幼年期の始まり
1
ようねんきのはじまり
マザコン野郎氏の小説である。
22次元宇宙から来た宇宙人。
高度な知能と高い身体能力、そしてどんな事も決して諦めない揺るぎない精神力を持った、人間より遥かに優れた知的生命体。
絶え間ない努力により、極限まで進化した科学技術の末、自分たちを高い次元にまで押し上げ、出来ない事はない、と言い切れるレベルの文明にまで成長した。
その結果、マーテル星人達は物理的かつ精神的に完全な充足を得て、完璧な存在、所謂神と呼ばれる存在にまで達した事を悟った。
そして解脱、涅槃に達し、宇宙に存在する全ての生物にも自分達と同じ境地に達して貰う為、行動を開始。
その手段として選んだのが、その生物たちの親となり、一から教育し直すという物だった。
マーテル星人は雌雄同体である為、その生物が男性ならばその男性にとっての理想の女性となり、女性ならば理想の男性に姿形を変え、そして同性愛者ならば理想の同姓となる事で接近し、愛を教えるという物だ。
胎内に取り込んだあと甘い夢を見せ、母性愛(女性の場合は父性愛)で包み込み、愛を享受させる。胎児の時間感覚を操れる為、無限とも思える時間の間、彼ら/彼女らにとって理想の人生、理想の世界を堪能させる。
その甘美な世界で幸福感を十二分に味あわせた後、自分たちと同じ境地に達したと感じたら出産するのだ。
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