史実におけるヴェールヌイについては、「鉄のカーテン」の向こう側という事もあってかあまり詳しいことはわかっていないが、1948年には一線を退き「デカブリスト」(декабристов:1825年に起きた武装蜂起の中心となった貴族の将校達・十二月党員)と名を改め練習艦となり、53年には除籍、70年代に標的艦として沈没した事が知られている。
その艦歴から、丹陽として更なる波乱を歩んだ雪風とは異なり、静かな余生だったのではないかと推察する者もいる。
なお、日本でこの艦が標的艦として沈んだ事が知られたのは2010年に発行された「世界の艦船」や「歴史群像」等の軍事書籍であり、それまでは解体処分として記されている事が多かった。
ちなみに完全に退役する事になった軍艦が標的艦となるのはどこの国でも珍しい事ではない。