概要
佐渡島の高下(新潟県佐渡郡相川町)に伝わっている怨霊で、1975年には児玉宗栄氏が『季刊民話』に掲載された論文「外海府物語その2」で報告している。
その姿は海豚(いるか)そのものであるのだが、舟べりに寄ってきては、はっきりとした人の言葉で「某居るか」と声を掛けてくるのだという。
なお「某」の部分には特定の人物の姓名、屋号が入り、呼ばれた人物は旅の商人や六部、芸人などを沖に連れて行っては殺し、金品を奪って財を成したという旧家や商家の出身の者であるといわれる。
この怨霊につきまとわれたときには、「某はいない」と言えば海豚は海中に姿を消していくといわれ恐れられた。
余談
イルカにまつわる怪異としてはこんな話もある。
沖縄にあるヒートゥー島は、イルカの怨霊に祟られた島だという(ヒートゥーとは琉球語でイルカを指す)。全国の心霊スポットでもかなり危険な場所らしい。