概要
ナギ・カーマンとは『SCARLET_NEXUS』に登場する人物で、本編ではユイト・スメラギとともに怪伐軍の新人隊員として入営する。自身の超脳力は「空気操作」
人物
お調子者のムードメーカーで、とても気のいい少年。ユイトとは訓練学校時代からの付き合いで、共に怪伐軍に志願する者として厳しい訓練を乗り越えてきた。ユイトの家柄を知っても特別扱いせず気安く接し、親友と呼べる間柄だった。
入営後はセト・ナルカミ率いるセト隊にユイトと共に配属されるが、立ち入り禁止区域に勝手に入ったりと問題行動は多かった。
しかし、彼にはその実、裏事情があった。
中盤以降
中盤、クナド高速道路に向かう直前、ユイトはナギの気配に一瞬訝しむことになる。そしてクナド高速において、ニューヒムカ政府に反旗を翻すカレン・トラヴァースに同調し、これを止めんとするセト・ナルカミ率いるセト隊として出撃するがカレンとの戦闘中に彼の技で吹き飛ばされる。
これを介抱したユイトは、ナギが
「ニューヒムカ政府に…忠誠を…」
と呟くのを聞く。
ユイトが急ぎ離脱しろとナギを置いていかざるを得ずに離脱した直後、ナギは立ち上がったらしく、同じく出撃していたカサネ・ランドールと対峙していたセトをあろうことか自らの超脳力・空気操作で刻み付けて殺害してしまう。セトは死の間際にナギを掴んで気絶に追い込んで卒倒させるが、その後ナギは行方不明となる(その後のことからニューヒムカ政府軍に身柄を確保されていたと考えられる)。この時のナギは豹変していた。
セトの死後、セト隊をユイトが臨時隊長として率いることになり、またユイト自身に「脳の異常」が起きたことにより怪伐軍病院に通院、治療を受けるさなかにナギが同病院におり、「旧怪伐軍病院」に他の患者とともに護送のバスで送られたことを知る。
旧怪伐軍病院に駆け付けたユイトたちは、そこでナギと再会するが、
「ユイト、ここにいてはダメだ!逃げろ!!」
と、怯えた表情で叫び、ユイトたちを離脱させる。
そして離脱後、ユイト達とセーフゾーンで話をするフブキ・スプリング連隊長は、恐るべきことを語ったのであった。
ネタバレ
ナギにはニューヒムカ政府によって洗脳的な「人格矯正」が施されていた。
そのため、素のナギと洗脳状態のナギとが相反する状態になっており、先述のクナド高速道路でのナギに対するユイトの違和感は確かなものであった。
その後
そして、ナギの脳データを回収するべく旧怪伐軍病院を訪れたユイトたちは、再びナギと再会。しかし、そこにいたのはもはや人格矯正が完全に進み、『政府の狗』として動くナギであった。
ナギは政府より、ユイトの脳を奪取すべく命じられていたのであった。
これを退けるものの、ユイトが度々襲われていた脳の異常により、ナギに捕らえられ、怪伐軍病院に押し込められてしまう。
ユイトはそこで怪伐軍病院の研究者に「検査」を行われようとしたところでフブキの救出を受け、からくも脱出できたのだった。
最期
終盤、ユイトはスオウ京にいる兄・カイト・スメラギ本部長に会い、事の真相を問い詰めるところで、その大通りにて三度ナギの襲撃を受ける。
ナギは力がないのにもかかわらず、脳内空間を発動するなどでユイトたちを苦しめるのだが、人格矯正による脳のダメージは深刻でついには倒れた。
最期、ナギは
『俺達、なんでこんなことになっちゃったんだろ……どこで、間違ったのかなぁ……』
の一言を残し、その命を落としたのだった。
ユイトたちも怪伐軍本部に向かう途中であったため、ナギの遺体はやむなく市中に置かれたが、その後国防軍兵士により回収されており、公式では「怪異との戦いによって戦死」という扱いとなった。