概要
清澄高校の宮永咲と、姫松高校の末原恭子のカップリング。インターハイの二回戦で卓を囲んだ、いわゆる他校カップリング。宮永咲が高校1年生で末原恭子が高校3年生と、学年も異なる。
以下、第二項では二回戦に属する(アニメ『咲-Sski- 全国編』で描かれている)内容を含む。第三項では二回戦の話以後に関する内容を含む。
両者の初対面における印象(二回戦に属する内容を含む)
二回戦の大将戦にて二人は初顔合わせとなる。
末原恭子はこの対局時、後半戦で宮永咲が自身からの失点を警戒していないような打ち回しに対して『甘く見られれたもんやな』『ほら見てみ清澄…!』『ナメたズラしするからこういうことになるんや』などの心象を抱いていた。
一方、宮永咲は他家三人や対局内容に向けた心理描写はほとんどない。が、アニメ化に際しては対局序盤の末原恭子による副露に『この人……』というモノローグが追加されている。これについては本項下記にて後述する。
対局のオーラスは、宮永咲による嶺上開花であっさりと幕を閉じる。他校から見て最後まで何を考えているか分からないというようにミステリアスに描かれていた宮永咲と、それでも二回戦突破を決めたことに安堵を覚えて頬を緩ませていた末原恭子の双方だったが、二人が控室に戻った後は抱いていた心象の一編が見て取れる。
控室に戻った末原恭子は、試合中に感じていた展開の流れへの違和感を元に、個人戦長野県予選における宮永咲の対局結果を思い出す。これにより、宮永咲は自分のことを侮ってかかっていたのではなくプラマイゼロの力を使っていたことを察する。宮永咲へ親被りをぶつけた倍満がその実、宮永咲の予定通りだったと感じ取ることとなった。
その宮永咲はというと、清澄高校の部長である竹井久に『アドバイスを活かせずプラマイゼロの力を使ってしまったこと』『その結果として、一番手強い相手が残ってしまったこと』を謝罪しながら、「今度打ったら……たぶん勝てません……っ」と涙を滲ませた。この理由については、準決勝前半戦の東一局での『やっぱりこの人……』に続くモノローグや、上記したようにアニメで描写された『この人……』というモノローグから、何らかの方法で自身の嶺上開花が阻止されている・二回戦での姉帯豊音と石戸霞への対応を見る限り自身の能力も対応される、と懸念したのであろうことが窺がえる。
両者の関係(二回戦の話以後に関する内容を含む)
前節にて記述した、お互いに相手への畏怖のような念は準決勝にて、どちらもさらに明確な形を持って現れることとなった。
前半戦で宮永咲は、懸念していた嶺上開花だけでなく、プラマイゼロへの対策まで用意してきていた末原恭子に大いに苦戦を強いられてしまう。しかし後半戦、原村和を介して竹井久から対抗策を授けられた宮永咲に、末原恭子は予期せぬ形での反撃を受け、以降互いを意識し合うような激しい攻防が繰り広げられる。
試合終盤、ネリー・ヴィルサラーゼによる三連続和了により決着した準決勝は、宮永咲と末原恭子の打牌の関与がほとんどないまま、清澄高校がわずか100点差で決勝への切符を手に入れた。
対局室を出て控室に戻る道中、たまたま足を止めていた宮永咲に末原恭子は声をかける。
そこでお互いが相手に持っていた『敵わない』という念を「でも 2回戦の最初の3局とか 今日の末原さんにも勝てる気がしなかったです」、「(後半はネット麻雀を打つイメージで打っていたという宮永咲に向けて)ああ、かなわんなぁ」と打ち明け、「決勝がんばってな」と激励を送る恭子に咲は「はい ありがとうございます」と1年生らしく丁寧に応えた。
「勝てる気がしなかった」「かなわんなぁ」について、どちらも本音の言葉ではあるだろうが、それらが社交辞令ではなく本音として伝わっているか定かではない。
ただし五位決定戦時、末原恭子が思い浮かべた脳内イメージの宮永咲は、あたふたしている涙目のデフォルメであり、少なくとも二回戦や準決勝序盤とはだいぶ印象が変わっているのが見て取れる。
二次創作における特色
マイペースな咲に振り回される恭子という所謂『魔王と凡人』や、頼りない咲を放っておけずに渋々面倒を見る恭子など、ほのぼのとした作品も多い。
前述の『魔王と凡人』といった作品がニ回戦終了後は数多く存在した。しかし準決勝を終えた後は、本来の歳の差が顕著に現れる、後者のような作品が増加した。
この2人の特徴はお互いの強さを認め合っている事であり、咲から見た恭子は手強い人、恭子から見た咲は敵わない相手である。
『咲の掌の上で一方的に転がされた恭子』といった二回戦の描写を経た後に、『対等な一個人として正面から向き合い闘う』準決勝での二人が描かれた事で、二次作品の傾向も大きく変化したのかもしれない。
余談
何故カプ名に恭子の苗字の一部の「末」を加えたのか?
恐らく、名前の一部の「恭」を加えて「恭咲」にしてしまうと京太郎と咲のカップリングと呼び方が被ってしまうからだと考えられる。
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