説明
この建物は総督がその任務を行う機関であり、役所に類似した施設である。
一般的には植民地など本土と差別化された地域をその権限において運営する、その権限を本土から与えられた人物を総督とし、その活動、役目を担う拠点である。
なお現代では総督は存在しなくなったか、存在しても儀礼的なものであるため、それらの強力な権限は保有させていないため、そのような拠点は不要となっている。
政庁としての機能を備えている事などから、独立後流用された台湾総督府(現・台湾総統府。メイン画像奥の建物)のような例もある。一方で朝鮮総督府は文化財的価値よりも植民地支配の負の象徴とみなされたために景福宮復元の絡みもあって爆破されてしまった。
ちなみに朝鮮総督府は朝鮮王朝の宮殿であった景福宮の前に立ちはだかるように建てられており、立地的に憎まれやすい要素もあった点は否定できない。豊田有恒氏は自著で「老獪なイギリスならソウルを見下ろす南山あたりに建てただろう」と述べている。