データ
直径 | 16350キロ(2017年4月時点) |
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深さ | 300キロ |
発見年 | 1600年代?(確実なのは1831年) |
概要
木星の南半球にある巨大な渦。巨大な高気圧の渦で、反時計回りに渦巻いている。直径は地球の1.3倍、約16000キロに達する。赤身を帯びた色が特徴で、その成因は不明だが、一説に化学物質が紫外線にさらされ、化学反応を起こしているからとも言われる。この渦は木星の自転とは真逆、つまり東から西へ向かって動いている。
少なくとも1830年代から観測されており、それからずっと存在し続け、木星の象徴的なものとなっている。
観測史
木星には古くから「赤い斑点」があるとの記録があり、1600年代から存在が知られていたが、同じものかはわからない。
確実な観測記録は1831年。以来、350年以上観測され続けている。1878年からは精密な観測も始まり、20世紀後半以降は探査機による接近観測もなされている。
現状
大赤斑は現在も消滅することなく存在し続けているが、気がかりなデータもある。前述のとおり、1870年代から精密観測がされているが、それから約150年で縮小し、1920年代に少し拡大したものの、今もどんどん縮み続けている。かつて、直径は約56000キロ(地球3個分)だったが、現在は1個分となっている。このままだと消滅するとも言われるが、これを否定する意見もある。
直径のデータ
観測年 | 直径 |
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1878年 | 56000キロ |
1979年 | 23000キロ |
1995年 | 21000キロ |
2009年 | 18000キロ |
2014年 | 16500キロ |
2017年 | 16350キロ |
新たな赤斑
2006年、木星に新たな赤斑が見つかった。もともとは白い渦だったが、やがて大赤斑のように赤っぽくなった。2008年にはもうひとつ赤斑が見つかったが、こちらは数年で大赤斑に飲み込まれた。
前者は「中赤斑」、後者は「小赤斑」と名付けられている。