概要
「コミック電撃だいおうじ」(アスキー・メディアワークス)で連載中のコメディ漫画。既刊1巻。作者は森みさき。
作者曰く「念願の女装漫画」とのこと。
1話と2話は読み切り作品で3話以降が連載版。
1話が1Pのショート4本と7Pのストーリー1本で構成されている。
ストーリー
佐倉龍之介は地元の高校では敵無しの不良。
「男の中の男」を自称する彼であったが幼馴染の秋津音虎に幼い頃の約束の録音を人質に取られ、「人手が足りない」という理由で女装してメイド喫茶「鈴蘭亭」でバイトするハメになってしまう。
自分の正体がいつバレてしまうか気が気でない龍之介は今日も秋津や先輩メイド、客たちに絡まれたり、セクハラされたりするのであった……
キャラクター
鈴蘭亭
佐倉 龍之介(さくら りゅうのすけ)
本作の主人公。
男の中の男を公言する不良であったが秋津に脅されて「人手が足りない」メイド喫茶「鈴蘭亭」で働くハメになってしまった。
腕っぷしが強いが可愛い顔立ちで秋津曰く「喧嘩と可愛さにステータス全振りしてる」。武器は拳や釘バットなど。
本人としては自分の舎弟や因縁の相手にバレてしまうのではないかと冷や冷やものだが誰も彼もが彼の言ったことを真に受けて信じてしまうので騙し切る自信はついた模様。
サクラとしての女装に馴染んだのか雑な女装を見ると辛抱ならないようだ。
好物は「生肉」。公立の共学高校に通っており、目があった相手は片っ端から叩きのめしてきた。
バイト代はバイクの免許を取るために貯めているが……
サクラ
龍之介が女装した新人メイド。指名1位を取ったことで宇紗美から一方的にライバル視されている。
髪の毛の足りない部分はウィッグ、胸は詰め物でやり過ごしている。
意地でも女物を履きたくないのかトランクスで凌ごうとしたが結局は紆余曲折の末、ドロワーズを履くことにした。気兼ねなく着替えたいため、いつも最後まで残っている。
自分の体格がバレないように薄着になることはなく、ミニスカートではなくロングスカート、腹筋も割れているので肌が極端に露出するような服は着ないなど押し通すところは押し通しているようだ。
指名No.1なだけあり、多くの客から支持され、プレゼントやラブレターはもちろんのこと、婚姻届けが大量に届いたことも。メイドにうるさいメイドソムリエを一発で常連に引き込んだ。
その可愛らしい見た目からお尻を触られる、胸(パッド入り)をタッチされるなどセクハラは当たり前。
中身は龍之介そのものなので不良の癖が抜けきれてないが適当な言い訳などを客が真に受けるため誰も正体に気付かない。
客も客で過度な幻想を抱いており、中には「アイドルはう〇こしない」レベルの妄想で頭いっぱいの客も……
秋津 音虎(あきつ ねこ)
龍之介の幼馴染で鈴蘭亭で働くメイド。
彼の幼少時のプロポーズを脅迫の材料に女装させて働かせた張本人で性格以外は完璧で実家が金持ちというハイスペック。私立のお嬢様高校に通っている。
プロポーズも互いに約束し合ったということで龍之介が18歳になったら即結婚できるように式場は押さえてはいるが結婚資金はコツコツ貯めている様子。
結婚するという確信を得ているからか他人に嫉妬することはない。酔っぱらうとセクハラに磨きがかかる。
隙あらば撮った写真を加工したり、金の力で女装バレを防ぐと宣言したりと本作のフリーダム枠。
女装させるのは好きだが本人がノリノリで女装する夢を見た時には泣いた。
宇沙美 菊姫(うさみ きくひめ)
鈴蘭亭の先輩メイド。
突如として現れた新人メイドのサクラに敵対心を燃やすが色々と助けられている。感謝の言葉はきちんと伝える良い子。
秋津とは同じ高校に通っており、何かと勝負したがる性格。
サクラの胸を触ってすぐにパッドと見抜いたが正体にまでは気が付かなかった。
サクラと秋津の(一方的な)痴情を目撃してしまったことで一時は勘違いしたが誤解はすぐに解けた模様。
美的センスは壊滅的、酔っぱらうと泣き上戸になる。
猪ノ坂(いのさか)
鈴蘭亭の先輩メイド。女性客から「お姉様」と慕われている。長女。
兄弟が多いようで鈴蘭亭では大学の学費を貯めるべくバイトをしている。
可愛い弟が不良の「佐倉」のパシリにされていることに嫌悪感を抱いており、バレンタインを利用して毒殺を試みようとした。
店長
鈴蘭亭の店長。
見た目は可愛らしい少女に見えるが私物で着ぐるみを持っていたり、サクラが着用した着ぐるみをネットオークションで売ったりとあれやこれや裏で動いている。気配が読めない。
サクラの正体を知っているかのような発言をするが秋津自身は全く口にしていない。
ご主人様たち
猪ノ坂(弟)
猪ノ坂の弟。
龍之介の舎弟で彼を心の底から信奉している様子。
また、サクラにときめいており鈴蘭亭の常連でもある。
人巳 信親(ひとみ のぶちか)
東高の不良で龍之介との喧嘩前にメイド喫茶へやってきた。
当初はサクラの応援が心に響かなかったのか二重の意味で龍之介を煽ってしまいボコボコにされた。
それから応援してくれたサクラに打倒龍之介の再戦を誓うも当の本人は心の中で盛大に拒絶することに。
以降は猪ノ坂(弟)と意気投合したり、チョコお渡し会で保存用・観賞用・使用用とコンプリートするなど順調に常連の道を歩んでいる。
「喧嘩は趣味みたいなもん」と語っており、それを利用してサクラが人巳を追っ払おうとしたが逆に「今から俺の趣味はサクラさんだ」と宣言され逆効果となった。
用語集
鈴蘭亭
龍之介たちの職場。
メイドの指名制度を設けており、メイド写真を販売したり、セクハラに対する追加料金を徴収したりと色々やっている。
その他にもメイドダンスやじゃんけんなどそこらのメイド喫茶でもやっている(と思われる)サービスも。
サクラ協定
サクラに対して「来店人数を極力抑える」、「最高のコンディションと余裕で接客してもらう」という客の間で結ばれたローテーション制度。
この制限が無くなると客がサクラ目当ての客でいっぱいになってしまうため。