チェシャ鬼
ちぇしゃおに
チェシャ鬼は全てが例外なく、一つの大いなる信念の下に動いているという事以外は、性質も性別も異なる紛う事なき一個である。
裏サンデーの漫画『世界鬼』のキーキャラクター、案内役。
主人公あづま等のアリス達と、その討伐対象たる世界鬼らを、ワンダーランドへと転送する役割を持つ。
必要次第では質疑応答もしてくれるが、逆に言えば必要以上のことは明かしてくれない。
最初は一体のみの登場だったが、後に複数個体いることが判明。
それに伴い、個体名だと思われていた「チェシャ鬼」が彼らの役職名だとわかった。
チェシャ鬼同士の会話で「主任」や「始末書」などのワードを発しており、人間らと同じあるいは似たような文化のある組織的な存在であることが窺える。
容姿はバラバラだが共通点として
- 「ギザ歯の笑った口のような、三日月型のパーツ」
- 「多重円状の目のようなパーツ」
- 「縞模様」
がある。名前通り「チェシャ猫」がモチーフか。
その正体は不明、しかし「世界鬼の世界」にいる人間らは正体も目的も突き止めたようだ。
曰く、彼らの行動はすべて「軍備強化」であるとのこと。
チェシャ鬼A-1
体長5.0m
私だ。ワンダーランド上で活動する際
我々が操作する人形である。アリス達のアバターと用途は近いが、
我々は剣を持たない一般人である為、その性質は完全に異なる。
アリス達のアバターが精神エネルギーから抽出した物だとすれば、
我々の肉体はワンダーランドの一部と考えて貰って差し支えない。
その為、転送や透明化以外に特別な能力は持っていない。
私本体では無いので、如何なる悪意ある攻撃も私への
被害は無いが、ワンダーランドそのものへ悪影響が懸念され、
また人形の数にも限りがあるので、敵性の世界鬼との接触は、
出来る限り回避したい。人間世界での活動も可能ではあるが、
不安定を極め、形を維持出来ない。(自己紹介)
――――単行本三巻より引用
他のチェシャ鬼からは「主任」「先輩」「セシオ」と呼ばれる。担当地域は日本A-1。
最初に登場した個体。縞模様つきの丸っこい尻尾と、浮遊する猫の手がある。転送の際にはこの猫の手が出現し、転送対象を掴んでいく。
一人称は「私」で、落ち着き払った慇懃な口調と秘密主義により、事が起きるまで、あるいは問い詰められるまで、各種能力や予備タンクシステムについてさえ説明しなかった。その上説明しても一部を暈したり話を逸らしたりと、総てを教えてくれるわけではない。
不測の事態には慌てる・困る(それでも口調は変わらないが)、デメリットを踏まえても緊急時には身を挺してアリスらをかばう、アリスに言いくるめられて黙る等、割と人間臭いところもある。
ちなみに、単行本内で掲載される世界鬼・チェシャ鬼らのプロフィール解説部分には末尾に「チェシャ鬼談」とあり、このチェシャ鬼のコメントという形式。
スカップ
49アルゼンチン担当のチェシャ鬼。
飄々として、掴み所がない。隅に置けない輩である。
(チェシャ鬼談)
――――単行本五巻より引用
アルゼンチンのアリス「ペロ」と共に登場。一人称は「オイラ」。
ハの字の線(眉?)と一つ目の丸い顔が特徴。下半身が大きい。
主任とは異なり、かなり早期からアリスの能力と予備タンクシステムについて明かしていた模様。
その上、全世界鬼を撃破した後の「救世主の称号」と「終世主の栄誉」まで説明していた。
ペロに非常に親しげに接し、「ペロにだけは嘘をつけない」と語るほど入れ込んでいる。
彼のお陰(?)で、チェシャ鬼達の世界に「始末書」があることが判明した。
マソト
チェシャ鬼の中でも特に年長者である彼は
専らオペレーティングを任されている。
チェシャ鬼の姿形は任意で決められる為
彼の場合は精密作業に向いた手指を獲得した。
――――単行本七巻より引用
傘のような体型のチェシャ鬼。担当地域不明。一人称は「僕」または「ボク」。
今のところ、最も癖が少なくまともな性格をしているチェシャ鬼。
ルッキョン
少女型のチェシャ鬼。担当地域はギリシャ。一人称は「あたし」。
主任同様の、浮遊する猫の手のようなパーツを携えている。
本人曰くまだ子供(6歳)で、母親も存在するとのこと。