概要
瀬木ひじり
3月9日生まれ
――――単行本四巻より引用
東雲あづまと同様、日本A-1チームに所属する男性。容姿に関しては「イケメン」らしい。
初日から何かとあづまを気に掛けているがその動機は謎に包まれている。(そのことについて同チームの大倉に触れられた際も真意は語らなかった)
第一夜終了後、再度姿を現したチェシャ鬼を容赦なく銃撃、第四夜では味方すらも攻撃するなど、他者に対して冷酷無比な行動が目立つ。
ただしあづまだけは例外で、言動には時折棘があるものの彼女のことだけは必死に擁護し、守ろうとしている。
このようにあづまを守ることに固執する彼だが、当のあづまは彼の存在を知らず、当初は邪険に扱っていた。
しかし物語が進むにつれ、彼の正体も明らかになってゆく。
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ネタバレ
この先、重大なネタバレ。未読者は注意
その正体はPROLOGUE_1で叔父一家・長男に殺された「文鳥ちゃん」そのもの。
元は小鳥の死骸だった彼だが、あづまの「生きていて欲しい」という強い願いにより働いた顕在化する力で生命を吹き込まれ、二度目の命を手に入れる。(チェシャ鬼は無意識中で死骸に命を吹き込んだあづまについて、神に等しいものだと驚愕していた)
ただし復活した直後は人間もどきと称されるように見た目もおおよそ人間とは言えず、理性や知性もなかった。そこへ延命の価値があると判断したチェシャ鬼が生命エネルギーを付与、「瀬木ひじり」が誕生する。
第五夜前、あづまの目の前で彼女が肌身離さず持ち歩いていた「文鳥ちゃん」に受肉する形で出現し、そのことがあづまに瀬木の正体を確信させる決定的な出来事となった。
その時点では存在自体が不安定だったが、物語が進行するごとに人間に近付いていく。
初夜から見せた異常なまでのあづまへの執着は全て「あづまを守る」という彼自身の意志から来るものであり、その思いは最早依存心と変わりないものになっている。
ワンダーランドで生まれたその性質上、能力をそのままに異形化することもなく三世界を行き来できる唯一の存在。5.5夜ではそれを利用し、動けないチェシャ鬼に代わって特異点チームの担当チェシャ鬼を担った。
余談だが、「文鳥ちゃん」と呼ばれてはいるものの、彼はセキセイインコである。
瀬木ひじりという名前の由来も「瀬木ひじり=瀬木聖=せき せい」というものだと思われる。
これに関しては相手があづまだろうが妥協できないらしく、どんなに重要な場面でも訂正したり、時には激昂する。後半、あづまからの呼び名が「セキちゃん」に変わっているのも恐らくそのため。