炎帝(ブランキ)
ぶらんきえんてい
万流家が代々心臓を受け継いできたブランキ。全身から溢れ出すリンズが炎のように見えることから、炎帝と呼ばれる。名前の通り、赤熱したリンズのオーラを纏った徒手空拳や火炎攻撃、熱風などで戦う。
24年前に一希汀が操る王舞との戦いで四肢を失い、頭部と胴体のみの姿となっていたが、宝島の落下の際にデモクラティアに回収され、手足を他のブブキで代用することで修復されている。その際の解析結果から脳に当たる器官が他のブランキと違って活動状態であることが判明した。また、この時に頭蓋内部に人の様な影が確認されている。
※以下、ネタバレを含みます
炎帝の本来の心臓は24年前の戦いで汀により破壊され、以降礼央子自身を心臓の代わりとすることで稼働しており、礼央子は自身が心臓となった影響で不死の体を得ていたことが一期終盤で明らかとなった。(「万流礼央子」の記事も参照されたし)
人間である礼央子を心臓とした炎帝は、16年前に汀によって宝島から世界中に向けて発信された人間と契約した全てのブランキの「心臓のブブキ」を止める信号の影響を受けず、デラシネの心臓が各国のブブキ使いの手に渡るまでは地上で人が操ることができる唯一のブランキとなっていた。その結果、ブランキの力を失った世界各国からの畏怖と憎悪が礼央子へ向けられる事となってしまった。
また、その特異な再生能力がデウス・マグナの分離していた頭部と首から下とを繋ぐプラグとして機能することが絶美がデモクラティア本部から持ち帰ったデータより判明した。
- 不完全態
頭部と胴体だけとなっていた時の姿。完全態の肩装甲に当たる部分を腕のように操ることで近接武器として使っている。第二話で復活したばかりの王舞を圧倒し一度は戦闘不能に追い込むが、第七話でのデラシネとの戦闘では王舞の手足を代用品として完全態になるまでは僅かながら劣勢だった。
- 完全態
手足を取り戻した炎帝の本来の姿。デラシネを瞬殺し、同じく完全態となった王舞と互角に渡り合う等、不完全態をはるかに凌ぐ力を持つ。一期では他のブブキ使いから一時的に手足のブブキを奪うことでこの姿になっていたが、二期では前述したように手足が復元された為、主にこちらの姿で登場する。また、薫子が黒い心臓のブブキを使って操従した際にはボディが黒く変色し赤がアクセントで加わる等、薫子のイメージカラーが反映されていた。
東と礼央子の思いが一つとなり誕生した奇跡のブランキ。炎帝王舞という名称は静流による命名。メガララ、バトロフの二体を戦闘不能に追い込んだ覚醒テュロクを終始圧倒した。
小松田監督曰く、モチーフはゲッター1とゲッタードラゴンとのこと。完全体のお披露目となった第7話ではTwitterや実況スレにてゲッターロボを連想する視聴者も少なくなかった。
また、ゲッター1も頭と胴体のみで戦ったことがあったり、ブラックゲッターに修理・改修された際に一人乗りになった等のエピソードがあり、それらのオマージュである小ネタが炎帝の随所にも見られている。
CV:柚木涼香
実は、過去に王舞と交戦した時点で既に脳は朽ち果て、ブブキ使いと同調することでどうにか生命活動を維持している状態であった。そのため、汀が心臓を潰した時点で炎帝は仮死状態となり、礼央子も不老不死にはならなかった。しかし、王舞の魂に導かれて過去の世界に飛び、24年前の真実を知った現代の汀が炎帝と融合したことで再起動し、礼央子は不死の肉体を手に入れるに至った。その後汀は今日まで礼央子たちを見守っていた。
ギーとの戦いが終わった後、地球以外の星に降り立った他のブランキ達の命を繋ぐべく、汀=炎帝は礼央子に東と薫子を託してデウス・マグナの頭部と共に宇宙へと旅立って行った。