天地を超え、世界を置き去りにする彼女は、ことわりの外に生きる魔女。その手が放つ魔法は、万物を塗り替える。
───フレーバーテキストより抜粋
概要
Cygames制作の対戦型カードゲームShadowverseに登場するカードの1つ。
CVは木戸衣吹が担当している。
ここでは、関連カードである次元の超越とインフィニットウィッチ・ドロシーについても解説する。
タグとしては「ドロシー」単体で登録されてる場合が多いので、閲覧する場合はShadowverseまたはシャドウバースとのand検索を推奨。
容姿
(1枚目が進化前、2枚目が進化後のイメージ)
金髪ロングに白のキャミソール状の服、黒っぽいカラーの破けたコートや一つ目の怪物のように装飾が施された三角帽子といった、典型的な魔女の風貌の女性。
進化すると上半身がビキニ状になり肌色が増える。
カード詳細
カード名 | 次元の魔女・ドロシー |
---|---|
種類 | フォロワー |
クラス | ウィッチ |
レアリティ | レジェンド |
コスト | 9 |
進化前 | 攻撃力:5 体力:5 |
能力 | スペルブースト コスト-1 |
ファンファーレ 手札をすべて消滅させ、カードを5枚引く。5回スペルブーストする。 | |
進化後 | 攻撃力:7 体力:7 |
能力 | |
CV | 木戸衣吹 |
収録セット | バハムート降臨 魔導の暴威 星神の伝説 |
※スペルブースト…スペル使用時やスペルブーストする能力の使用時に強化される能力。
※ファンファーレ…手札からPPを支払って場に出た時に発動する能力。
ゲーム内において
「まっ、アタシに任せておきなさいって!」
第3弾カードパック『バハムート降臨』で初登場。
ウィッチクラスのレジェンドであり、同弾のレジェンドの中でもトップクラスのカードパワーを有する。
色々目を引く能力があるが、中でも一番の目玉と言えるのが「カードを5枚引く。5回スペルブーストする。」という部分。事前に手札を全て消滅させてしまうデメリットはあるものの、それをいい事になんと5枚もの手札補充に加えてついでのように5回もスペルブーストをする。
スペルブーストとは、スペルという種類のカードを使用するか「スペルブーストする」という能力により手札の「スペルブースト」能力を強化させること。
この能力により手札補充を行ったうえで、同じくスペルブーストによってコストが大幅に下がるゲイザーや刃の魔術師などのフォロワーを大量展開するアグロ(速攻)系デッキ「ドロシーウィッチ」はバハムート降臨環境におけるトップメタとして君臨したのであった。
「みんなまとめて吹っ飛ばすわよ!」
ただし、そんな彼女にも弱点は存在する。
展開力は若干ドロシーに依存してる部分があるため、ドロシーを引けなかった場合早々と息切れして制圧されてしまうことがある。もっとも、順当に動けた場合ドロシーを出すまでもなく殴りきってしまうこともあったが。
また、ドロシーが2枚以上同時に手札に来た場合、基本的にどれか1枚しか出せない(出さない方を容赦なく消滅してしまうため同時に出すということが基本不可能)ため非常にもったいない。
しかしこの問題に関しては、第6弾「星神の伝説」にて神秘の指輪という手札のダブり対策カードが登場したことによってある程度解消された。後の14弾に登場したマナリアの叡智でも同様のことが可能。
余談だが、ドロシーウィッチというデッキはマナリアウィザード・クレイグや神秘の探求者・クラークというスペルブーストを行えるフォロワーと合わせて「フォロワーがフォロワーをスペルブーストする」という光景がかつてはよく見られた。“スペル”ブーストとは一体何だったのか…。
その後のドロシー(第6弾~第8弾)
『星神の伝説』環境においては、ドロシーや同じくスペルブーストによって名目上の高いコストが下がるフォロワーであるキマイラなどと、元のコストが7以上のフォロワーを出すことでインペリアルマンモスを呼び出す凍りづけの巨象というアミュレットを併用することで爆発力を高めた構築が「RAGE 2017 Winter」で結果を残したことで注目されていた。
第7弾『時空転生』がリリースされると、ドロシーウィッチは再び環境トップの座を手にすることになる。
理由としては、今弾から新たに導入された「ローテーション」の存在が大きい。これは「最新の5つのカードパック」からデッキを構築するというルールなのだが、これによりドロシーウィッチの対策としても有効だったテミスの神判や黙示録などの、強力な全体除去の一部を使用することができなくなった。
そのため5~6ターン目に中重量級のスペルブーストフォロワーを大量展開されると、多くのデッキが詰みの状況に陥ってしまうためである。
デッキタイプも従来のフォロワーを中心としたタイプから、『星神の伝説』で登場した進化時にスペル・フォロワーを問わずスペルブーストを2回行えるマジックオウルを有効活用するなどの理由によって、スペルを増やした構築が主流となっている。
そして第8弾『起源の光、終焉の闇』のリリースをもって、ドロシーはとうとう「ローテーション」フォーマットから離脱することとなった。
今後は、全てのカードパックが使用可能である「アンリミテッド」フォーマットにおける活躍に期待がかかっていた。
現在(第14弾以降)のアンリミテッドでは
ローテーション落ちしたことで戦場をアンリミテッドに移行したドロシー。
その後は環境次第では有効なデッキとして活躍することも少なくなかったが、真実の狂信者や未知の求道者・クラークといった相手リーダーへの直接ダメージの手段が追加されてくると、ドロシーウィッチは盤面を重視した地上戦よりもバーンダメージを重視した空中戦へと次第にシフトしていくようになる。
これによりゲイザーやキマイラなどの盤面勝負で強いカードはもとより、ドロシー自体の採用枚数を減らしていくプレイヤーも出始めた。ここまでくるとドロシーの手札消滅のデメリットが問題視されるようになり、それならば運命の導きや精神統一といったドローソースから疾走フォロワーやバーンでダメージを稼いだほうが理にかなっているということである。
そのような状況で追い打ちをかけるように第14弾で登場したのがカオスウィザードというカード。
運命の導きが再びローテーション落ちするタイミングで登場したこのフォロワーは、従来まで使用されていた精神統一よりも使いやすいドローソースとして、デッキに安定感と爆発力を同時にもたらした。
こうなってくると、ドロシーはよくて1枚差し、今のドロシーウィッチにドロシーは不要という考えのプレイヤーも現れ、ドロシーウィッチは「ドロシー抜きドロシー」「疾走ウィッチ」といったデッキタイプへと変遷していくことになったのである。
「ちょっと調子が悪かっただけ!」
ちなみに当の疾走ウィッチは究明の魔術師・イザベルが健在だった頃までは環境においても活躍していたが、そちらが能力修正によって弱体化されると、以降は後述の次元の超越を使用したデッキが専ら主流となっている。
次元の超越
ここまでは次元の魔女・ドロシーというカードについて触れてきたが、このキャラクターを語る上で外せないのが次元の超越というカードの存在である。
カード名 | 次元の超越 |
---|---|
種類 | スペル |
クラス | ウィッチ |
レアリティ | ゴールドレア |
コスト | 20 |
18 (~2017/11/29) | |
能力 | スペルブースト コスト-1 |
このターンのあと、自分の追加ターンを行う。 | |
CV | 木戸衣吹 |
収録セット | クラシックカードパック 魔術の神髄 |
※スペルブースト…スペル使用時やスペルブーストする能力の使用時に強化される能力。
20という膨大なコストを持つが、スペルブーストによりコストが-1されプレイした瞬間追加ターンを獲得するという、衝撃的ながらも初期からのプレイヤーには最早お馴染みの存在。
そのカードイラスト(上記参照)に描かれている神々しい姿の女性は、実はドロシー本人の別バージョンである。その証としてドロシーが収録された『バハムート降臨』の実装以降、このスペルをプレイした際に木戸衣吹によるボイスが聴けるようになっている。
「さあ!飛ぶわよ!」
この次元の超越というカードは、第1弾カードパック内のカードでも有数の非常に強力なカードパワーを誇っており、最初期のカードでありながら現在のアンリミテッドにおいても形を変えながら常に環境の一定数に存在するデッキとなっている。
特に当カードにおいては、スペルブーストによってコストを下げプレイする事でゲームエンド級の能力が働くという単純な性能のおかげで、ローテーションでスペルブースト系統のカードが落ちる度に新たにローテーションへ補充される強力なカードによって、アンリミテッドにおけるこのカードも定期的に強くなっていくという特性があり、それが追い風となっている。
なお、次元の超越のコストは元々18コストであり、第6弾『星神の伝説』の実装による多数の追加カードによって同デッキが暴れた結果、20コストに修正されたという経緯を持つ。
2023年3月8日に実施された、新フォーマット「マイローテーション」の追加に伴う大量のカード能力の変更においても、次元の超越のコストは元に戻らず下方修正されたままであることから、いかにこのカードが現状においても強力であるかが分かるだろう。
さらに言うと、Shadowverseのベータテスト時はなんと15コストであった。
インフィニットウィッチ・ドロシー
「理なんて誰が決めたの?」
前述の通りドロシーは第8弾にてローテーション落ちを迎えたが、それ以来多くのプレイヤーからドロシーのリメイクカードの収録を希望されていた。
そして第8弾から実に2年の時を経た第16弾『ナテラ崩壊』にて、リメイクバージョンであるインフィニットウィッチ・ドロシーがついに登場を果たした。
公式によるカード発表の際は、至高神・ゼウスや妖刀の鬼・ツバキなどと同様に専用のプロモーション映像が用意されている。
カード名 | インフィニットウィッチ・ドロシー |
---|---|
種類 | フォロワー |
クラス | ウィッチ |
レアリティ | レジェンド |
コスト | 8 |
進化前 | 攻撃力:4 体力:4 |
能力 | スペルブースト コスト-1 |
ファンファーレ 自分の手札が9枚になるか、スペルブースト を持たないカードを引くまで、カードを引く。引いたカードすべてを、3回スペルブースト する。 | |
進化後 | 攻撃力:6 体力:6 |
能力 | |
CV | 木戸衣吹 |
収録セット | ナテラ崩壊 |
※スペルブースト…スペル使用時やスペルブーストする能力の使用時に強化される能力。
※ファンファーレ…手札からPPを支払って場に出た時に発動する能力。
「この手に無限を掴み取る!」
「スペルブースト コスト-1」の能力は据え置きで、コスト/攻撃力/体力は1ずつ下がり8/4/4へとなった。
ファンファーレ能力によって、手札が9枚になるかスペルブーストを持たないカードを引くまで一気にドローし、更に引いたカードすべてを3回スペルブーストすることができる。
手札消滅のデメリットは消え去ったが、「スペルブーストを持たないカードを引くまで」なため、状況や運次第ではスペルブーストを持たないカードを1枚だけ引いて終わりということもしばしば。
ハマった時のリターンは大きいものの、最大限にスペックを発揮するには、デッキ構築および山札の残りのカードの状態を吟味する必要があるという、やや癖の強いフォロワーへとなった。
とはいえ「スペルブースト コスト-1」の能力が強力なのは変わらず、4/4のフォロワーが立つだけで十分な時もあるため、第16弾時点のスペルウィッチである「式神ウィッチ」では採用されることが多かったカードではある。
リーダースキン化
2017年6月16日に開催されたイベント「1st Anniversary 人気カード投票」にて、10枚のウィッチのカードの中にピックアップされた。
その10枚の中で見事1位を獲得し、リーダースキンとしての実装が決定。その後、第6弾カードパック『星神の伝説』で入手できるリーダースキン付きカードとして実装された。
余談だが、リーダースキン入手のカギとなるドロシーのカードは元イラストとは別のものとなっているが、その別イラストのドロシーは従来のものと比べると雰囲気がやや幼いようにも見えるため、そちらは「ロリドロシー」と呼ばれることがあったりする。
「大本命の登場ね!」
元ネタ
Shadowverseに登場する多くのカードの例に漏れず、ドロシーも同じCygamesによるソーシャルゲーム『神撃のバハムート』が出典。
イラストは、次元の魔女・ドロシーの場合「プロミスドウィッチ・ドロシー」の1段階目(当記事メインイラスト)と4段階目、次元の超越は「アークウィッチ・ドロシー」の4段階目、リーダースキン付きバージョンは「ディメンションウィッチ・ドロシー」の1段階目と4段階目、インフィニットウィッチ・ドロシーは「アナイアレイトウィッチ・ドロシー」を使用している。
ゲーム内イベントにも出演しており、魔界の王子に結婚目的で攫われたリザ(エルフの少女・リザ)を奪還するために、リザの親友のユエル(千年妖狐・ユエル)やドロシーと親交があるティターニア(ティターニアの妖精郷)、そして神撃のバハムートの主人公である騎士(プレイヤーの分身)などと共闘を果たした。
そのストーリーにおけるプロフィールでは
好きなもの:尊敬のまなざし
嫌いなもの:規則
天才的な大魔法使い。
魔法以外の才能は破滅的。
とされている。
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Shadowverse(Shadowverseの登場人物一覧) ウィッチ(シャドウバース)
結界と境界を、距離と次元を、呟き一つで超越する。焔が如き緋色の瞳が見据えしは、何者も知らぬ未来の果て。