概要
食害によって海藻・藻場が極端に減少、荒廃してしまった状態。
いわば海中の荒れ地。
主な原因と実害
犯人は大抵ウニやメジナ科の魚といった海藻を主食にする生物(メジナ科は季節によって植物食と動物食を切り替える。海藻を食うのは主に冬場)。特にウニが増えると磯焼けの危険性が増す。
ウニが増えるならいい事じゃないの?と思った人もいるだろうが、アワビやサザエなども海藻食だし、そもそもウニだけ増えても海藻まで都合よく激増するわけないので、食べるものが少ない分小さくなったり、実入りが減ってスカスカになったりしてしまう。当然価値が下がるため、漁業者には痛手となる。
そうでなくとも、藻場はエビやカニ・小魚などの隠れ家(あと食糧)となって生態系を下支えしているわけで、その点でも影響が懸念されている。オマケに磯焼けから回復するまでには水質や温度などが絡む上、単純に時間もかかるため、雑草のように「放っておいてもいつの間にか伸び放題」とはいかないようだ。
なお、捕鯨によって起きることも判明している(参照)。捕鯨を行うと、自然の状態よりもはるかに大量のクジラの脂や血や糞尿などが一度に同じ場所で流れるため、漁場に大きな被害を出したり、新たな病気が発生する可能性もあるとされる。日本でも韓国でも中国でも、ほとんどの地域で商業捕鯨がはじまるまでは捕鯨がタブーだったのは、「えびす信仰」があっただけでなく、磯焼けなど周囲への被害を避ける為であったともされている。