雨の降る夜には予期せぬ訪問者が戸を叩く
-西洋の言い伝えより
プロローグ
雨が降りそうな場所にて
「あなたは雨がお好きですか。人は古代から水蒸気の塊にしかすぎない雨というものに、さまざまな意味を見い出してきました。天から降り注ぎ大地を潤す恵みの雨、あるいは激しい雷とともに大地を打ちつける怒りの雨、またそれを人の涙にたとえ、涙雨と呼ぶ悲しみの雨…さて、これから主人公に降りかかる雨は、どんな意味を持つことになるのでしょうか。喜びか、怒りか、悲しみか、それとも・・・そろそろ、降ってきそうですね…」
概要
『15周年の特別編』にて、3本目の長編として放映された。向かう途中に、起きた出来事とは……。
あらすじ
雨の中、人気のない道を歩いている女、浅野沙代子(ともさかりえ)。今日は妹の誕生日。幼いころに両親を亡くした沙代子にとって、妹はかけがえのない存在だった。お祝いをしようと、妹の家に向かう途中、携帯で妹に連絡をする沙代子は、電柱の張り紙にふと立ち止まった。“暴漢に注意! 女性を狙った殺人事件多発”。心配になって、妹にしっかりと戸締まりをするよう告げる沙代子。と、突然、響き渡る女性の悲鳴! 激しい雷鳴!! 思わずケーキを落とした沙代子だったが、気を取り直して歩き出し、やがて妹の家に到着した。呼び鈴を押す。しかし応答がない。不審に思ってドアを開けようとした瞬間、突然、中からドアが開き…。
※公式サイトより