ハルシオン級巡洋艦の概要
UNSCが運用するハルシオン級巡洋艦で全長は1170メートルと比較的大型の艦艇であるが巡洋艦としては一番小型でピラー・オブ・オータムもこのクラスの巡洋艦に分類され装甲はチタニウムーAを用いるがコヴナントの戦闘艦艇のようなシールドは装備していない。
2510年頃設計火星の造船所で建造された。
内部の構造が特殊で区画間は蜂の巣のようになっており区画に亀裂が入りチタニウムーA装甲の大半を失っても航行できるほどタフな構造だがハルシオン級自体の戦闘能力は標準以下で前述の特殊な構造のせいでコスト高で建造された数は多くない。
FTLドライブ(別名:ショウ・フジカワ光速機関、所謂ワープ用エンジン)を搭載し核融合炉をエンジンとして使用する。
陸上部隊とロングソード戦闘機やペリカン輸送機等が運用可能で艦隊戦の他に揚陸作戦も行える。
2525年発生したコヴナント戦争当時コール艦隊等にピラー・オブ・オータムを含む複数のハルシオン級が配備されていた。
比較的初期では改修はしたものの既に陳腐化が始まっておりより大型で強力なマラソン級に取って代わられ大半のハルシオン級は退役または撃沈した。
2552年8月31日には最後に残ったハルシオン級はピラー・オブ・オータムのみとなる。
コヴナント軍はリーチから脱出したピラー・オブオータムをType-C-Ⅱ型戦艦と呼んでいたがハルシオン級全てがType-C-Ⅱ型戦艦と呼んでいるのかは不明。
ハルシオン級の艦載兵器
M.A.C.ガン
UNSCの戦闘艦艇の大半が装備する主砲でレールガンではなくコイルガン。
艦艇によってサイズが違うがコヴナントのシールドに対して数少ない効果のある兵器。
光速の40%程度で劣化ウランの弾芯を発射し照準はAIが行う。
ただし1回の発射でシールドを貫通し船体に致命的なダメージを与えられるのはスーパーM.A.C.のみで艦載型では3発撃ち込む必要があり尚且つ再チャージに時間が必要。
ハルシオン級はこれを1門搭載している。
アーチャーミサイル
対艦攻撃と対地攻撃が可能なミサイル。
反乱軍との戦いにおいて実績があったがコヴナントの戦闘艦艇に対して一時期無力扱いされた。
コヴナントは既にエネルギーシールドとレーザー兵器による近接防御システムが実戦配備されていたため船に搭載していた全てのミサイルを使っても傷一つ付かない。
ある程度コヴナントとの戦闘が研究されM.A.C.ガンでシールドを破壊した後にアーチャーミサイルをありったけぶつければ効果がある事が判明したため結局終戦まで使用される装備となる。
ハルシオン級は6基のポッドが搭載され1基のポッドに26発程度のアーチャーミサイルが収納されているがより小型なフリゲートや駆逐艦と比較しても搭載数が少ない。
50mmディフェンスガン
CIWSの一種でAIが制御する。
セラフ等の戦闘機やスピリット等の揚陸艇に使用されフリゲートのサラトガは対地支援にこの砲を使用した。
数は不明。
シヴァ核弾頭
本来はロングソードに搭載可能な対艦核ミサイルだがスパルタンⅡのグレイチームは戦場に運び込み使用した。
EMP効果でシールドが消失するため非常に有効だが使用は緊急時のみ。
コール艦隊が追い詰められた時全艦艇が搭載していたこのミサイルを全て使用し惑星とコヴナント艦隊が消滅した。
複数発搭載されている。
ピラー・オブ・オータムの概要
ハルシオン級巡洋艦で2531年のアルカディア防衛で一度甚大な被害を受けている。
同惑星に救援に来たコロニー船・スピリットオブファイアにプラズマ砲装備のライノという自走砲を数両提供したのもこの船。
2550年にとある特殊作戦を支援するため大規模な改修が行われかなりの重武装となり見た目以外は別物の艦艇となる。
艦齢は既に40近くに達しており老朽化していた核融合炉も新型に交換された。(短時間であれば定格の300%の出力が出せる)
艦長は駆逐艦イロコイから転属したジェイコヴ・キース大佐でスパルタンⅡとも面識があった。
ブリッジクルーの一部もヒカワ中尉等イロコイから転属してきている。
アズソードにてノーブルの生存者からパッケージを受け取りシックスがその場に残る事を選択しシックスの支援を受けリーチから脱出した。
しかしランダムワープした先でアルファ・ヘイローへと流れ着いてしまう。
墜落後は付近に拠点を築いた海兵隊が船に殺到し食料や武器弾薬と戦闘車両をかき集め拠点で戦い続けた。
フラッドの発生後は核融合炉を破壊しにきたチーフと現地を警備していたコヴナント軍にフラッドとセンチネルとの4つ巴の戦闘に発展し最終的に爆破された。
ピラー・オブ・オータムの艦内設備
食堂
ブリッジを出て真っ直ぐの所に一箇所確認されている。
シンプルなテーブルと食べ物と飲み物を提供する所謂自動販売機のような機械が置いてある。
メニューはターキー、ハンバーガーとチーズバーガー、ホットドッグ、ミートローフにシェフスペシャル(詳細不明)のみ。
飲み物は清涼飲料水やコーヒーに茶が提供されるがアルコール飲料は無い。
この食堂がカフェテリアで他の場所に普通の食堂がある可能性もある。
武器庫
歩兵用の携帯火器からM19ロケットランチャー等が保管されている艦載兵器や航空機向けの装備はハンガー専用の施設に保管されていると見られる。
艦内に大小複数個所存在すると見られ墜落直後にODSTや海兵隊等が回収して回りエンジンルーム側の武器庫にて残ったものが核融合炉破壊のために利用された。
クリオルーム
スリップスペースで移動中余分なクルーを保存するクリオチューブのある部屋。重症で治療が必要な人員を冷凍する場合もある。
クリオチューブにはある種の欠点がありSPARTAN-117を解凍した技術者が過去うっかり包帯を外し忘れて皮膚に損傷を負った事がある。
彼はSPARTAN-117がアーマーを着たまま冷凍されたため皮膚に損傷があるのではと予想していた。
通常この設備を利用する場合は衣服を脱ぐ必要があり裸でチューブに入る。
この際使われる冷凍吸入剤は栄養補給等を行ってくれるがライム味の鼻水のような味がするためジェイコブ・キースが嘔吐しかける程だった。
ピラー・オブ・オータムの艦載兵器
本来計画されていた特殊作戦に向けてその殆どに改良が加えられ、全体的に配置数が増加している。
改良型M.A.C.ガン
通常のM.A.C.ガンと異なり3発の小型弾を連射するタイプを採用している。
他の艦艇が採用したケースは今のところ無い。
リーチ攻防戦に舞い戻ってきた際M.A.C.ガンの3連射で航空母艦を破壊しているためコヴナントに対して一定の効果はある。
アルファヘイロー周辺での戦いでCCS級を一隻行動不能にしたが最終的に使用不能に陥る。
アーチャー・ミサイル
ポッドを300基に増設されている。
マラソン級の倍以上のミサイルを搭載している事になる。
50mmディフェンスガン
ハルシオン級より多く搭載されアルファ・ヘイローでの海兵隊の拠点防衛用タレットに転用される。
シヴァ核弾頭
搭載されていたかは不明。
コルタナがこれでなくピラー・オブ・オータムの核融合炉をヘイロー爆破に使用したため既に使用したか搭載していなかった可能性がある。
搭載兵力(リーチ脱出後)
ODST
アントニオ・シルヴァ少佐指揮下のODSTがおり50名が先発としてヘイローに降下した。
結果拠点を確保し鹵獲した多数のコヴナント兵器で防御を固める事が出来た。
同部隊に所属しているマッケイ中尉と指揮下の部隊はコヴナントと戦闘中横槍を入れてきたフラッドと交戦しフラッド化した海兵隊員のジェンキンスを捕虜にした。
過去のトラブルからSPARTANとの折り合いが非常に悪い。
ゲーム版
登場していない。
海兵隊
ヘイロー全域に墜落してしまったため合流し損ねた部隊も居た模様。
チーフが訪れた各所で武装した海兵隊員の死体が発見されている。
マービン・モブトに至ってはインデックスの保管されていた施設の深部で発見されチーフすら驚いた。
これはモニターによってチーフ同様拉致されリクレイマーの任務を押し付けられたのが原因。
リーチ戦の影響で実際どの程度の部隊が搭載されていたか不明。
ゲーム版
インデックスを回収しコントロールルームに戻って以降E419以外の人類と接触が無い。
スコーピオンMBT
オータムから回収後海兵隊の拠点で使用された。
何故かコヴナントがこの車両のデータをろくに保有しておらず数度の戦闘でレイスと多数の歩兵に指揮官の元帥を失う。
ゲーム版
コントロールセンター付近にいたズールー隊が保有していた物のみ登場。
ワートホグ
多数のワートホグが搭載され墜落したピラー・オブ・オータムにまだ複数の車両が放置されていたため核融合炉爆破後チーフが使用した。
マッケイ中尉達が物資を回収した時にトレーラーを連結したせいで速度が落ちておりレイスやゴーストの攻撃に晒されたが最終的に何両かが突破に成功した。
武装はM41対空機関砲が多い。
ロングソード戦闘機
C709ロングソード戦闘機を1個中隊搭載し運用可能だがアルファヘイロー戦末期までハンガーには1機だけ放置されていた。
これを使いチーフはヘイローから脱出した。
FTLドライブが搭載されていないためこの機体での地球帰還は不可能。
最終的にアセンダント・ジャスティス強奪作戦に利用された。
武装は120ミリと110ミリのキャノン(機関砲)以外に通常弾頭のミサイルと機雷や核弾頭を搭載出来る。
サイズは戦闘機としては大型だが空母から比較的小型のフリゲートやマラソン級等にも搭載される。
セラフとまともに戦えるもののリーチで少数運用されていたセイバー戦闘機と異なりエネルギーシールドは装備されていない、が単機での大気圏離脱と突入も可能でVTOL機能もある。
ペリカン
VTOL輸送機だが外部アタッチメント次第で兵員輸送からガンシップにも転用可能で、スコーピオンすら輸送出来る脅威のペイロードを誇る。
ズールー隊がペリカンを使用していたが撃墜された模様。
チェーンガン等を装備するタイプも存在するがピラー・オブ・オータムの残存物資に砲弾が残っていなかった。
他にもミサイルやロケットがあったがそれらも全損しておりヘイローでの戦いで航空支援が事実上不可能となり偵察と輸送に専念した。
宇宙空間でも使用可能でヘイロー爆破後漂っているのが発見された。
改造ペリカン
SPARTANが使用するために装甲を増やし座席と生命維持装置関係を全て取り外し装備を含めても多数のSPARTANが搭乗可能。
居住性は皆無。
リーチ攻防戦でSPARTAN-104指揮下のレッドチームがリーチ降下に使用したが戦闘機の攻撃で撃墜され高高度から飛び降りる以外手が無くなり着地後装備のほとんどと4名のSPARTAN-Ⅱを失う。
鹵獲ペリカン
コヴナント軍の捕虜になったパイロットを利用し友軍機を装いながらアルファ基地の攻撃に利用され一時的にサンヘイリ(エリート)が操縦した。
結果として作戦は失敗し後日破壊されたこの機体を偽装墜落地点としコヴナントをおびき寄せ攻撃する作戦に利用された。
ゲーム版
稼動中のペリカンはほぼE419以外見かけない。
SPARTAN-II
コヴナントの指導者を捕まえ戦争を終結させる作戦に参加するために集められた。
ピラー・オブ・オータムの異常な火力増強もそのため。
リーチが戦場となりブルーチームとレッドチームの二手に分かれM.A.C.ガンジェネレーターの防衛とガンマステーションのNAV破壊を実行するがブルーチームは重傷者1名と行方不明者1名が発生、レッドチームはピラー・オブ・オータムの合流に失敗した。
ブルーチームはチーフのみ戦闘が可能でアルファヘイローでは彼だけが戦闘に参加している。(Co-op時にはチーフと同じアバターを持つS-058「リンダ」が2P側プレイアブルキャラとなる。)
ミョルニルマークⅤのおかげでフラッドから身を守れたがギルティスパークにはアップデートを勧められた。
フォアランナー基準のアーマーレベルでは2か3程度の防御しかないらしい。(フォアランナーは最低でも8以上のアーマーを装備)
オータム級重巡洋艦の概要
コヴナント戦争において伝説的活躍を見せたピラー・オブ・オータムの名を冠する戦後UNSCが調達を開始した重巡洋艦。
製造は火星のレイエスマクリースからシノヴェット重工に変わっており同社はパリ級重フリゲートやエポック級重空母の製造経験をもち過去リーチのアズソードに船舶の解体所や地球のニューモンバサに造船所を保有していた。
ハルシオン級の基本設計を反映しているが艦艇のサイズが1425mと大型化し格納庫等をユニット化しコンテナ毎交換可能な柔軟かつ特化させられる新構造の採用にエネルギーシールドの実装とコヴナント艦艇が装備する対象の内部構造と構成素材を検知可能なハイパースキャナを搭載しておりUNSC海軍の戦闘艦艇ではオータム級とONIが運用するウィンター級プラウラーのみの装備でその他の艦艇は搭載していないがUNSCバトルネットを介してデータリンク可能なシステムとなっている。
非常にデータ量が多くコヴナント海軍は使用した後有用なデータを得るためフィルターを利用する等の負担があった。
エネルギーシールドは装甲にシールドジェネレーターの分散型アレイを取り付け装甲に負荷がかかるとセンサーが検知しシールドジェネレーターが局所的に強力なシールドを展開する方式でコヴナント艦艇のモデルより安価で生産しやすく高い効率を実現した。
またピラー・オブ・オータムに施した近代化改修も標準搭載またはより最新の物を採用し火力面はヘビーコイルMACガン アーチャーミサイルの標準構成に加えM66セントリーオートガン M910ランパートポイントディフェンスガン各6機とMark40スピットファイアコイルガン6機を搭載。
ユニークな点としてオータム級は800名のクルーに45名程度の僅かな海兵隊員しか搭乗していないが代わりに中隊規模のODSTが200名程度が搭乗しており6個あるドロップポッドベイを占有スペースとして常駐し寝泊まりしている事からHell waiting roomと呼ばれる。
就役している艦艇の中にピラー・オブ・オータムⅡと名付けられた艦艇も存在する。