概要
主演は鈴木福。「懲役30日」や「おばあちゃん」に次ぐ世にも奇妙な物語の中でもかなりのトラウマ物のエピソードである。
ストーリー
主人公・下平一海は裕福な家庭に生まれ、名門の学校に通い、家族からも溺愛されているもうすぐ7歳になる小学生。ある日、体育の時間に自分と同じで跳び箱が苦手だった友達が突然跳び箱ができるようになっていたところを目撃する。話を聞くと、「7歳になったら分かる」と言うが、誰もそれ以上のことを教えてくれないどころか先生にも止められてしまう。
それから数日後、バスで寝過ごして見知らぬ駅で降りた一海は両親が見知らぬ少年と歩いていたことに気付く。両親にそのことを聞いても「知らない」の一点張りで答えようとしない。クラスメイトから話を聞こうとすると、またもや先生に止められてしまう。そしてある日一海が学校から帰ると何者かに連れ去られてしまう。彼が連れてこられたのは謎の施設で、そこでもう一人の自分と遭遇する。
※以下ネタバレ注意!
そして迎えた7歳の誕生日、両親と共に遊園地に来たが、両親は心ここにあらずというという状態であった。両親を問い詰めても何も言わないが、実は一海は前日の夜、「明日で最後かもしれない」という会話を耳にしていたのだ。そのこと言うと突如母は泣き出し、息子に手を上げてしまう。すると父の携帯に電話が来て、ある施設に来るよう指示される。
そこは、数日前に自分を襲った人物ともう一人の自分がいた。何でも衰退しきった世の中、優秀な子供を増やすために産まれた赤ん坊の細胞を培養し、クローン人間を作っていたというのだ。そして産まれた子供はそのまま両親が育て、クローンは施設で育てられると言うことが語られた。その本物とクローン、どちらが優秀か判断が下されるのが7歳の誕生日だったのである。
審査の結果、優秀なのはクローンの方だと判明すると両親は手のひらを返したようにクローンの方を可愛がり始める。本物の一海は泣きながら両親に話しかけるも無視され、そのまま施設の人間に回収車でどこかに連行されてしまうのであった…。
というところで目が覚めると、一海はバスの中にいた。慌ててバスから降り、夢かと安堵する。
だが、振り向くとあの施設の車が走っていた…