概要
第11話から第15話(第3巻収録)にて登場したゲストキャラクター。
裕福とは言えない家庭の育ちだが、母親や三人の弟妹と慎ましく暮らしている女子高生。15歳。
家族からの応援もあって、名門高校に合格したものの、入学して間もなく勉強についていけず、テストで学年最下位になってしまい、友達も作れないまま、勉強に集中できない日々を過ごしていた。
そのため、SNSで学校や家での愚痴をこぼすことを密かな趣味としていたが、それが事件の始まりとなってしまう。
人物像
本来は明るく、家族思いな性格。
名門高校を目指したのも、将来自分が良い大学に進学し、良い就職先を見つけて家族に楽をさせたい一心からだった。
しかし、入学早々テストで学年最下位になり、友達も作れないまま、自分を応援してくれる家族の期待を裏切ることができないプレッシャーに駆られ、自分と同じ名前かつ学年首席で、クラスでも高い人気を集めている優等生の熊野花凛に対して嫉妬していた。
来歴
自身の努力や家族からの支えもあって合格し、入学した名門校で早くも挫折し、それでも成績を上げようと勉強に励んではいたものの、花凛に対する嫉妬や家族の期待を裏切れないプレッシャーから精神的に追い詰められつつあり、SNSで密かに愚痴をこぼす日々を過ごしていた。
そんな中、SNSで自身に共感してくれた一子という女子高生と仲良くなり、ある日学校をサボって彼女と会う約束を取り付けることになる。
しかし、一子の正体がSNSで女子高生になりすましをしていたナナの弟の一郎で、公園内のトイレで強姦されそうになるが、自身の異変に気づいて学校を抜け出してきた花凛が助けに現れ、彼女から事情を聞いて娘の異変に気づいた母親が警官と共に駆けつけたことで一郎が撤退したため、危機を逃れた。
一子がネカマだったことや一郎に強姦されそうになった上、自身の存在を全否定される罵詈雑言を受けたショックから自暴自棄に陥り、花凛のことも激しく拒絶するが、花凛もかつて自分と同じような事件に巻き込まれそうになったことを知り、母も娘の苦しみがわからないことに泣き出し、かりん自身もとうとう泣きながら自分の気持ちを二人に吐露し、花凛や母親と和解。
その後は花凛や家族の支えもあって心身ともに回復し、花凛とは親友としての関係を築き、彼女から勉強を教わり、成績も無事に上げることができた。
余談
かりんは作中、「佐伯先生を誑かそうとする悪い女」として、ナナのターゲットにされた最初の被害者(一郎がかりんを襲おうとして失敗した際の言動からすると、なりすましでかりんに近づいたのも、ナナの命令によるものだった模様)。
後の回では地下アイドルグループの一人のモカが「中年の男性ファンに恋愛感情を持たせて金を巻き上げている」、「アイドルを辞めたら頂き女子になる」という言いがかり同然な理由からナナのターゲットにされ、一郎が彼女を始末するようナナに命じられているが、かりんが悪い女としてナナに狙われた理由は不明(おそらく「SNSでの愚痴をネタに佐伯先生の気を引こうとしている」といった理由からターゲットにされたと思われる)。
また、かりんがSNSで学校や家での愚痴をこぼしていた際、一子(になりすました一郎)がかりんを励ますコメントを送る直前、「通りすがりの名なしちゃん」という人物が彼女を馬鹿にするようなコメントを送っていたが、その人物がナナ(もしくは別アカウントの一郎)であった可能性も否定できない。