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両人対酌して山花開く

りょうにんたいしゃくしてさんかひらく

「両人対酌して山花開く」とは、李白による詩(七言絶句)の一節である。
目次 [非表示]

唐の漢詩人である李白の詩『山中にて幽人と対酌す』の一節。

気の置けない友人と酒を酌み交わす喜びを歌った漢詩です。


概要編集

「両人対酌して山花開く」とは、李白(701-762)による漢詩「山中与幽人対酌」(七言絶句)の第一節の書き下し文である。白文(原典)では「両人対酌山花開」。

原典は先述のとおり山の中で語り手と気の合う友人と思しき隠者(世捨て人)とが朗らかに酒を酌み交わす様子を歌ったものである。


白文は次の通り。


山中与幽人対酌


両人対酌山花開

一杯一杯復一杯

我酔欲眠卿且去

明朝有意抱琴来


解釈例編集

「対酌」は向かい合ってお酒を飲む様を指し、「山花開」は美しい花が開いている周囲の環境を讃えたものである。

酒酌み交わし語り尽きず、良い時間が流れている様子がうかがえる。


続く第二節では心地もよく「一杯一杯復一杯」とついつい杯は進み、飲みすぎたためか第三節では「我酔欲眠卿且去」と眠気にさいなまれ友人に今日のところはお引き取りを提案するまでに酔う。

ただそれでもこの良い杯には名残が惜しいようで、今日はひとまずお帰りいただきたいが、気が向いたら明日の朝にでもまた、と告げる。

そしてその折にはぜひ琴をもってきてほしい、と結ぶのが最終節の「明朝有意抱琴来」である。


「李白一斗詩百篇」編集

詩仙・李白はお酒と天然風景を愛したが、特にお酒への愛情は深かった模様であり、その作品にもお酒にまつわるものが様々ある。同代の詩人である詩聖・杜甫(712-770)は、李白を指して「李白一斗詩百篇」(李白は酒を一斗呑み、そして百篇の詩を書いた)と評している(「飲中八仙」)。


「山中与幽人対酌」は李白の好んだ酒と天然風景を美しく表した一編なのである。


Pixivでは編集

pixivでは、「両人対酌山花開」の通り良い環境で良い友人たちと心地よく杯を汲みかわす様を描いた作品にタグとして用いられている。ただし2014年11月現在では、原典にあるような一対一での席ではなく大勢で賑やかにお酒の席を囲むような作品に用いられている。


pixivに発表された作品においては個性も彩りも華やかに、今日も賑わいの「花」は豊かに開いてるのである。


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関連タグ編集

漢詩 李白

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