スピードグラフィック(Speed Graphic)はアメリカのグラフレックス社が1912年から製造していた大判カメラ。
概要
ロール状に巻かれたフィルムではなく、写真1枚につき1枚のフィルムを使う大判カメラである。
このタイプのカメラは撮影の手間が煩雑だったが、ピント合わせをレンジファインダー、構図は構図用のファインダーかワイヤー製のフレームで行うことができ、シャッターはレンズシャッターの他にフォーカルプレーンシャッターも備えるなど、欧州製の小型カメラと同様の装備を大判カメラにも装備することで熟練者であれば手持ち撮影も可能にした。(ただし、小型カメラに比べると手順が複雑で操作ミスによる失敗のリスクは高かった)
このため、一眼レフカメラが普及する1960~70年代まで報道カメラマンなどが使用していた。
1976年、グラフレックスはスピードグラフィックなどのパテントを日本の酒井特殊カメラ製作所に売却。1987年まで製造が続けられた。