概要
ガリレオ衛星は、木星の周りを公転する衛星のうち特に大きい4個、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリスト)のことである。小型の望遠鏡でも観測が可能で、17世紀にガリレオ・ガリレイが発見したことからこの名がある。
物理的特徴
最も小さいエウロパでも地球の月に並ぶサイズがあり、ガニメデに至っては惑星である水星を抜くサイズ(2400km;地球の約4割)を誇り衛星としては太陽系最大の存在である。
最も木星に近い軌道にあるイオでは、地球以外の太陽系内の天体では唯一活発な火山活動が起きている。
また、イオを除く3つは氷で出来ており、とりわけエウロパでは氷の地殻の下に液体の水の層の存在が強く示唆されるなど、単に巨大であることに留まらず大きな注目を集めている。
ガリレオ衛星の軌道半径は太陽系の歴史を通じて少しずつ縮小してきたと考えられている。
ガリレオ衛星のうちイオ・エウロパ・ガニメデの3つは軌道共鳴の関係にあり公転周期がほぼ1:2:4となっている。
探査
1995年に木星に到達したNASAの木星探査機「ガリレオ」の目的の一つはガリレオ衛星の探査であり、これによりガリレオ衛星の研究が飛躍的に進展した。
2023年にはESAを中心に運用されている探査機「JUICE」が打ち上げられた。これはガリレオ衛星、とりわけ3つの氷で出来た衛星が探査対象となっており、生命の存在可能性などが探ることなどが期待されている。