ロザリーは、『ボクと魔王』の登場人物である。
概要
ピンク色の影を隠すために常に日傘を差し、白いコートにロングブーツという出で立ち。
勇者が何人も存在する『ボクと魔王』の世界で、勇者大学を卒業し勇者連盟に所属している勇者の一人であり、元エリート勇者・現お笑い系勇者。
主な武器はレイピアだが、戦闘中も右手にレイピア・左手に日傘という妙な体勢で戦う。
本来は腕の立つエリート勇者なのだが、魔王スタンとの因縁から影が蛍光ピンクに染まっていて、勇者としての信頼が地に墜ちている。
スタンを見つけ出して影を元に戻してもらおうと旅していたところルカ達に出会い、「完全復活しなければ影は戻せない」というスタンのために、勇者でありながら魔王復活に協力することになる。
人物
しっかり者で、勇者らしく良識を備えた性格。
メインキャラクターの中でも旅に慣れているため、変人ばかりな彼らをまとめたり先導したりすることが多い。
面倒見も良く、冒険に不慣れなルカのことを何かと気にかけている。
一方、実は結構なナルシストで、おだてに弱く調子に乗りやすい残念な一面もある。特に「勇者」「美人」といった言葉を並べられると、とんでもない依頼をホイホイ請け負ってしまうまでに浮かれる。
また、一旦喧嘩になるとムキになる子供っぽいところもあり、特にスタンへの恨みから我を失うことが多く、程度の低い(しかしボキャブラリーは豊富な)口喧嘩を頻繁に繰り広げる。ときには勢い余って宿主のルカごと抹殺しようとさえする。
出会った当初は、宿での就寝前にルカに不意打ちでキスをするなど、若干おねショタなカップルへの発展を匂わせる様子もあるが、彼女の好感度を上げて相性イベントを進めていくと、カップルというよりは姉弟のような関係に落ち着く。
性能
分類色は青。
どんな時にも日傘を手放さないため、片手で細身の剣を扱う。エリートコース出身者だけあって、この状態でも高い戦闘能力を持つ。
攻撃力はメンバーの中でもトップクラスで、青属性の複数攻撃技や各属性の単体攻撃技も習得する。
回復技は覚えないものの、ステータス異常や呪いを解除する技、防御力強化の技も習得する。
素早さもあり、鎧が装備できるため防御力も高く、総じて最初から最後まで第一線で活躍できるキャラクター。
というより、中盤までは彼女とルカぐらいしかまともな戦力がいない。
エリート勇者からお笑い系勇者へ
高い実力を持ち、勇者大学を卒業してエリートコースを進んでいた彼女だが、3年前にうっかりスタンが封印されていた壺を開けてしまったことが転落の始まり。
当初スタンは彼女を宿主にしようとしたが、「ウエストが太い上に尻が垂れている」彼女のスタイルでは取り憑いているのが苦しかったらしく、自ら離れてしまった(スタンによれば、その際彼女は、怒り狂って彼の入った壺を谷底に蹴り落としたらしい)。
こうして取り憑かれずには済んだものの、後遺症として影が蛍光ピンクに染まってしまった。
ピンク色に染まった彼女の影は笑われる対象以外の何物でもなかった。
民衆や組織からの信用を一気に失っていった末、彼女はついにお笑い系勇者の烙印を押され、エリートコースから転落してしまったのだった。
彼女が屋内・屋外を問わず日傘を手放せなくなったのはこの時からである。ひとえにピンク色の影を他人に見られたくないがための苦肉の策だった。
その後は前述のとおり、何とか影の色を元に戻すために、スタンを探す旅に出るわけである。