概要
ツェナワークスが開発し、徳間書店インターメディアより販売されたシミュレーションRPG。
1991年4月19日に1作目のゲームボーイ用ソフト『リトルマスター ライクバーンの伝説』発売。翌1992年3月27日にシナリオ数や登場ユニットを大幅に増加した続編『リトルマスター2 雷光の騎士』発売。1995年6月30日にシステムやグラフィックが強化されたスーパーファミコン用ソフト『リトルマスター 虹色の魔石』発売。
ファイアーエムブレムによく似たシミュレーションRPGであるが、全体的にかわいらしさを前面に押し出したキャラクターデザインになっている。最大の特徴は仲間にした魔物を合体をすることで強化することができる点である。難易度は比較的低く、当時のゲームとしては戦闘時のアニメーションが非常によく動き、シナリオ間にはイベントシーンが用意されているなど、グラフィック面において充実している。また、多彩な仕掛けが施されたシナリオが多く存在する。
登場人物が某アニメの登場人物に似ていたり、攻撃動作が某格闘ゲームの技にそっくりだったりするなど、ゲーム中にパロディ要素が散見する。
ストーリー
リトルマスター ライクバーンの伝説
強大な魔力を持つ魔導士ゲザガインは自らを悪の帝王と名乗り、魔物軍団を率いてラクナマイト大陸の支配を企てた。ラクナマイト大陸の国々は次々と制圧されていき、やがて大陸のはずれにあるライナーク王国にもその魔の手はおよんだ。迎撃したライナーク王国騎士団が圧倒的な戦力の魔物軍に苦戦を強いられるなか、騎士ライトの息子であるリイムはミノタウロスのモーモーと共にゲザガインを倒す決意をしたのだった。
リトルマスター2 雷光の騎士
リイムが天空魔城でゲザガインを倒してから一年。再びライナーク王国に魔物が出没するようになった。ゲザガインの侵攻の際に王国に伝わる魔封じの水晶『サンクリスタル』が破壊されたためである。サンクリスタルを復活させるには王国内に散らばった3つの破片を集め、バベルの塔にあるクリスタルルームに納めなければならない。リイムはサンクリスタルを復活させるため再び旅立った。
リトルマスター 虹色の魔石
二度にわたるゲザガインのライナーク侵攻から二年。ライナーク王国の隣国、宗教国家マテドラル国では魔獣盗賊団スカル・ボンバーズの略奪行為に悩まされていた。カラード教の教義に従い兵力を持たないマテドラル国の教王ハウサーは従兄弟であるリチャード三世に事態の収拾を依頼。リイムはリチャード王から使命を受けマテドラル国へ向かった。
登場人物
『ライクバーンの伝説』より登場
リイム・ライクバーン
このシリーズの主人公。リチャード王の腹心であった王国騎士団の近衛長ライトの息子。動物や魔物と心を通わせる能力を持つ。
モーモー・ダイナマイツ
リイムの友人のミノタウロス。身体の模様がホルスタイン。リイムの父亡きあとリイムに格闘術を教えた。
リチャード三世
ラクナマイト大陸のはずれにあるライナーク王国の王様。
ライム姫
リチャード三世の娘。ライナーク王国の第一王女。
ゲザガイン
魔物を率いてラクナマイト大陸を次々と制圧している魔導士。
『雷光の騎士』より登場
タムタム・タンバリン
王宮に仕える僧侶。琥珀の力を開放し回復魔法を使う。変身能力を持ち、敵から攻撃を受けると魔物に変身して身を守る。
ラドック教授
マウスマンの学者で勇者軍の相談役。タムタムとリルル、シャルルの師。王国一の博識で行動派だが、偏屈で話が長い。
ブラックモーモー
魔物を率いてダイナの街を襲撃した黒いミノタウロス。
スカッシュ
ダイナの街でリイムに助けられた戦士。父親の傷を直すため魔法の石を探す旅をしている。
『虹色の魔石』より登場
ヴァイス・キャンベル
遺跡盗掘団の頭領。いつの日か自分の国を持つという野望を持ち、そのための力を欲している。
教王ハウサー
マテドラル国の教王。リチャード三世とは従兄弟。遺跡の盗掘やスカル・ボンバーズの凶行に悩まされている。
リルル・ブレッド、シャルル・ブレッド
マテドラル国の司祭である琥珀使い。一人の少女のなかに『おとなしく補助魔法が得意なリルル』と『活発で攻撃魔法が得意なシャルル』の二つの人格が存在する。衝撃を受けることで人格と使用魔法が入れ替わる。
ヤゴ
人の言葉を話す羽の生えた猫。大昔ジャスバン遺跡に封印されていた。
トランプ
魔獣盗賊団『スカル・ボンバーズ』のリーダーである骸骨。生前は船乗り。何事も暴力で解決したがる乱暴者。
蒼月
虹色の魔石の秘密を知っている狼男。感情を表に出さず、冷静かつ冷酷なスカル・ボンバーズの影のリーダー。
ピーコック
ヴァイスの盗掘団に参加しつつラドック教授の助手もしている。