概要
平家物語の登場人物。平家の次期棟梁である平重盛の次男として生まれ、主人公のびわの幼馴染として成長する。
本作における重要人物の一人であり、主人公のびわと並んで、第一話から最終話まで登場する数少ない人物。
本作の中では珍しく、幼少期と成長後で声優が替わっている。
平家の悪行の一つである、摂政の藤原基房との諍いを起こした原因となる。
人物像
基本的な性格として、やや捻くれたところがあり、口が悪い。その様を指して、びわいわく「宗盛に似ている」
幼少期にはそういう小生意気で捻くれたところが強く押し出され、いわゆるクソガキとしての描写が強く押し出されており、主人公のびわとは、そういう性格から衝突することが多かった。
また、成長して以降は後白河法皇と今様を共にしたり、徳子に仕える女房に恋をするあまりにとち狂った姿を見せたりと、平家の人間の中でも軽い人間として成長する。
一方で、時勢の流れを正確に見極める目を持ち、福原遷都の折には清盛の強行策によって平安京が荒れることを予見しており、兄の維盛が平家の棟梁であった清盛が死亡したことで取り乱し、びわに縋りついて彼女が見えるものを全て聞き出そうとした際には、富士川の戦いを例に出して彼を諌めるなど、頭が切れる人間でもある。
武将としては、兄である維盛が実戦に出て戦う場面が多く描かれることが多い中、かつての部下との交渉や、後白河法皇に嘆願書を出すなど、どちらかというと交渉役として活躍した場面が多い。
また、軽い人間の様でいて、恋していた女性に対しては最期まで気にかけており、余り過酷さから自殺者も多数現れた都落ちに際しても、最期まで平家一門の武将として活躍するなど、一本筋が通った人間でもある。
びわとは衝突することが多かった反面、互いに最大の理解者としていた節があり、清盛が死亡した際には、これからの平家の苦難を察して、平家の人間ではないびわを巻き込まない為に罵倒と共に追い出しているが、びわもそんな資盛の不器用な優しさを受け止め、一度は彼の好意に従って平家から出ている。その後、びわが平家の行く末を見守ると決めて平家と同行することを決めた際にも、彼の元を訪れている。
壇ノ浦での戦い以後は、詳細は不明だが、南方で暮らしているらしい様子が少しだけ描写されている。
余談
資盛は、原典となる平家物語では次弟の有盛や従兄弟の行盛と共に壇ノ浦の戦いにおいて入水自殺したとされるが、この辺りについては諸説ある。史料によっては壇ノ浦では死亡せず、源為朝同様に落ち延びたという伝説がある。後世では織田信長のように、平資盛の子孫を称する武将が多数出現した。
本作では後者の説を採用しており、平家の中でも生き延びた数少ない人物となっている。
