概要
英国dyson社が2009年に発表した扇風機であり、羽根のない扇風機として有名となった。現在は温風機能や空気清浄機もついたモデルが追加されている。断面が航空機の翼の様な形になっている輪に設けられたスリットから勢い良く空気を吹き出して周りの空気を引き込む形で風を送る原理上、内部の送風用のファンは自動車のターボチャージャーの様な形状をしており、またモーターも高速回転とブラシレスであることを両立させるためインバーター制御の同期モーター(Dyson Digital Motorという名称がついている)となっている。ちなみに普通の扇風機はコンデンサー式単相誘導モーターが主流。ブラシレスではあるが、回転速度の高効率制御は困難。
また、副次的なメリットとして「羽根が無い」がゆえに通常型の扇風機と違って「回転している羽根に指や物が接触する」といった事故が起こりえないため、通常型に比べると安全性は高く、犬や猫を飼っていたり、小さな子供のいる家庭などには特にオススメである。
原理
自動車のターボチャージャーのようなファンで輪の部分に送風し、輪に設けられたスリットから勢い良く風を噴出させそれに周囲の空気を引き込む形で送風する。具体的には下のイラストに描かれた仕組み。
イラスト：マタギティー氏
特許騒動
dyson社がイギリス知的財産庁に出願したところ、1981年に東芝が既に出願していた物と似ていたため、却下となってしまった。東芝が出願した物の特許期間は既に切れているため、権利侵害には該当していないが「新規性」の観点でイギリス知的財産庁とdyson社が対立しているようである。
しかし一番切ないのは東芝だったことは間違いない。
