概要
演:マーロン・ブランド(壮年期) / ロバート・デ・ニーロ(青年期)
ヴィトー・コルレオーネとは、『ゴッドファーザー』のキャラクターで、ゴッドファーザーその人。ニューヨークに根を張るマフィアの”コルレオーネ・ファミリー”を立ち上げた創始者であり、ゴッドファーザーとは彼の尊称である。
9歳の時に地元のマフィアのドン・チッチオに両親と兄が殺され、只一人命からがらアメリカへの移民船に逃げ込んだ。アメリカに亡命した際に入国審査官が間違えて村の名前を苗字にしてしまったことでこの名前となる。
妻はカルメラ・コルレオーネで4人の子供をもうける。 息子にソニー、フレド、マイケル、娘にコニーがいる。
表向きはオリーブオイルを輸入している輸入業者を営む実業家だが、裏では様々な犯罪に手を染め、巨大なマフィアへとファミリーを成長させていった。ヴィトーは最初からマフィアに成ろうとしたわけではなく、イタリア移民の立場の弱さからくる貧困から脱却し家族を守ろうと立ち回った結果そうなってしまったと言える。ある意味、ヴィトーは”マフィア”がどういう存在であるかを視聴者に説明するキャラクターと言える。
性格は一見すると温厚で思慮深く、仁義心に富んだ器量人と言えるが、目的の為なら手段を選ばぬ果断な人物である。こと”家族”に対する思い入れは非常に深く、家族に害をなす者には情け容赦の無い仕打ちをする苛烈な一面がある。一方で、ヴィトーはあくまでマフィアは生きる為の手段でしかないと考えており、マフィアであることに誇りを抱いているわけではなかった。
タッタリア・ファミリーから麻薬取引のためソロッツォを紹介されるが、麻薬を嫌うヴィトーはこれを拒否。ソニーが麻薬に乗り気だったこともあり、ソロッツォの手下から銃撃を受けるが一命を取り留める。銃弾を5発受けたヴィトーは長期間意識不明の重体になり、このことに激怒したソニーはタッタリアの息子を殺害したため、タッタリア・ファミリーとの抗争が激化してしまう。結果的にソロッツォはマイケルによって射殺され、ソニーは単独行動した隙を狙われて命を落とす(同時期にはマイケルの妻も殺害される)。
お互いの息子を亡くしたことでタッタリアとの麻薬取引に応じるが、息子のマイケルに手を出したら容赦しないとあくまで強気の姿勢を見せた。この時に黒幕はコルレオーネ家に次ぐ実力者のバルジーニだと見抜く。
程なくして三男であるマイケルに家督を譲る。
晩年は体調を崩し、心臓発作で死去した。