概要
『フランケン・ふらん』の主人公。
斑木博士が作り出した人造人間であるが、世間的には博士の娘ということになっており、仕事柄世界中を飛び回っている博士に代わり、森に佇む不気味な洋館で留守を守り続けている。
非常に優れた医者であり、探究心溢れる科学者でもある。
容姿
フランケンシュタインの怪物を思わせる頭部のボルトと体中の縫い目が特徴であるが、それらを除けばブロンドの長髪の少女である。
白衣が私服と言わんばかりの着た切り雀だが、社会勉強がてら時々女子高生として学校に通っているため、制服姿になることもある。
人物像
ぼんやりとした性格で、どこかふわふわとした言葉遣いが特徴。歩き方までフラフラしている事がある。
人造人間故か浮き世離れした価値観の持ち主であり、悪人では無いが善人とも言えない怪人である。医師を生業としているのも、人助けをしたいという志もさることながら、人体をいじくり回すこと自体が好きでしょうがないからである。
その性格が原因でふらんを嫌っている者(主に一部の同業者)も少なくはないが、多くの権力者達がふらんの後ろ盾となっているため、(アギトのような過激派を除けば)直接ふらん本人に危害を加える者は皆無である。
斑木博士ほどではないものの天才的な医療技術を持っており、依頼人達の様々な(そして一方的な)欲望を、人体改造とさえ称される大規模な手術で叶え続けている。それは敵対勢力・人物であっても例外ではなく、研究所を襲ったアギトの依頼を特に抵抗なく飲んだ事もある(ただし留守を預かる立場である故か、基本的に襲撃に対する報復は行う)。
一方で、人間に対する道徳的感情が非常に薄く、手術の結果、依頼人が凄惨な末路を辿ったとしても、それ自体にはほとんど何の興味も示さない。ただし自分なりの「道徳」として「どんな形でも生命は生命として機能させるべき」「命を無くす事は勿体無い」といったものは存在しているらしい。名医を志すだけあってそれなりに義理人情は持っており、善意で人を助けることもしばしばあった。
自分の身を守る積極的な術は持たないものの、生命力はかなり高く、首を薄皮一枚のところまで切断されても、自力で手術して復活することが出来る。また、いくつかボディのスペアがあるらしく、大手術の場合は腕が複数本生えた身体で臨むという、人造人間である点を存分に活かした術式を行う。読み切り時には、頭部を分離させて身体を遠隔操作するといった芸当も行っていた。
純粋に生みの親である斑木博士を尊敬しており、ゆくゆくは自分も博士のように多くの人々を救っていきたいと思っている。
趣味と人間観察がてら高校に籍を置いており、気が向いた時に登校してみたりしている。
余談
作者が同じ漫画である『ヘレンesp』でゲスト出演していた。
関連タグ
ブラック・ジャック、ドクトル・ホグバック…「手術の腕前が超一流」「報酬が破格」「体に縫い目がある」等の共通点を持つ天才外科医。前者は人として最低限の良心があるのに対し、後者は手術を完全に金もうけの手段として考えていない上に患者達を内心見下している。
チョコラータ…こちらも人間に対する道徳的感情が非常に薄い医者であるが、ふらんと違って医者としての信念が全く無いばかりか、患者を含む全ての人間をゴミのように扱う等、医者の皮を被った極悪人である。