概要
似た言葉に『ハイリスクハイリターン(失敗したり負けると大損になるが、成功したり勝てば大きな利益が得られる)』というものがあるが、この『ハイリスクノーリターン』とは負けたり失敗したら大きな損をするが、その反対に成功や勝利という結果を収めることができても得る物は一切ないというまさに百害あって一利なしの類義語とも言うべき言葉である。
創作作品におけるハイリスクノーリターンの一例
小説家になろうやカクヨム等で読める転生ものや追放もの等で見られる場合があることもあり、以下のようなものがある。
いずれにおいても『作品内で悪役・敵役が主人公に勝負を挑んで自分が勝ったらどうなるか説明するが、自分が負けた場合はどうなるか(主人公にとって勝負を受けるメリットはどんなものがあるか)は一切説明しない』というのが定番である。
※:他にも該当するケースをご存知の方は追記・加筆をお願いします。
- ゴロツキ冒険者「腕相撲で力比べと行こうぜ、俺が勝ったらその女は俺のもんだ」
- 悪役貴族「あの少年と私とで決闘をさせていただきたい。 私が勝利したら姫にはあの少年との婚姻を破棄していただきます」
- 悪役対戦者「これは俺にこそふさわしい。返して欲しければ俺に勝つんだな」
- バトルホビー系のアニメ等でままあるイベント。主人公の愛機や重要アイテムを奪われ、犯人が返却の条件として自分と対戦して勝つことを求めるというもの。自分が勝てば当然のように所有権が自分に移動すると主張するが、盗人猛々しいとしか言いようがない。
- チンピラ「人質を返して欲しければ一人でこい。もちろん誰にも言うんじゃねえぞ」
現実世界におけるハイリスクノーリターンの一例
- 『契約者が借りた金銭を夜逃げ等で踏み倒した場合、契約者に替わって借金を返済する者』が保証人であり、それから催告や検索等の抗弁権を取り上げられた者を連帯保証人と呼ぶ。
- 『他の者が作った高額な借金を返済することになるリスク』はあれども、『(連帯保証人になる)メリットらしいメリットは皆無』であるため、まさしくハイリスクノーリターンそのものと言える。
ハイリスクノーリターンな勝負を挑んだ人物・キャラクター
他にご存知の方は追記をお願いします。
別作品とのコラボ作品『ポケットファイター』にてケンに勝負を挑んでいるのだが、その内容が『自分が勝てばケンはモリガンに靴を買ってあげて、ケンが勝てばケンはモリガンに服を買ってあげる』というノーリターンどころかハイリスクしかないと理不尽そのものだった。
江頭2:50
破天荒な芸風で知られる皆さんお馴染みのお笑い芸人
『1クールのレギュラーより1回の伝説』という名言を残すその生き様は正しく『ハイリスクノーリターン』
最後に……
『悪役・敵役がハイリスクノーリターンな勝負を挑む』という展開は、挑んだ悪役・敵役は卑怯者(卑劣漢・悪女)であり、それに何も迷わず引き受ける主人公はおつむが悪いという印象を読者に与えてしまい、作品の評価(そしてそれを気にする作者)としてもまさに『ハイリスクノーリターン(百害あって一利なし)』でしかないため、『主人公が勝利(成功)した場合、主人公にとってはこういうメリットがある』という約束を作中でしておく(具体的には『挑む側が説明する』、もしくは『主人公の味方が勝負を受ける条件としてそれを追加する』)のが無難である。
関連タグ
勝負 賭け 取引 百害あって一利なし
ハイリスクハイリターン
卑劣(卑怯) 理不尽
負のご都合主義
対義語
ノーリスクハイリターン:勝負を挑む側の悪役・敵役側からはこれになる。