い狩った魔物の数を競う大会で、二日目の収穫祭は精霊樹の実を精霊と協力して収穫する大会である。


  • 六王祭

六王が主催する祭典。開催期間は一週間。

勇者祭に合わせる形で開く。その日ごとに各六王が主催する催しを行われる。


  • 白神祭

2部で神族が主催する祭典。開催期間は1日。


  • アリスちゃんロボ

アリスが保有する巨大ロボ。

5体が合体すると「グレートアリスちゃんロボ」となる。

アリスの持つ着ぐるみがモチーフで、合体すると着ぐるみ要素が関係なくなる。

初出は楠葵のゴーレム生成回でカイトに渡したメモに名前が記されており、ハプティ登場回で正式登場。


作品外のネタとして『超絶合体・アリスちゃんロボ』という内容の物語もある。全25話+劇場版。

あとがきに7000字(作者情報)に及ぶ設定が書かれた。


関連タグ編集

小説家になろう 異世界召喚 異世界転移 シリアスブレイカー


外部リンク編集

勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした - 小説家になろう

勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした - コミカライズ

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