概要
フォーラーネグレリアNaegleria fowleriとは、いわゆるアメーバの一種である。
ただし、アメーバという語句は複数の系統の分類群を含んだ概念であるため分類学的な位置を示すものでなく、本種は旧来アメーバ目とされた狭義のアメーバには含まれない。
学名をそのまま読んだネグレリア・フォーレリとも呼ばれる。
ほぼ全世界に生息し、比較的暖かい地域の池や湖など水辺の泥中で自由生活を送る。25℃を超える温水を好むとされる。
病原性
本来は自由生活性のアメーバであるが、本種に汚染された水が鼻に入ると、鼻粘膜から嗅神経を経て脳へ到達し原発性アメーバ性髄膜脳炎を発症する。
発症した場合には予後は深刻で、極めて高い確率で死に至る。感染のごく早期に駆虫薬を投与した場合には救命の可能性があるが、本症の症状である吐き気、頭痛や神経障害などは他の脳疾患との判別が難しく、早期どころか生前に診断する事さえ難しい場合が多い。
生息域にある湖沼や、消毒が行き届いていないプール、入浴施設、公園の噴水などが感染リスクとなっているとされる。海水域には生息していない。
感染予防には、淡水域では鼻に水を入れない、遊泳の際に鼻栓をする事が有効とされる。
遊泳後に清潔な塩水で鼻うがいすることが感染予防になるとされる事もあるが、汚染された水で鼻うがいした事で感染した例もあるため注意が必要である。
余談
よく骸骨のような見た目をしていると勘違いされがちだが実はあれはたまたまあの形に集まったのを撮っただけで、実際はメイン画像のような普通のアメーバの姿をしている。しかしその骸骨のような姿のインパクトの高さにより関連タグにもあるように 検索してはいけない言葉に載っている。