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概要編集

本作品のキーパーソンにしてラスボス。本名は不明。

本記事「葵家の父親」は、便宜上のものとする。

OVAおよびドラマCDシリーズには登場しない。


主人公・葵ソラ葵アキ葵ナミ三姉弟の父親。

初登場は単行本5巻のラストであり、6巻から正式な登場となる。

訳あって長らく姿を消していたが、ある日突然帰宅する。そのことがソラとアキの運命を決定づけることは知る由もなかった。


人物編集

登場時、顔はやつれており、愛想がなく薄情そうな振る舞いから、ナミには嫌われ、ソラからも敬語を使われているが距離を取る形で接せられるほど(突然の帰宅に受け入れがたいというのもあるが……。だが、複雑な感情を抱いているとはいえ、ソラは一応、父親として見ているようで、登校際に父の朝食を作っており、父自身も息子の挨拶に返事をする形で送り出している)。アキに対して成績優秀だからという理由で遠方の名門女子校に編入させようとする。

職業不詳ではあるが、先述の名門校にコネがあると発言しており、学校職員の可能性もある。


帰宅時に家族と摂った食事において、酒と煙草を嗜んでいる。

劇中で「柳絮の才」や「客と白鷺は立ったが見事」と言うなど、語彙も豊富である。

ソラが登校する際、ソファーに横になっている際に猫の写真がカバーになった雑誌を顔にかぶせているなど、「猫好きなのか?」と窺わせる場面もある。


ソラとアキの××を偶然目撃し、「いつからその関係だ?」と投げかけ、「姉弟がそういう関係になってはいけない」という理由でアキを連れて行こうとし、ソラが「アキ姉ちゃんが大好きだ!それのどこが変なのさ!」と叫び、それに対し「目を覚ませ」と言わんばかりにソラを殴り飛ばし、「(血のつながった姉弟同士の恋愛なんて)変だろ 全部」と捨て台詞を吐き、アキを連れてその場を後にする。


過去編集

実は葵家の母親である双子の実母・養母とは血の繋がった姉弟であり、姉である実母との禁断の恋愛の末に誕生したのがアキたちだった。

自身に至っては、それを良く思わない周囲や親類からは嫌がらせを受け続けたため、家族を巻き込まないために行方を晦ますことになった。それ以降、辛酸を舐め続けた結果、医師から余命を宣告され、それまでに自身が犯した罪滅ぼしも兼ねて帰郷し、アキとソラが自分と同じ過ちを犯していないかを探るためでもあった。


終盤編集

時を戻し、アキとソラの関係を知ると、自分と同じ過ちを犯させないために心を鬼にしてソラを殴り飛ばし、アキを遠方の名門校へ連れて行き、自身は余命を病院へ過ごすことになる。


やがてアキのことをあきらめきれないソラをはじめ、ナミ、養母も現地へと到着。養母との会話で、「問題を一人で抱え込もうとしているから、強引で身勝手にみられる」と酷評されるが、それに対し、「それは姉さんも同じだろ」と返した。さらに、養母から「姉は姉で死ぬまで幸せだったし、あんたのことも恨んでいない」、「ソラとアキの関係に気付けなかったのは私の罪だ」、「これからは私がその罪を背負っていく」と言われる。病室を去る養母に「いつまで家族ごっこを続けている気だ?」と問うが、返答されず、その答えが自分にあり、「家族ごっこがしたかったのは、俺の方か……」と悟り、志半ばで妻(葵家の実母)のいる鬼籍に入った。


葬儀の際、葵家のみで執り行い、自身のコネである学校関係者さえも葬儀に参列せず、このことにソラは「それはあの人の遺言だったと思う」とモノローグで語り、「近親相姦で結ばれた夫婦は現代の日本社会で認められない」という爪痕を残すこととなった。


ソラは父を、アキと引き離されたこともあって「あんた」「あの人」と呼び嫌っていたが、墓参りの際にアキと無事再会したこともあってようやく父と認め「お父さん」と呼び表現していた。


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