概要
船乗りが船上での業務の合図として使用している笛。海上では波風の音に肉声がかき消される事がよくあるため、そのような中でも音がよく響く高音のサイドパイプが号令用に用いられてきた。現在はビューグルに取って代わられたり船内放送が発達したりした事から使用機会が少なくなってきたが、現在でも各国海軍で儀礼的に用いられることがある他、例えば海上自衛隊では艦内放送前の注意喚起などでチャイムよろしくサイドパイプが吹奏されている。
一般的に見られるホイッスルとは違い、中にコルク玉(これの振動でホイッスルはピロピロというあの独特の音色を出す)が入っていない代わりに、先端に穴の開いた中空の球体が付いており、この球体の穴を指で塞いだり開放したりする事によって高低2つの音を出す事ができる。これに加えて息の揺らぎやタンギング、フラッター(巻き舌)といった奏法を用いて8種類以上の音色を吹き分けられる。
英語由来の「ボースンコール(boatswain's call)」という名や、海上自衛隊で用いられる「号笛(甲)」(「号笛(乙)」は通常のホイッスル)の名で呼ばれる事もある。
海上自衛隊で号令等に使用される笛のこと.
関連タグ
機動戦士Zガンダム:作中でトーレスらがサイドパイプを吹奏する場面がある。
艦隊これくしょん:横浜シーサイドラインとのコラボレーションで書き下ろされた同作キャラクター磯波のイラストでサイドパイプが描かれている。シーサイドライン磯波も参照。