断頭台
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だんとうだい
処刑器具の一種。ギロチンの別称。
※詳細はギロチンにて。
断頭台とは、死刑囚の頭部を重い刃を用いて切断することで、生命活動を停止するために用いられる処刑器具である。一般的には、革命期以後のフランスをはじめ、様々な国家で使用されたギロチンを指すことが多い。しかし、歴史的にはギロチンより早期に同様の器具が存在していた。そのため、本記事ではそれらについて付記する。
ハリファックス断頭台
イングランド北部、ウェスト・ヨークシャーに所在するハリファックスという地区では、ギロチン登場より200年以上早い1541年に、処刑器具として断頭台が登場した。高さ4フィート・13フィート四方の台の上に設置されており、比較的大型の器具であった。中央に高さ15フィートの木材が垂直に置かれ、その上部には重さ7ポンドの斧が固定されていたとされる。
当時のイギリスの慣習法では、12ペンス以上の窃盗に死刑の適用がなされていた。しかしハリファックスの属する地域では、地方の権力者により13ペンス半以上の窃盗+犯行中の捕縛or自白という制約があり、いずれかが満たされないと執行されなかった。容疑者の刑罰が死刑執行に値すると判定されると、3回の市場か集会を経て、死刑執行が行われるメインの市場が開かれる、という手順を踏んだ。市場は火曜日・木曜日・土曜日に開かれ、刑はすべて土曜日に執行されたという。なお、最大3回行われる市場は、窃盗された物品の価値を確定する期間として設けられたとされる。
1541年から1650年まで使用されるも、その受刑者はわずかに53人を数えるのみだった。しかし、ギロチンに先んじて機械式の断頭台を生み出したという点で、そのインパクトは大きい。
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