CV:巽悠衣子
人物像
“箱庭の騎士”と呼ばれる純血の吸血鬼で、かつて魔王のゲームの際に連れ去られた“ノーネーム”の仲間の一人。普段は金髪の美少女の姿だが、特注のリボンを外す事で大人の女性の姿へと変わり、本来の力を発揮する。黒ウサギの良き先輩で、何かと世話をしてもらっており、慕われている。
黒ウサギ曰く「思慮深くとてもかわいがってもらっており、プラチナブロンドは指を通すと絹のように肌触りが良く、湯浴み後、濡れた髪は星の光で輝きそう」の事。
ギフトネームは“純潔の吸血姫(ロード・オブ・ヴァンパイア)”。
寡黙で物静かだが、子供たちにも常に礼儀を重んじるよう諭すなど、時に厳しく、時に優しい性格の持ち主。しかし、同属に対する仲間意識は強く、仲間を傷つけたり、侮辱した者に対して激しく怒りを燃やすなど、仲間を大切に思う気持ちを持つ。
元は吸血鬼の純血と神格を持ち合わせた魔王だったが、“ノーネーム”にかけつけるべく神格を捨てたため、魔王と称していた時の力を失うも、それでも吸血鬼の純血と武具や龍の遺影のギフトにより、魔王の配下の者と対等以上に戦う力を有する。また、箱庭世界の歴史や前“ノーネーム”のメンバーについて詳しく知っているなど、博識な一面や異世界から来た十六夜達の力量を試すとはいえ、結果的に春日部耀を負傷させてしまった事を詫びるなど礼儀正しい一面も持ち合わせている。
普段は温厚だが、一度怒らせると手がつけられないほど怖い。
所持するギフトは自身の影を操ることが可能な“龍の遺影”と戦闘用の槍を始めとする武具。その他にも鬼種のギフトにより他人に与えたり、植物を操る事も可能。また、黒い翼で飛行する。
3年前、魔王に挑まれた『ギフトゲーム』に敗北し、連れ去られ、コミュニティ“ペルセウス”に売られ、所有物となった。
しかし、魔王には敗北した“ノーネーム”の事を身を案じ、密かに“ペルセウス”から抜け出し、黒ウサギが呼び出した十六夜達の力量を試すため、コミュニティ“フォレス・ガロ”のリーダー、ガルド=ガスパーの前に現し、鬼種のギフトを与えて、ギフトゲームを開始させた。
ガルド=ガスパー撃破後、十六夜や黒ウサギ達の前に現れ、箱庭世界の理も知らず、コミュニティの再建は無謀だと言うも、十六夜との一騎打ちの末、敗れる。
黒ウサギに魔王級の神格を失っていた事を見抜かれるも、そこへ、“ペルセウス”のリーダー、ルイオスが放った“ゴーゴンの威光”を受け、石化され、彼女を連れ戻しに来た彼の部下達に連れ去られてしまった。
しかし、十六夜達“ノーネーム”の活躍で、“ペルセウス”とのゲームに勝利し、開放された。
しかし、その代償に十六夜達から“ノーネーム”のメイドにされるも、十六夜達に恩義を感じ、このままの生活を楽しむ事に決めた模様。後にペストと白雪姫がメイドとして加わり、侍女頭へと格上げされることになった。
ネタバレ
以下、問題児たちが異世界から来るそうですよ?において重大なネタバレを含みます。
閲覧には充分注意してください。
魔王になる以前は、かつては魔王討伐や“階層支配者”や“地域支配者”制度の設立など、箱庭に多大な貢献をした“箱庭の騎士”と呼ばれる純血の吸血鬼の一族の一人であった。
箱庭開闢時代、十二歳で“龍の騎士(ドラクル)”にまで昇りつめ、多くの魔王を打ち倒した功績から、増設された十三番目の太陽主権が彼女に譲り渡されるはずだった。
しかし、それを手に入れようとした一部の部下が、太陽主権を手に入れるためにクーデターを起こし、家族、友人、同士を皆殺しにされ、ほとんどの純血の吸血鬼が死滅された。
同族である吸血鬼の仲間に裏切られ自暴自棄に陥ったが、彼女をスカウトするために訪れた『幻想魔導書群(グリムグリモワール)』の前リーダーであった“遊興屋(ストーリーテラー)”に一喝され、彼から「嘘をついて無駄死にするか、生きて箱庭の秩序を守り、同士殺しの魔王となるか」を迫られるも、彼の言葉で吹っ切れた彼女は復讐を果たすため魔王となり、クーデターを起こした同族を全滅させた。
しかし、口伝では太陽主権を用いて上層の修羅神仏に戦争を仕掛けようとしたレティシアを阻止しようと奮戦した末に滅ぼされたと伝えられている。
そのため、現在の箱庭において“箱庭の騎士”は英雄視されるようになり、彼女は同士殺しの魔王として口伝されている。
かつて自分の同族である吸血鬼を皆殺しにし、さらに死んでからも苦しめるために開催したギフトゲーム“SUN SYNCHRONOUS ORBIT IN VAMPIRE KING”は、“遊興屋(ストーリーテラー)”の提案したもので、ゲームがクリアされるまで周期的にゲストを処刑し続けるペナルティを与えるルール(死はゲーム敗北にはならず、以後も周期を迎える度に処刑を行う)と、ゲスト側が勝利条件を満たした一定時間後に太陽光によってレティシアを滅ぼす代償を組み込まれたゲームとなっている。後に金糸雀により太陽主権を用いて黄道十二星座を空から消失させる事でゲームが無期限で中断され、その力を切り離された。
この時使用した“主催者権限”と太陽主権は彼女が行ったギフトゲームとともに封印されたが、魔王連盟の殿下一派の目論見により封印を解かれ、彼女が本来持っていた『魔王ドラキュラ』としての力と龍の純血種を降臨させられ、ギフトゲーム“SUN SYNCHRONOUS ORBIT IN VAMPIRE KING”を強制的に開始されてしまった。
しかし、十六夜達の決死の活躍で全てのゲスト側勝利条件を満たされた事で滅びを回避、問題児たちに仕える事となった。
彼女が保有していた十三番目の太陽主権は白夜叉に返還後、有事の際の切り札として引き続き彼女に預けられている。