概要
新世界キネマ社の会長『芳野堂伝衛門』の息子。主人公『影谷貴史』に顔立ちが酷似しているが、派手な外見をしている。手の甲に蝶の様な痣がある。伝衛門の次男で長女『芳野堂貴子』の双子の弟。母親の不倫相手に嫉妬心から誘拐されて行方不明になってしまうが、伝衛門は事件を表沙汰にせず、彼を存在しない者として後に生まれた異母妹達にも内緒としている。
『キネマ屋敷連続殺人事件』の真犯人であり、貴史が現代で事件を調べた際には名前が無かった。伝衛門の生まれた村では蝶の痣が現れた人間は狂気に侵されて自分の愛する人間を殺すという伝承が存在しており、伝衛門も母親を殺そうとした父親を殺害してしまった事で村を出奔した過去がある。
事件の三年前に自分を追い詰めた刑事『片桐光太郎』を騙した後、彼の上司である伊原刑事の妻を暴行している。そして、関東大震災の混乱時に多くの人々を殺害している。その時に父親と再会、伝衛門は彼と心中する目的で屋敷に呼び寄せた事が事件の原因である。