鋼の錬金術師の2003年版アニメで度々流れていた挿入歌であり、兄弟達の根底にある思いを歌にしたものである。
ARAHISがまだユニット名がなかった頃に歌ったもので、ロシア語の歌詞となっている。
肝心のその内容を和訳したものは残された家族である弟を鎧の姿にしてしまった兄・エドの懺悔と、そんな兄に自分も罪を犯したから自分を責めないで、悲しまないでと慰める弟・アルの心情そのものであり、同時にもう帰る場所がないことと二度と母が戻らないことの悲しみも綴られている。
鋼の錬金術師の原作やFAにおいて、エルリック兄弟が様々な人との出会いの末に元の体に戻り、最後には二度と合成獣にされた少女のような人を出さないために東と西に別れて別々に旅をすることになる。
だがその一方で新しい旅に思いを馳せたり、等価交換の法則をあっさりとひっくり返せる最愛の人と結ばれたり、今までお世話になった者達への感謝を自分がもらった分よりも少しでも大きいものにして返すことを決意したりと非常に前向きな終わり方をしている。
しかし旧作のエルリック兄弟は互いの中にあるのは互いの存在だけで、最後にはこれまで関わってきた者達全てを置き去りにして錬金術のない世界で生きていくという非常にビターな、それでいて旧作らしい終わりを迎えた。
互いの為の旅路の果て、兄は弟を、弟は兄を取り戻すことができた。しかし、その代償に幼馴染の少女や自分達の身を案じた軍人達のいる世界へは二度と帰れなくなる…
ブラーチャは正に旧作鋼の錬金術師における兄弟の生き方を象徴していると言えるだろう。