概要
作品が、人類が未だ到達し得ない、いわば未踏の領域にある際に用いられるタグ。
未踏とは、ここでは知的及び精神的領分の発展の不足を指し、至れていない理由は、人類全体の何らかの不足である。
人類にその刺激が与えられるには、「まだ」早すぎるのだ。
作品から発せられるメッセージを十全に受け取ることができないのも、知的、精神的側面を含む生物存在的な未熟に由来する。
そういった全ての思考の介入可能性を越えた超越的な作品を前にすれば、あらゆる知的プライドなどすべて吹き飛び、丸裸にされた、あるがままの一個の生物がそこに残される。
今の人類から見て進みすぎている世界観に直面する思考停止的ショックは閲覧者をひと時あらゆる思念思考の彼方へと導き、やがて一種の悟りのような境地へと至らしめるだろう。
フリーズは我々の脳の正常な反応だ。そうでなければ、人間の精神などたやすく壊れてしまうから。
そしてその彼方から潮が引いて行くように現実に引き戻された後、閲覧者は呟くのだ。
ああ、人類にはまだ早いと。
「まだ」とあるが、それが理解できるようになるまでの必要な時間や必要な世代の量等は不明である。
果たして人類が作品を理解出来るようになる日はいつになるのだろうか。
でもわからなくてもしょうがないさ、だって、まだまだにんげんなんだもの。
前略
みらいのみんなへ。
進化不足の僕には残念ながらここに描き出されたものをわかることができませんでした。
せめて作品に出会った者としてこのタグをつけて未来のみんなに託します。
願わくば、誰もが作品を理解しあえる日が訪れていますことを。
人類の進化を願っています。
21世紀より。
草々
真面目な記述
「人類にはまだ早い」とは、pixivでは評価タグの一つである。
作品の全体的属性、または何らかの部分的属性において、一般的了解を越えたような要素がある時に閲覧者が作品または作者に贈る。
いわゆる、「よくわからないが、その(何らかの)凄さは感じる」といったところである。
得てして芸術関係は作者の発表以後、未来に再評価されて昇華されることがある。
リアルタイムでは理解されずとも、将来その評価が得られるケースがあるのである。
その時間的過程を「人類の進化」になぞらえたものが本タグの系列であり、やがて理解されるべき作品たちを将来の「進化した人類」に託している、というニュアンスを持つ。