概要
ホストにのめり込むあまり、金銭面や心身の健康など、実生活に大きな悪影響を及ぼす状態に成ってしまっている女性のことである。
また、この様な状況にある女性が自嘲気味に使う事も多い。
逆のキャバ嬢に入れ込みすぎる男性のことはキャバ狂いと呼ばれる。
特定のホストに入れ上げ、毎日の様に通い詰める、担当ホストの地位を押し上げる為、あるいは自分が「エース」(そのホストの最高額の太客)に成る為に無理を高額なメニュー(シャンパンタワー等)を入れること等が具体的な行動の例として挙げられる。
また、同じホストを担当としている客(「被り」と呼ぶ)に嫉妬して、ホスト客が集まる掲示板で叩き合いをする事もある。
これらは根本的には「時間的・金銭的な余裕を越してのめり込む」事が問題である。
当然ながら全員がホスト通いしても生活に悪影響が出ない様な余裕がある訳では無い為、手っ取り早く大金を手に入れようと、例えば「副業」や「アルバイト」として、自分自身がキャバクラ嬢や風俗嬢等の水商売、(近年ではアダルトビデオ業界のコンプライアンス意識が向上し、数としては減ってきているが)AV女優等のリスキーな仕事に手を出すケースも多々ある。
最悪の場合パパ活・立ちんぼ等のより危険性が高い売春、闇バイトや職場での横領の様な犯罪に加担してしまう事も起こり得る。
副業にとどまらず、本業の仕事や学業を完全に辞めてしてしまう人もいる。
金銭面だけではなく、一人にのめり込むあまり精神的に不安定に成ったり、過酷な仕事で体調を崩したりと言った健康面での不安や、家庭への影響、家族や友人をはじめとする人間関係の悪化と言ったトラブルが起こる可能性が高い。
犯罪に手を染めてしまい、刑事処分や懲戒免職と言った制裁を受け、更なる窮地に追い込まれる事も有る。
そもそもホス狂に成ってしまう女性は、家庭環境や恋愛・友人関係に不和を抱えていたり、知的障害や発達障害、何らかの精神疾患により正常な判断能力が働かない状態で有ったりするケースが少なからずあると見られ、適切な支援が受けられずに状況が悪化していく可能性がある。
また、上記のネットでの「被り叩き」や各クラブ、ホストへのコメントを理由に相手から法的措置を起こされるリスクもあり、弁護士事務所の公式サイトにも「ホスラブ(ホス狂が集まる掲示板の大手)の発信者情報開示請求についての解説」というコンテンツが設けられているケースが増えている。
一方のホストにとっても「いい金蔓」というだけではない。
ホスト自身普段の仕事は勿論「ノルマ」制度、後述の「売掛」制度によって売上を生み出す女性たちの管理やツケの整理に追われており、また客が(精神的な不調から)問題を起こすリスクも有る等「都合のいい女」とばかりは行かない事も有る。
実際に、精神的な限界を迎えたホス狂の女性によってホストが刺されたという事件も数件起こっている。
大前提として、「ホス狂」を生み出すホストクラブのシステム自体にも大きな問題が有ると言われており、「本命の恋人と錯覚させる営業方法」(「本営」、「色恋営業」等)や、多額のツケ払いをさせる「売掛」と言った慣習が特に問題視されている。
なお、この「売掛」の慣習に関しては「払わずに逃げ切る客」もいる為、ホスト側にも過大な負担をかけるという問題点がある。
この売掛を返す為ホストが別口で借金を重ねたり、副業もしくは店を辞めた後も女性向け風俗や同性愛者向け風俗(所謂「売り専」)で働いたりしている事も少なからず起こっている。
ホストが自身の売上を上げたい為に「オラオラ営業」と呼ばれる高圧的な態度を取る営業で風俗店勤務を強要するケースも頻発しており、これを断る事が出来ないホス狂が更に精神のバランスを崩す事も有る。
ホス狂に成った結果、精神的に追い詰められ自殺を図ってしまう、反社会勢力や犯罪組織と繋がりを持ってしまう危険性も有り、ホストに依存してしまう者への相談に乗り出している市民団体や、精神科クリニックも存在する。
ホス狂防止の規制強化
この様にホス狂に堕ちる女性が増えるという事は治安の悪化にも繋がる為、2023年前後から規制強化の流れが強まり出している。
警察や行政の方もホス狂が落ちて行く場所への摘発を強化しており、ホス狂を買い取ったソープランドのお取り潰し(営業廃止)や立ちんぼの一斉摘発が行われている。
2023年には、ホストに貢ぐ金を稼ぐ為、パパ活相手に詐欺を働くマニュアルを販売していたホス狂が逮捕されているが、その担当ホストも「詐欺で儲けた金と知りながら受け取った」事で「組織犯罪処罰法」に基づいて摘発を受けており、今後もホス狂関係の摘発強化は進むものと思われる。
また、区議などの政治家でもホストクラブの売掛規制の条例制定を目指して活動する者が出てきており、国会でも首相や国家公安委員長も規制強化に同調する答弁をしており、東京や大阪でも警察によるホストクラブへの集中的な立ち入り調査や立ちんぼの摘発が行われている。
ホストクラブ側もこの動きに対応して営業方針を変更する向きが出ており、有名ホストで経営にも携わるROLANDは自身が経営するホストクラブでの売掛を完全廃止する声明を一早く出している。
また歌舞伎町のホストクラブグループの内13社が新宿区と話し合いの末、2024年までに段階的に売掛を全廃する声明を出すなど譲歩を迫られているがその後も当局の締め付けはキツくなる一方で、地方でも警察の立ち入りが強化されている。
年齢確認を怠った店を中心に摘発や営業停止処分が続いている。
ホス狂(キャバ狂い)を扱ったフィクション作品
漫画
- 明日、私は誰かのカノジョ
- 星屑の王子様
- ホスグルイ~1億貢いだ女~
- 地雷忍者るるの失恋
- メンヘラホス狂ボコボコりんっ!(知るかバカうどん作) R-18G作品。
ゲーム
- マギアレコード期間限定イベント百江なぎさは願いを叶えた
音楽
- ハイそれまでョ1番でキャバ狂いに陥る様子が歌われている。
関連タグ
メン地下:一部の悪質運営がホス狂と同様に堕ちる女性を生み出している。