概要
作中20年前に国分寺女児殺害事件を起こした犯人。事件当時の年齢は14歳。未成年だったので実名は公表されていないが、本名や顔をネットに流出している。
現在は一橋誠司と改名、整形もして弁護士となっている。新宿ガーデン法律事務所の所長をしており、パラリーガルの女性『新庄日奈子』と婚約し、順風満帆な日々を送っている。だが、ダークウェブに自分が殺害し、その光景を撮影した『伊東美月』殺害時の映像が流出した事がきっかけで自身の過去によって追い詰められる事となる。
週刊誌に殺害映像を出品した疑いに対する釈明記事を出した事が仇となり、三田江梨子達によって少年Aである事を特定され、その際の会話で被害者への罪悪感を見せずに「自分は更生した」「法的に罪を償った」と自己弁護を重ねた挙句に金で彼らを買収しようとした為、江梨子達の怒りを買って世間に少年Aである事を晒されてしまう(江梨子達は晒すかどうかは彼の様子を見て決めるつもりだった)。その後、自分が殺害した被害者の遺族による自作自演で江梨子への嫌がらせや自警団サイトの管理人である『山本弥生』殺害の被疑者として追われる事となる。
自分が弥生を殺していない事を代弁させる事を目的に江梨子を拉致するも、自分が犯した事件に対する無責任な言動が原因で彼を晒した事に罪悪感と後悔を感じていた彼女の怒りを買い、腹を括った江梨子から「あなたの味方をするくらいなら殺された方がマシ」「絶対に信じない」という強い意志を向けられて徹底的に拒絶される。江梨子を解放した後、自分の味方が何処にも存在しない事を悲観しての自殺か何者かによる制裁かは不明だが、東京湾で遺体で見つかっている。
本人によると、幼い頃から人付き合いが苦手であり、中学時代に激しいイジメに遭い、登校拒否となって引きこもりとなる。無理解な家族(両親と妹)からも罵声を浴びて精神的に追い詰められての犯行だったらしい。その為、被害者意識の強さから事件後に自身を親身になって助けてくれた人々に感謝を述べても、殺人を犯したのは自分を追い詰めた連中の責任だと思っている。それ故か、作中で被害者への罪悪感を表さず、その反省が見られない態度が江梨子達の怒りを買う事となる。だが、彼のやった事は何も関係無い少女への卑劣な八つ当たりに過ぎず、その自覚の無さから全てを失う羽目となる。