概要
戦いや対立を好まず、物事を可能な限り平和的な手段(対話など)で解決しようとする考え方のこと。
狭義には、民族解放や防衛のためのものを含めた一切の戦争を悪として排除しようとする考え方の事を言う。(これは「絶対平和主義」とも。)
日本国憲法下の日本において
日本では、日本国憲法第9条にて、戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、永久にこれを放棄することを誓い、その目的を達するため、戦力を持たず、交戦権を認めないと定めている。
平和主義は、国民主権、基本的人権の尊重と並ぶ日本国憲法の三大原則の一つとして位置付けられている。
自衛隊との関係
憲法9条は、1項で「戦争の放棄」を、2項で、その目的を達するため、「戦力の不保持」と「交戦権の否認」を定めている。
日本国憲法の施行後、朝鮮戦争の勃発をきっかけに創設された警察予備隊などを前身として、1954年に陸・海・空の自衛隊が発足した。以来、9条との関係は、常に議論となっている。
政府は、憲法9条の規定は自衛権まで否定するものではないという見解を示し、自衛隊について「日本を防衛するための必要最小限度の実力組織であり憲法に違反するものではない」と説明している。自衛隊は「専守防衛」を基本的な方針として運用されている。