『火の鳥』異形編の登場人物。
応仁の乱以降の混乱の中、名もなき武士より成り上がってきた戦国大名・八儀家正(猿田)の一人娘。
女である自分を酷薄な教育によって無理やり男に育て上げた上に、恋人を引き離して無残に見殺しにした父を憎み、いつかこの手で殺してやると誓いつつ、父の恐ろしさに身が竦み、父親自身が一切隙を見せないこともあって二の足を踏んでいた。
そんな折、父親が不治の病「鼻癌」に犯され、そのまま死ぬことを願っていたが、なんでも治す特効薬の持ち主であるという八百比丘尼が呼び寄せられたため、父の治療を阻止するために比丘尼の殺害を決意する。
そして比丘尼が住む琵琶湖の孤島に上陸して殺害を果たすものの、時間の逆行によって30年前の時代に閉じ込められてしまい、寺の外から出ることができなくなってしまう。戦の真っただ中であったその時代の虐げられた民を救うためにやむなく比丘尼を装い、特効薬の正体である「火の鳥の羽」を用いて人々や夜な夜な訪れる異形の怪物(妖怪)たちを救っていく。
そしてやがてはこの出来事に秘められた恐るべき真実と、自身が犯した罪に向き合わされることになっていく。
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