CV:木村昴
概要
平知盛とは、アニメ『平家物語』の登場人物である。
平家の全盛時代を築いた平清盛の四男。長兄であり、平家の嫡男である重盛が早逝したのちに主人公であるびわの前に現れ、五男の重衡と共に物語におけるターニングポイントの中で現れた人物。
また、平家物語全般を表したとも言えるセリフである「見るべきものは、全て見た」という言葉を残した。
人物像
登場当初は、びわの瞳の色を見て、彼女を重盛の隠し子と勘違いしたり、徳子の前で高倉天皇の愛人の話をしたりするなど、配慮が足りず失言が目立つ人間として描写されたが、良くも悪くも表裏のない人物であり、朝廷を牛耳り公家化していく平家一門のなかでどんな苦境にあっても笑顔を絶やさない、唯一武士らしさを残す豪快な人物である。
当初こそ抜けたところが目立つ人物であったが、後白河法皇の第三皇子・以仁王が源頼政と平家打倒の乱を起こしたおりに武将として知盛が出陣し、これをあっさりと鎮圧したことをはじめ、平家の武力を支える柱として大きく活躍する。
重盛亡き後、平家の棟梁となりながらも、軽はずみで器量が無く、平家の苦境を救えない宗盛に対して、平家軍の軍事指揮官として活躍する。
また、清盛存命時には数少ない清盛を諌めることのできる人材であり、富士川の戦いで惨敗を喫した維盛を重衡と共に助命嘆願した。清盛亡き後は、その器量の無さをますます露呈し、都落ちする宗盛を支えながらも、平家の苦境を覆すことはできず、壇ノ浦の戦いで源氏に敗れる。
壇ノ浦の敗戦に際して、母である時子と安徳天皇、そして徳子の集う船の中で、最期まで空元気を見せて「今に珍しきあずまおとこをご覧になられますぞ」と笑いながら発言し、時子や安徳天皇の入水を見届けた後に、平家の武門の誉れを守るべく、全身に碇を巻き付けて入水する。
余談
演者の木村昴氏は同時期に放送された2022年度NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に以仁王役で出演、「自分(以仁王)で、自分(平知盛)の一族(平家)を討て」と命令し、返り討ちにあったことがあらゆるところで話題になった。