概要
フィン・ウゴル語派とともにウラル語族に属する。分布域はカニン半島からタイミル半島、オビ川・エニセイ川流域のミヌシンスク盆地からサヤン山脈におよぶ。
最も多いネネツ語話者は3万人ほどいるが、その他の言語の話者は数十人から千人程度であり、存続が危ぶまれる。ほとんどがテュルク諸語、モンゴル諸語またはツングース諸語と同化したグループがいたため、残念ながら死語となってしまった言語も多い。
分類
サモエード語派は次のような言語がある。ここでは他の言語との同化などで死語となってしまったものも紹介する。
•エネツ語
•ユラツ語 ※死語
•ネネツ語
マトル語 ※死語
カマス語 ※死語
フィン・ウゴル語派との関係
フィン・ウゴル語派とはかなり早くに分かれたと考えられているが、母音調和など共通点を多く持つ。
これもやはり膠着語で、名詞の格や、動詞の法・時制、主語および目的語の数と人称による変化は接尾辞で示される。
数には単数・双数・複数の区別があり、また名詞の後につける所有接尾辞で所有を表す。これらの変化に伴う子音階梯交替も言語によっては存在し、フィンランド語などと類似する。
別名・表記ゆれ
サモエード語派と呼ばれる事もある。