概要
2023年10月、とある25歳の女が詐欺で逮捕された。
女は「頂き女子りりちゃん」を名乗ってSNSに出没し、「パパ活の相手を騙しお金を巻き上げるマニュアル」を販売していた。
「りりちゃん」はパパ活を行う女性の間では密かに知られた存在であり、彼女が売っていたマニュアルを使って詐欺を働いた女子大生が摘発されたことで芋づる式に捕まることになる。
「りりちゃん」が言葉巧みに男性たちから巻き上げたお金は1億を超えるというが、そのほとんどはホストに消えており残っていなかった。
「りりちゃん」はパパ活や風俗店の客だけをターゲットにしていたわけではなく、マッチングアプリにも出没してターゲットを見繕っており、相手の男性と普通の恋愛関係にあるかのように錯覚させ言葉巧みに金を騙し取っていた。
さらにこの事件は珍しい展開を見せ、彼女の担当ホストも「詐欺で巻き上げた金と知りながら受け取った」と言うことで「組織犯罪処罰法」を適用して逮捕された。
ただ、「りりちゃん」も家族との不和など生育歴に問題を抱えていたことがわかっており、勾留中の彼女とコンタクトをとって書籍などを差し入れたアングラ事情に詳しいライターの草下シンヤは「逮捕されたことが彼女のためになったのでは」と言う趣旨のコメントをXでしている。
また、「りりちゃん」にはベトナム国籍の夫がいたと言う、話がさらにややこしくなる事実も発覚した。しかしこの「夫」とはほとんど結婚生活の実態がなかったものとみられ、「夫」側は配偶者ビザ目当て、りりちゃん側はお金(ほぼほぼ偽装結婚の報酬)目当てだったとみられている。
公判が進む中、国税当局からの調査も並行して行われていたらしく2024年1月31日付で名古屋国税局は「りりちゃん」を、所得税法違反の疑いで名古屋地検に告発した。
事件の波紋
この事件だけがきっかけというわけでもないが、2023年の秋より強化されたホストクラブへの取り締まりはさらに厳しくなり、歌舞伎町のホスト業界は「段階的に2024年春までに売掛を廃止する」宣言を出すところまで追い込まれた。
また上記の「りりちゃん」の担当ホストは覚醒剤所持でも逮捕されており、水商売の世界の薬物汚染も懸念されている。
そして何の偶然か、2023年の「新語・流行語大賞」にもノミネートされた。
上記のように「りりちゃん」への追求は税務面からも行われており、パパ活やホストクラブ周辺の脱税に関しても追求が進むものと思われる。
スマホが没収されていれば当然解析が進められているはずで、どこまで芋蔓式に摘発されるのかは予断を許さない状況となっている。
一部のツイフェミやホス狂、フェミニスト公人の中には「男に搾取されていて可哀想だから実刑は重すぎる」「下心のあった男も悪い」などの擁護に乗り出す者があり炎上を招いている。
記者との面会
同年12月25日の日。中京テレビの記者が彼女に面会に。詐欺の罪になることについて聞くと「詐欺になるって頭のどこかでは気付いていたけど、男性を応援しているだけと気付かないようにしていた。(ホストの)担当に使うお金のことばかり考えていた」と話していた。
また、上記の「頂き女子の流行語ノミネート」については、「聞きました!びっくり!いい意味ではないけど私はうれしいです!」と矛盾している様な返事をしていた。
経過
2024年4月22日、名古屋地裁にて懲役9年、罰金800万円の有罪判決が言い渡された。判決決定時に獄中で書いた手紙がバラエティ番組で公開されると、判決時に25歳になる女性としておよそ相応しくないふざけた文体の内容に世論は唖然とした。
その後
2024年10月、彼女の支援者がプロデューサーとして一連の事件の映画化およびPV映像が発表され(主演はLADYBABYの月街えい)、資金調達をクラウドファンディングで行っているとした。
しかし、監督の小林勇貴が休業するきっかけになったパワハラ疑惑(未成年の役者にガチで殴られる演技を要求)が再浮上した他、(監督の前作「全員死刑」と同じく)制作側の被害者への配慮が足りていないという意見が飛んだ。
注意
詐欺は結構「初犯でも一発実刑」が下されやすい犯罪であり、軽い気持ちで真似すると重大な結果を招くので絶対に真似してはいけない。
風俗嬢系インフルエンサーの元に寄せられたマシュマロ投稿でも、頂き女子をやって逮捕及び1年半の懲役を食らった女性から「詐欺罪は親告罪でない上に時効成立までが長い」「結婚を匂わせたのとバレた時に返金できなかったのがダメで執行猶予がつかなかった」という警告が寄せられている。(参照)
関連タグ
ちいかわ - 容疑者の動画内にぬいぐるみが映り込んでいたために風評被害に遭う。
水原一平 - 元通訳者。通訳を担当していたアスリートから24億円もの金をだまし取っていたとしてアメリカで訴追され、日本人の間でこの“りりちゃん”に準えて“頂き男子一平ちゃん”等と揶揄された。
斎藤元彦 - 兵庫県知事。県職員に対するパワハラ問題が追及された際、視察先で贈答品をお土産感覚で持ち帰り、場合によっては「おねだり」までしていたことが明らかとなり、一部で「頂き知事元ちゃん」「おねだり知事」とネタにされた(実際、県職員の中には斎藤氏のあまりの横暴振りに頂き女子に準えた名前で陰口を叩いてた者もいたという)。