概要
胸のサイズ以外はごく平凡な女子高生が、とあるきっかけから廃部寸前の模型部の活動に巻き込まれていく。
ストーリー
女子高校に転入してきた、高校2年生の桃園愛七。
ある日、弟の大事なプラモデルを誤って壊してしまった彼女は、作り直して謝罪するために同じキットを買ってきたものの、プラモデルを作った経験が無かったため、全く作ることが出来ず途方に暮れていた。
そんな中、新入部員獲得のため勧誘をしていた模型部部長の朱峰切乃と出会い、弟のためにキットを作ってもらおうとする愛七だったが、実は模型部はOGの卒業により部員が切乃1名しかおらず、間もなく廃部になる運命であった。
何としてでも新入部員を必要としていた切乃は、愛七を正式に入部させて模型部を存続させようと企むのだった…
転入先で何故か模型部に入部してしまった女子の運命や如何に?
登場人物
模型部員
- 桃園愛七(ももぞのあいな)
どこにでもいそうな、ごく平凡な女子高生。胸のサイズ以外は。
弟のロボットプラモをその凶悪なお胸で誤って破壊してしまい、拗ねてしまった弟と仲直りするために買ったプラモデルを抱えて途方に暮れていた所に切乃と出会う。その際、爆乳発砲事件を起こして切乃を射殺しかけた。
それまでプラモデルには特に興味を持っていなかったが、作り直すための参考にしようと動画配信を見ていたため、出会う前から切乃の顔は知っていた。
家事全般に優れ特に料理を得意としており、切乃から専属の調理師に誘われたこともある。
当初は説明書を読み間違うなど、周りの女子も呆れるほどの全くプラモデルを作れない状態だったが、手先は器用で集中力もあり、一旦コツを掴んだ後は上達も早い。
取引きで渋々入った模型部だがいつの間にか副部長として溶け込んでおり、生活力がやや怪しい他のメンバーを豊かな包容力で包み込む、おかん的存在になりつつある。
仲良くなるとアダ名を付けたがるが、センスが無いのかアダ名に関してはウケは良くない。
- 朱峰切乃(あかみねきりの)
模型部の部長を務める、プラモデルが生きがいの女子高生。大人っぽい見た目とオッサンのような物言いから上級生のような印象があるが2年生。
プラモデルどころかプラ板とプラ棒、パテや粘土からフルスクラッチ造形をこなし、模型誌のコンテストで優勝するプロ級の腕を持つ。更に容姿端麗にしてスタイル抜群、バレエも嗜む才色兼備のお嬢様。『キリっとちゃんねる』というプラモ動画配信もしているため、界隈では有名人。
常にガーターベルトにヤスリやデザインナイフ、パテ等を装備して持ち歩いており、ちょっとしたプラモ作製や表面処理はいつでもどこでもこなすことが出来る。どんなシチュエーションだ。
オタクにありがちな押しの強さも持ち合わせており、一旦語りだすと早口が止まらなくなる上に隙あらば勧誘・宣伝に走ろうとする典型的な厄介オタクでもある。面倒見はとても良く、やる気さえあればどんな人物でもモデラーへの道をサポートする。
愛好する模型ジャンルは多岐に渡るようで、ロボット、スケールミリタリー、美少女と何でもイケるクチ。コスプレやTRPG等にも造詣が深い、とにかく多趣味な女。
当初は「模型部存続まで居てくれれば良い」という条件で愛七と取引きしていたが、弟を上手く丸め込んで退路を断ち、彼女を正式メンバーとして引っ張り込むことに成功した。
お嬢様育ちのため自分で掃除をするという習慣が無く、整理整頓は苦手。愛七につけられたアダ名は「きりのん」。
- 黄川田麗織(きかわだれお)
愛七の後に模型部に入部した長身の1年生。外見や口調はどう見てもヤンキー。
スタイルも良く、切乃と共に「メイクの意味が無い」と言われる程の派手目の美人でもある。
両親がヤンキーだったようで地元での武勇伝などが噂され、理不尽なイジメは自ら撃退するなど実際に腕っぷしも強いが、趣味はドールの衣装作りであり、裁縫が得意。
模型部に入るために地元から遠い学園に入学してきた。
性格は良い意味で体育会系一直線。義理堅く真面目、年上には敬語を欠かさない。自分のイメージを熟知しており、仲間のためなら率先して怖い人にもなりきる。
当初は自身のイメージの悪さから迷惑がかかりそうだと考え模型部入部も控えていたが、愛七と切乃に誘われたことにより入部。
趣味に暴走しがちな切乃や真記とは対照的に、部の中では愛七と並んで割と常識人である。
愛七につけられたアダ名は「おんちゃん」。
- 藍澤真記(あいざわまき)
模型部4人目の女。童顔、小柄で小学生のような外見だが2年生。
模型と写真が趣味で、特に写真の腕前は賞を多数獲るほどのプロ級。プラモデルの写真を撮るべく入学時は模型部に体験入部していた。
だが高すぎる写真の才能を買われ、写真部に強引に勧誘されて引き抜かれてしまい、そこで1年近く不本意な写真を撮らされ続けた結果、写真部を辞めて引きこもっていた。
SNSで見かけた切乃の作った模型を撮りたくて久々に学園に来た所をメンバーとして誘われ、晴れて模型部の一員となった。
切乃と並ぶ模型コア層であり、趣味が絡むと寝食を忘れて没頭するタイプ。
彼女の参加により、4人そろった模型部は正式に存続が決まり、廃部の危機を脱した。
愛七につけられたアダ名は「まっきん」。
その他
- 仁野杏子(じんのきょうこ)
愛七のクラスメイトで友人。愛七につけられたアダ名は「あんこ」
- 大湾一(おおいりはじめ)
愛七のクラスメイトで友人。いつも何か食べている。愛七につけられたアダ名は「イッチ」
- 木端(きはた)・三下(みした)
生徒会員。模型部への当たりは厳しく、「すでに廃部は決定しており、現在は思い出作り中」と一年生に説明するなど部員不足で廃部となるように暗躍していた。
- 板城歩(ばんじょうあゆみ)・駒鳥静(こまどりしずか)
ボードゲーム部員。オリジナルのミニチュアゲームを開発するためゲームに合わせたオリジナルのフィギュアのデザイン・制作を模型部に依頼してきた。
なおフルネームは同人誌版05集で公開された。
- 湯沢碧(ゆざわあおい)
切乃のクラスメイト。帰宅部。コスプレを趣味としているが中学時代に友人がオタバレして周囲からハブられた経験があり、オタク趣味は隠して生活している。衣装は自作しており同じく裁縫を趣味とする麗織も感嘆する腕だがアクセサリーなどの小物までは手を出せずにいたため、模型部に制作を依頼する。コスプレ映えするメイク技術も高い。
なおフルネームは同人誌版06集で公開された。
外部リンク
※Twitter上では『#HighScratch』というハッシュタグで投稿されているので、こちらでも検索が可能。