CV:黒沢ともよ
概要
小説『アンデッドガール・マーダーファルス』に登場するキャラクター。主人公。この世に1人しかいないと言われる不老不死の存在で、実年齢は962歳。怪物専門の探偵をしている。
本編開始以前に首を切られたため現在は生首の状態であり、1人では動くことができないので鳥籠に入れて運んでもらっている。
外見
紫水晶のような大きな瞳と長い黒髪を持つ、幼さを残しながらも妖艶な絶世の美少女だが、上記の通り生首の状態である。
人物
常に冷静沈着だが、喜怒哀楽ははっきりしており、他者に対して慈悲深い一面も持つ。極めて論理的な思考を持ち、長生きのためかなり博識である上、非常に優秀な頭脳の持ち主。
死なないという特性と体(頭)の小ささを利用して常人では潜めない場所で長時間待機し続けられる。少々食い意地が張っているが、胃がないせいで食事を取ると「大変なことになる」ためなかなかものを食べられない。
口の減らない津軽とは度々軽口を叩き合うが、基本的に鴉夜の方が博識且つ頭脳に優れる為、度々津軽に釘を刺すことも多い。
普段の印象とは対照的に肉体があった頃はかなりの好色家であり、静句を始めとした馳井一族の者達と度々夜伽を行っていた程である他、本人の言及から察するには男性より女性のほうが好みである模様。また、過去に明の仙女と七日七晩性行したこともあるらしいが、本人曰く「気がおかしくなりそうだった」とのこと。
経歴
江戸時代の頃に馳井一族に掛けられた冤罪を暴いてからは馳井一族から子孫末代に至るほどの絶大な恩義を向けられ、以降は馳井一族の元で隠遁生活を送っていたが、物語から1年ほど前に教授の襲撃を受けた際にジャックの半人半鬼の力で首を刎ねられ、死にはしなかったものの胴体を再生できず生首だけの姿になる。元は鬼の力を持つ津軽に殺してもらおうと考えていたが、肉体を取り戻すための協力を取り付けたことで、教授の本拠地であろうヨーロッパへと向かうことになる。
過去
元々は身寄りのない赤ん坊であった所を芦屋道満に拾われ、彼女の弟子兼雑用として暮らしていた。道満のことを「ドウ様」と呼び、愛情、親愛、好意などの様々な感情が入り混じった思いを抱きながら道満の元で幸福を感じながら暮らしていた。この頃は年頃の少女らしく、死体を見て怯えたり、いずれ訪れる死に恐怖を感じるなど、普通の少女らしい感性だった。しかし、道満の死なない体を欲しいかという問いに肯定した結果、陰陽道の生活続命の法という禁術を施されたことで、不老不死となる。当初は不老不死となったことを喜ぶも、道満が対立していた安倍晴明が仕込んだ毒によって瀕死となり、その際に道満が遥か未来から訪れた存在であることや、鴉夜を不死にした身勝手な理由を聞き届けると同時に、その最期を看取った。その後は道満の死に悲観し、その後を追う為に何度も自殺を繰り返すも、不死となった為に死ねずに悠久の時を生きることとなった。